社長として人生を懸けられるか。世代を越えて継がれた技術と、再定義したミッション(2月26日放送より)
冷凍とは異なる分野で解決できる、真空技術の幅に注目
田中
フードロスをなくして、鮮度を保ったまま賞味期限を長くして、いろんなところに流通が広がっていくってことですね。
山口社長
そうですね。食品物流に変革を起こすっていうことが、商圏拡大することが、本当に価値あることだなっていうことを思っていて。
「パンフォーユー」の時に、インターホールディングスの元になった萩原先生の技術に出会って。これは冷凍では解決できない、冷凍とはまた異なる分野で解決できる幅が広いんじゃないかっていうことで、この会社にはじめは取締役として移ってきて。
今は代表取締役、これは昨年、僕が代表になったんですけれども。インターホールディングスにジョインしてきたっていう。
田中
成井五久実さん、女性の方がその時(当初)は代表取締役だった。
山口社長
そうですね。インターホールディングスの創業自体はまた別の創業者がいて。
真空事業を本格化していくために第二創業という形で、成井が代表で、僕が取締役でっていう体制でリスタートしたっていうのが2023年の頭、3年前ぐらいですね。
田中
萩原忠先生が NASAで研究をされて。
萩原先生、僕も調べてみたらめちゃめちゃ特許を持ってはる先生なんですね。
山口社長
そうですね。萩原先生は「ハジー技研株式会社」という会社の先生で。ハジー技研からインターホールディングスに特許を継承してきたっていう流れがあるんですけれども。萩原先生自体は、今特許500ぐらい。
田中
500個ぐらい!
山口社長
ほぼ使えへんやろみたいな(笑)。
田中
すごい。発明家ですよね。
山口社長
いやもう「発明家じいさん」っていう、その名の通りの方で。
田中
だいぶ、ご高齢で。
山口社長
そうですね、94歳の先生で。
やっぱり先生、もともとは自分でなんとかやりたい、やりたいっていうことだったんですけど。なかなか、お身体の状況もあるので、この技術を受け取ってくれる会社を探しているという中で、たまたま僕らが出会って。
世代を越えて受け継がれたスピリッツ
田中
そこなんですよね。このね、最大99.5%も真空を実現するすごい技術じゃないですか。僕も見せてもらってびっくりしたんですけど。
それを成井さん、そして山口さんのいらっしゃるこの若い会社に「君らやってくれ」というふうなスピリッツが受け継がれていってるっていうのが、これまたすごいことですよね。世代を越えて。
山口社長
そうですね。
田中
しかも、どっかの大企業に技術を売るとかではなく、スタートアップでもあるインターホールディングスさんにやってくれっていうのが、これまたおもしろいところですよね。
山口社長
そうですね。
もちろんいろんな企業がその先生の技術に目をつけていたので、コンペというわけではないんですけど、いくつかの会社が候補には挙がっていたというふうには聞いているんですが。
田中
うちが欲しかったわ、そういう技術!
山口社長
ちょっと高くなってくるっていう(笑)。
田中
ほんまに。
山口社長
それで、我々が選んでいただいたというところですね。
社長は、毎日が意思決定の連続
田中
代表取締役になってから、「あ、これ社長って大変やな」って思われることってあります?
山口社長
毎日ですね(笑)。
田中
毎日! どの辺が?
僕もね、小さな出版社、「ひろのぶと株式会社」の一応社長なんですけど、まあまあ大変なこといっぱい。どの辺が一番大変です? 社長って。
山口社長
全ての責任が自分にあるので。自分の意思決定が間違った方向に進むと、なかなかそれを正してくれるメンバーというか、人もそんなにいないじゃないですか。
なので、この意思決定が本当に正しいのかっていうのを、連続的に決めていかなきゃいけないっていうのが。
田中
耳痛いわ(笑)。
山口社長
おもしろいんですけど……なんて言うんですかね、苦しいとは思ってなくて。非常に楽しい毎日で、社長になって本当よかったなとは思ってるんですけど、まあ大変なこと多いなみたいな。
田中
そうですよね。
特にね、資金を投入せなあかんとことか、人員を投入せなあかんとこって、今日「じゃあ一応社長が決めるよ、やるよ」って言ったことが、1ヶ月後どうなってるか。3ヶ月後うまいこといってるのか、お金を失っただけなのか。答えが出るけど、今はわからないじゃないですか。
山口社長
そうですね。
田中
でも決めないといけないでしょ。
山口社長
はい。資金を集めてくるっていう、その資金調達するっていうことも社長の仕事ですし。
田中
そうですよね。
山口社長
資金を投資して事業を伸ばしていくっていうのも、もちろん社長の意思決定で。
田中
決めなあかんのですかね、これはね。
山口社長
そうですね。
田中
でもそういう時に、前回お話伺った、一回あの世に行ったような山口さんは腹座ってると思いますよ、それは。
山口社長
いや、ほんとですか。
自身が30年勝負できるミッション
山口社長
僕が社長になろうと思ったきっかけが、やっぱりその会社のミッションを再定義したっていうことでして。
インターホールディングスって、これまでも、いくつかのメディアにも取り上げていただいていてですね。
田中
テレ東の『NEXTユニコーン』。それから、東洋経済の『すごいベンチャー100』にも取り上げられて。
山口社長
そうなんですよ。
田中
このね、「shin-ku」っていうブランドで、真空技術。やっぱ注目されると思いますよ。これを取り上げられて、たくさん。
山口社長
そうですね。今までインターホールディングスって新しい真空パックの会社、真空技術の会社っていうようなメディアの打ち出し方とか外への打ち出し方をしてきたんですけど……。
果たしてじゃあ僕がその社長になるにあたって、真空パックだけに30年人生懸けられるかっていうと、少し違う定義の会社のミッションが必要だなと思って。
それで、「価値ある埋もれた技術を社会実装する」。
真空技術にとどまらない、すごい技術が日本中にたくさん埋もれてるんで。僕たちがその第一弾で真空技術をやっている。このノウハウをマーケティングとかですね、アライアンスとか知財管理とかですね。いろんな技術に応用していけるような会社になれるのであれば、もう30年勝負できるなと思ったんですよ。
田中
なるほど。この真空技術を商品化したりする過程で、埋もれてる技術をどう使うかっていうノウハウが蓄積されていくってことですよね。
山口社長
そうですね。本当にそうなんですよね。

放送:隔週 月〜金曜日 15:40ごろ〜
田中泰延
映画/本/クリエイティブ
1969年大阪生まれ。株式会社 電通でコピーライター/CMプランナーとして24年間勤務。2016年退職し「青年失業家」を自称し執筆活動を開始。2019年、文章術を解説する初の著書『読みたいことを、書けばいい。』(ダイヤモンド社)を上梓。16万部突破。2020年、印税2割スタート・最大5割の「累進印税™︎」を掲げる出版社 「ひろのぶと株式会社」 を創業。





