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99.5%の真空を手動で実現! 宇宙分野から生まれた技術で、食品物流に変革を起こす——株式会社インターホールディングス

田中泰延


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99.5%の真空で、お酒は1ヶ月、新米は半年も新鮮な味が保たれる——そんな環境を手で押すだけでつくりだせる「真空技術」を活用した商品開発・展開に取り組む、株式会社インターホールディングス

代表取締役 山口翔さんは「食品保存の技術は、フードロスの削減だけでなく、食品商圏の拡大に貢献する」と語ります。

山口翔さん(撮影:田中泰延)

複数の企業を経て、インターホールディングスの代表取締役になられた山口さんですが、くも膜下出血で倒れられた経験も。そのときに得た気づきが、現在の生き方・活動につながっているといいます。

田中泰延が社長にお話を伺う「田中泰延のシャチョーとシュチョー」。注目の真空技術について、山口翔さんのキャリア、そしてインターホールディングスが掲げるミッション「価値ある埋もれた技術を社会実装する」とこれからに迫ります!

(執筆:玉絵ゆきの、編集:廣瀬翼)
※本記事は2026年2月23日〜27日のラジオ大阪の放送を元に構成しています

真空度99.5%! 新米の鮮度を半年キープできる柔らかな「逆止弁」(2月23日放送より)

ミッションは「価値ある埋もれた技術を社会実装する」

今日お迎えする社長をご紹介します。株式会社インターホールディングス 代表取締役 山口翔さんです。ようこそいらっしゃいました。

こんにちは。

インターホールディングスさんのお話を伺う前に、この番組「田中泰延のシャチョーとシュチョー」におハガキをいただきまして。ちょっと紹介させていただきたいと思います。

ラジオネーム「起業したい」さんからです。

「普段あまり聞くことのない経営者のお話を、田中泰延さんのおかげで楽しく気軽に聞けます。しかも5日間連続でしっかり深めて、YouTubeや記事にもしてくれるので、後からでも振り返って、より理解を深められてありがたいです。

特にサークルチェンジさんの回杵屋さんの回がおもしろかったです。まだまだ知らないけれど、尖った取り組みをしている元気な会社や、大きな有名企業の代表の話をたくさん聞けると、うれしいです」

いやー、ありがたいハガキ。

めちゃくちゃ、いいハガキじゃないですか。

うれしいですね、なんかね。ラジオネーム「起業したい」さんも、「尖った取り組みをしている元気な会社、紹介してください」ということで。

まさに今日、株式会社インターホールディングス 山口翔社長。ふさわしい会社!

いやぁ~、そう言っていただけると、うれしいですけども。

世界でもトップクラスの真空技術を商品化されて取り組んでおられると。

今ね、真空技術を、僕は多少商品を見せてもらってなんですが、もうちょっと詳しく。この分野というのは、まさに「真空」のところに取り組んでおられる?

会社としては、「価値ある埋もれた技術を社会実装する」というのをミッションに活動していまして、その第一弾で取り組んでいるのがこの真空事業になるんですけれども。

「真空」と聞くと、例えば布団圧縮機で空気を抜いてですね。

掃除機で抜いて。

掃除機で抜いたりとかですね。あと、ジップロックで空気抜いたりとか、そういったことを思い浮かべる方が多いんですけども。

我々はですね、「逆止弁」の技術ですね。

逆止弁。逆流しない弁。

逆流防止弁です。1度空気が抜けると逆流しないという弁の技術を活用して、例えばお米の真空パックですとか、ワインとか日本酒のお酒用の真空パックですとか。1番小さいものだと100mlサイズ。1番大きいものだと1トンサイズの真空パックを。

1トン?! 1トンの真空パック?! そんなんスーパーで買えませんけどね。

手で押すだけで、真空になる

逆流防止弁。今、手に取らせていただいて……これ柔らかい素材なんですね。

実際に使用されている「逆止弁」。(出典:インターホールディングス Webサイト

そうですね。それは今、シリコンで。

シリコン。

はい、作成・製造しているんですが。

特にシリコンに限っているわけではなくて、弾力性のある素材であれば。ラバーですとかゴムとかですね、そういったものも使えるようになっています。

なるほど。これね、ラジオをお聴きのみなさん、YouTubeとかにも、番組が丸ごと(動画)になったりするので、ぜひ見ていただきたいんですが。

すごいこう、柔らかい弁で。え? これがこっち向きには空気を押し出せるけど、こっちに入ってこないっていう。

そうですね。

そんなことができるの? っていうことで、今日ちょっとね、持ってきていただいたやつが。これ液体用?

これ液体バージョンで、個体のものとは若干仕様が異なるんですけれども。

「shin-ku BOTTLE(真空ボトル)」(出典:shin-ku SHOP

こういうパッケージがあって。で、空気が入って、まあ飲み物、例えばお酒とか入ってるところに、この弁を、こうキャップのように取り付けると。

そうです。このキャップの中に逆止弁が内蔵されていまして。僕たちの特許技術のコアが、ここの逆止弁になるんですけど。

はい。で、これ閉めて。

閉めて。

で、空気押し出しますよね。

そうですね。

ほんでまあ、見た目液体だけにしましたと。

手を離すと通常空気は戻ってくると思うんですけれども、もうこれで。

戻らん。ピタッと。しかも液体も、押してもピシャッと飛び出さない。

そうですね。思いっきり押すと飛び出してくるんで、まあ絶妙なところを止めていただく必要があるんですが。

でもね、手を離しても、中がピタって、容器がくっついて。

そうですね。これ最後の一滴までずっと真空が維持されるので。

ワイン開けた後に飲み残してしまったものをここに詰め替えて保存したりですとか、あと料理酒とかですね。そういったものにも、液体版を使って。

鮮度が保たれる。

そうです。

ワインも日本酒も、開封後1ヶ月は味が変わらない

よくね、僕らなんかワインとかコルクを開けて、なんか「しまった冷蔵庫の中で1週間置いてたら、なんかちょっと酢っぽくなってきた」みたいな。

はい、はい。

味が落ちるとか。それが空気がないから防げると。

そうですね。僕たちも様々なエビデンスを取っているんですけど。例えばワインとか日本酒であるともう1ヶ月間は、まず——。

1ヶ月は……!

味まったく変わんないです。

はぁ〜!!

宇宙分野の技術から生まれた「99.5%」の真空度

このインターホールディングスさんの技術というのが、空気が。普通、僕らがさっきの布団の話とかしてても、全然、8割ぐらいしか空気抜けてないって話ですけど。こちらの弁だと、どれくらい真空度があるんですか?

最大で、99.5%まで。ほぼ空気がない状態ですね。

なんか宇宙空間に近いぐらい。

そうですね。後ほどまたお話ししますけど、この技術、もともと宇宙分野で使われていた技術を応用して使われている技術になっていまして。

えー?!

この技術自体の真空度も、宇宙に近い。成層圏って行ったことないと思うんですけど、ジェット機が飛べないぐらいの、ジェット燃料が動かないエリアが成層圏。もう本当に空気がほとんど薄い状態まで真空にすることができて。

他のものだと、だいたい富士山の山頂ぐらいなので。行かれたことある方はわかるんですけど、空気はまだ薄いんですけど、ある状態。

行きました。登頂しました。

登頂しました? おお、すごい。

薄いのは薄いけど、まあ息はできますからね。

まあ息はできますよね。

だから、成層圏、もう宇宙の入り口とかだとさすがに息はできないんじゃないかなっていう状態まで、電動なしで、電気なしで、手だけで真空にできる技術。

なるほど。

新米の美味しさを半年以上キープ!

今ここにね、ラジオをお聴きのみなさんは後で映像を見てほしいんですけど。

ぜひYouTubeで見てください。

このお米用の保存容器5キロ用ってのがあって。これの商品名そのもの、ブランドが「shin-ku」と。

ポンプで空気を抜く「shin-ku RICE KEEPER(真空ライスキーパー)」(出典:インターホールディングスWebサイト

そうですね。

アルファベットでね、「s-h-i-n-k-u」と書いて「shin-ku(真空)」と。まさに真空の保存容器を。

そうですね。これは「shin-ku RICE KEEPER」という、本当にまさにその名の通り、お米を保存する個体用の容器です。

よくね、僕ら唐辛子入れたりして、「もうちょっと、味持ってくれ」いうても、半年も経ったら「古米の味やなぁ」いう感じになるじゃないですか。だいぶ防げる?

これは、常温で半年間、新米の美味しさがキープできます。

はあ~、僕は冷蔵庫に入れて唐辛子入れて。それでもね、3〜4ヶ月目にはだいぶ味が落ちてくるんですよね。

あぁ、そうですね。農家さんのお話を聞くと、大体精米した後、1ヶ月経つと味は落ちてるというふうに、みなさん、おっしゃるんですけども。

炊いてもちょっと、黄色なるしね。

あぁ、そうなんですよね。

それが、防げると。

防げます。これ半年以上、美味しさをキープできて。あと虫も湧かない。

あ、そりゃ、そうですよね。真空のところ。

虫も生きられない状態で。

絶対。入ってもしょうがない。

虫が死滅するという調査結果もあってですね。

すごいな、こんないろんな商品がね。

▶︎ 次ページ:真空技術のはじまりはアポロ計画?!

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    1969年大阪生まれ。株式会社 電通でコピーライター/CMプランナーとして24年間勤務。2016年退職し「青年失業家」を自称し執筆活動を開始。2019年、文章術を解説する初の著書『読みたいことを、書けばいい。』(ダイヤモンド社)を上梓。16万部突破。2020年、印税2割スタート・最大5割の「累進印税™︎」を掲げる出版社 「ひろのぶと株式会社」 を創業。