「逆止弁」の技術は、アポロ計画から生まれた?! さらに拡大する真空事業(2月24日放送より)
アポロ計画に参画した荻原先生から受け継いだ、真空逆止弁
田中
そもそもこの真空の保存容器の技術っていうのは、どこから……?
山口社長
私ども「価値ある埋もれた技術を社会実装する」という会社のミッションがありまして。
日本にはですね、優れた技術がたくさん埋もれてるんですけれども、でも社会実装されてないものがたくさんありまして。これらを実装していきたいっていう会社の想いが、まずあります。
田中
はい。
山口社長
我々の技術(逆止弁)も、自分たちで開発したものではなくて。萩原忠先生という、今、94歳の先生から特許技術を受け継いでですね、この商品化に至っているという形でして。もともとは、その先生が1962年に。
田中
1962年?!
山口社長
31歳の頃に、アポロ計画に先生が参画されて。
※アポロ計画:アメリカ航空宇宙局により1961〜1972年に実施された、人類初の月への有人宇宙飛行計画。
田中
萩原忠先生は日本人やけど、アメリカの。
山口社長
NASAに。
田中
NASA、アポロ計画に参加して、研究者として。
山口社長
研究者として。そのロケットの燃料が劣化しない装置、油圧機器を開発されて。ロケットを飛ばすお仕事をされてたんですけれども。
この技術をなんとか民間に直接受け渡されたいということを先生のほうで考えて。で、生み出されたのがこの真空逆止弁。
田中
逆止弁。
「手だけ」で真空化できることへのこだわり
山口社長
やっぱりポイントがですね、手だけで、電気なしで真空化できる、高い真空を維持できるというところに、先生はこだわりを非常に持たれてまして。
田中
はい。
山口社長
日本でも、酸化を防ぐことで賞味期限を延長してですね、食品ロスを減らそうとかっていう取り組みもできるんですけれども。
例えばアフリカとか、そういったその難民エリアですよね。そういったところですと、コールドチェーンが整っていなくて。
※コールドチェーン:「低温物流」のこと。生鮮食品などを、生産・製造から消費まで一貫して適切な低体温(冷凍・冷蔵)で管理・輸送する物流ネットワーク。
田中
うんうん。
山口社長
例えば、いろんな国がですね、そういった国に対して物資支援、お米とかお水とか支援をしているんですけれども。内陸部に流通していくタイミングで腐ってしまって。
田中
ああ、冷蔵庫に入れて運ぶわけにもいかんし、氷につけて運ぶわけにもいかんですからね。
山口社長
そうですね。なのでもう着いた時には腐ってしまって、食べることができなくなってしまって、本末転倒みたいなことが起きているんですけれども。
それを、電気なしで誰でも簡単に手だけで真空化できれば、そういった国の方々にも鮮度を維持した状態で食品を届けることができるんじゃないかっていう発想なんですよね。
田中
なるほど。
世界のフードロスは13億トン?!
田中
真空技術っていうのは、家庭でね、お酒やお米とか、鮮度が保てる、美味しさが保てるのもあるけど、地球規模で見たら、輸送コストとか輸送効率とか、根本的に変える技術でもあるという。
山口社長
そうですね。今、それこそ2050年には人口が100億人になるって言われている中で、もう明らかに食料品が足りなくなる。
田中
はい。
山口社長
一方で、今もう13億トン、食品廃棄が。
田中
フードロスが。
山口社長
フードロスが起きてまして。
そういったものも我々のような技術だけではないんですけれども、食品の保存技術がうまく浸透していけば、食品ロスが少しずつ減って、本当に必要な人に届けることができるんじゃないかなっていうふうに思ってまして。
田中
なるほど。
山口社長
保存技術っていうのは、今後の地球規模の課題を解決する上でも、とても重要なんじゃないかなというふうに考えています。
田中
つまり、社会を変えていく一つの手段として「真空」があると。
山口社長
そうです。
田中
これはなんか、夢がある話というか、大きな話。
2026年は採用の拡大も!
田中
この真空技術を商品化してやる中で、今、インターホールディングスさんっていうのは何人ぐらいの組織でいらっしゃいますか?
山口社長
会社はですね、5人ぐらいのまだ小さな組織で。業務委託のメンバーなんか合わせると、10人ちょっとぐらいの組織規模ではあるんですけれども。
田中
はい。
山口社長
今期は採用も拡大してですね、人もたくさん入れていきたいなという。
田中
これラジオ聴いてる人、ちょっとこれ夢のある会社ですよ。ね、受けに来てほしいなと思うんですけど。
山口社長
ぜひ、ぜひぜひ。
日立製作所と共同開発している「蔵出し真空酒」
山口社長
ちょうど、今年の4月から新しい「蔵出し真空酒」という。
田中
日本酒。
山口社長
日本酒です。
田中
日本酒の鮮度を保つ。
山口社長
はい。そのプロジェクトを本格的にスタートする予定でして。

山口社長
酒蔵さんで、うちの5リットルの真空パックに日本酒を詰めていただいて。で、フレッシュな状態のまま、そのビールサーバーのような業務用サーバーを今開発してまして。実はこれ、日立製作所と。
田中
日立さんと。
山口社長
はい、共同開発してまして。

山口社長
そのビールサーバーみたいなマシンに5リットルの日本酒が4種類セットされて、飲み比べができるっていう新しい「蔵出し真空酒」というサービスをスタートする予定です。

田中
お話聞いていたら、今すごい小規模でやってはるけど、つくってる製品とか、日立さんと組んでるとか、なんか100人・200人いるような会社のような感じもするけど、その人数で今、回してるんですか?
山口社長
いや、回ってないんですよ(笑)。
田中
回ってない(笑)。ほな、来てもらわな。
山口社長
回したい、回したいところです。そうなんですよ。
田中
でもアイデアもいっぱいある。つくりたい商品もいっぱいある。あとは人ですよね、これね。
山口社長
そうですね。
やはり、AIがどれくらい世の中に浸透しても、新しく事業を起こしたりとか、新しくマーケットに対して価値を提供するのはやっぱり人の役割だと思ってますので。そういうチャレンジをする方と一緒に働きたいなと思ってます。
山口翔社長は関西出身!
田中
今日ね、ラジオ大阪OBC弁天町スタジオにお越しいただいてますが、山口翔社長、関西の方?
山口社長
そうなんですよ。すいません。関西弁出てないからちょっと怒られそう(笑)。
田中
いやいや、これって僕もね、東京暮らししてたら、混ざり混ざりになってくるんですけど。
山口社長
ちょっと関西弁引き出していただいて。
田中
そう。どの辺ですか? 関西の。
山口社長
僕、兵庫県の宝塚。
田中
あ、ええとこですね。僕、宝塚線沿線です。あの庄内。豊中庄内。
山口社長
庄内なんですね。
田中
もう超高級な素敵な街。
山口社長
(笑)。宝塚もいいとこですよ!
田中
大好きな街です。
万博でも真空技術を出展
田中
関西の関わりといえば、昨年(2025年)の万博でも、「Global Startup EXPO(グローバル・スタートアップ・エキスポ)」にも、この真空技術を出展された。
山口社長
出展させていただきました。
経産省が運営しているスタートアップを応援するプログラム、「J-Startup」という、日本でも本当数100社しか選ばれてないスタートアップ企業に我々が採択・選出されておりまして。
経産省さんの「J-Startup」の取り組みの一環で、昨年の大阪万博にも展示をさせていただいてですね。国内外のいろいろな方に我々の技術を、商品を知っていただいたという。
田中
いろんなアイデア、未来を感じる、地球の役に立つという技術とか商品がワーッと並んだ万博でね。
山口社長
僕の目の前には、ドローンの会社があったり。宇宙の会社があったりとか。
田中
なるほど。

放送:隔週 月〜金曜日 15:40ごろ〜
田中泰延
映画/本/クリエイティブ
1969年大阪生まれ。株式会社 電通でコピーライター/CMプランナーとして24年間勤務。2016年退職し「青年失業家」を自称し執筆活動を開始。2019年、文章術を解説する初の著書『読みたいことを、書けばいい。』(ダイヤモンド社)を上梓。16万部突破。2020年、印税2割スタート・最大5割の「累進印税™︎」を掲げる出版社 「ひろのぶと株式会社」 を創業。





