田中泰延が、いま会いたい人・話したい人と、聞きたいことを語るラジオ大阪の番組「田中泰延のふたりごと」。「街角のクリエイティブ」では、その放送の様子を記事化してお届けします。
今回は2026年1月10日(土)の放送の様子。株式会社闇 代表取締役社長CEOの荒井ジョースケさんがゲストの第二夜です。
「ホラーはジェットコースターと同じ」と語る、荒井さん。なぜ、ホラーに取り組むのか、その魅力と可能性が話題に。
さあ、荒井ジョースケさんと田中泰延の“ふたりごと”を、ちょこっとのぞいてみましょう。
(構成・編集:廣瀬翼)
【 荒井ジョースケさんゲストの回 】
▶︎ 第一夜(1月 3日放送)
▶︎ 第三夜(1月17日放送)
▶︎ 第四夜(1月24日放送)
▶︎ 第五夜(1月31日放送)
【 ゲストのプロフィール 】

荒井ジョースケ(あらい・じょーすけ)
株式会社闇 代表取締役社長CEO
1996年 毎日放送入社。同事業局事業部プロデューサーとして、『梅田お化け屋敷シリーズ』『ウメダ☆アイスリンクつるんつるん』、京都岡崎音楽祭『OKAZAKI LOOPS』などを企画。過去には『サントリー1万人の第九』などもプロデュースした。2019年6月より株式会社闇 代表取締役社長CEO。
X(旧Twitter):@jyosukearai
株式会社闇 Webサイト:https://death.co.jp/
ホラーをもっと楽しめるエンタメに
【今夜のお話】
「怖すぎ」でバズった闇の企業Webサイト
田中
今日のゲストは、株式会社闇 代表取締役社長CEO 荒井ジョースケさんです。よろしくお願いします。
荒井
よろしくお願いします。
田中
前回に引き続いて、株式会社闇。漢字一文字の「闇」ですけど。
まずWebサイト。皆さん検索してみてください。株式会社闇のWebサイト、怖いですから。あれ、なんであんなに怖いんですか?

荒井
2015年の4月1日にサイトを公開して、ものすごくバズったらしいんですよね。当時、本当にいろんな人がやって、「本当にあるのか、この会社は」という話まで盛り上がったぐらいで。Webニュースにもなったんですよ。
なので、今でも大事にしているサイトで、大きなリニューアルをせずに今に至っています。
実はやっていただくといろんな体験ができるんですけど。とはいえ会社のサイトなんで、伝えたいところはいろいろメッセージあるんですけど……
皆さん怖がって肝心要の情報がなかなか伝わらないっていう、広告としてはどうなんだっていうところはあるみたいですが、楽しんでいただけてるんでいいかなと思っています。
田中
わはは。
いや、だってね、なかなかジャンプとかできないじゃないですか。怖いのをたっぷり味わってから知りたい情報に行くっていうサイトのつくりになっているから。
荒井
ちょっとしたゲームみたいになっているんですよね。
田中
ぜひ皆さんね、「株式会社闇」で検索してみてください。あの、怖いですから。みんなで集まると盛り上がれます。怖さに。
▶︎ 株式会社闇 代表取締役副社長CCO 頓花聖太郎さんが「株式会社闇のサイトができるまで」をnoteで公開されています
ホラーとジェットコースターは一緒
田中
でね、そもそも株式会社闇、どうしてこのホラーの会社っていうのを立ち上げてつくったのかっていうあたりを、おうかがいしたいんですけど。
荒井
ホラーをもっと楽しめるエンタメにしたいっていう思いがありますと。
うちのメンバーもよく言っているんですけど、ホラーが好きで、夏になったらお化け屋敷があったりする。あるいはホラー映画を観に行ったりする。誘うじゃないですか、一緒に行こうと。
だいたい来てくれないらしいんですよね、お友達が。 「えー、ホラー無理」「怖いの嫌い」ってなっちゃうんですけど……。 いやいや楽しいよってことを伝えるんですけど、なかなかその一線を越えてくれない人たちに、もっとこの楽しさを知らせたいっていうのが一番の原動力ですね。
田中
なるほど。
荒井
だから、僕らとしては他のエンタメで喩えによく出すんですけど、ジェットコースターも怖いじゃないですか。あんな高いところから落っこちてくるの、怖いじゃないですか。
それと同じなんですよっていうふうに、言いたいところもあるんですよね。
エンタメで安全に「恐怖」っていうのを体験するっていうのは、もっと広げたいなっていうのが一番大きいですね。結構真面目に考えてます。
田中
怖いっていうのは楽しい。
前回のこの番組でも、僕が荒井さんがMBSでプロデュースされたときのお化け屋敷にお伺いしたら、めちゃくちゃ怖いけど、結構出てきたとき気持ちがいいっていう話をして。
荒井
ジェットコースターと一緒だと思うんですよね、完全に。 そこはある種、人間の本能みたいなところもあるんですよ。恐怖っていうのは危険察知みたいなことも含めてですよね。
田中
なるほど。
荒井
なので、絶対に好きなんですよ。ちっちゃい頃ね、みんな怖い話とか肝試しとかするじゃないですか。
大人になると、皆さん「いや、怖いのとか、お化けとかどうよ?」みたいなことになっちゃうんですけど。そういうのを取っ払ったら絶対楽しいんで、もっとあのキャーキャー言ってほしいなぁ……特に大人にって思ってますね。
田中
大人がキャーキャー言う機会少ないですからね。
多分、人間、思いっきり泣くとか、大きい声出すとか、思いっきり怖がるって、サウナとかと一緒で。ある意味“整う”。
荒井
ほんとそう思いますね。
なんか「こうじゃなきゃダメ」みたいになっているのを取っ払って。日本人ちょっと苦手じゃないですか。ジェットコースターでもバンザイできないってよく言いますけど。
なので、そういうのでも少し変わっていくと面白いな、きっかけになったらいいかなと思ってますね。
ホラーが若い年代との接点になる
田中
MBS毎日放送の一員でもある荒井ジョースケさんが、この闇の社長も務めてらっしゃるわけですけど。そもそも毎日放送さんが闇をグループとして一緒にやっていこうと、どの辺で思われたんですかね?
荒井
お化け屋敷をやっていると、お客さんすごく楽しんでくれているのと、来てくれるお客さんがやっぱ若いんですよね。
基本的には若い世代っていうのは、恐怖のエンタメに対して何の抵抗感もないので、はしゃいでくれるし、楽しんでくれてるなという実感があったんですけど。
真面目な話になっちゃうんですけど、なかなか今、ラジオもテレビも若い方に見てもらえないな。でも伝えたいメッセージとか番組たくさんあるんだよねっていう時に。
一つ、そういう方々とコミュニケーションできるチャネル・ジャンルとしてホラーっていうのをやってみようかっていう。これも大真面目に放送局がホラーを応援していくっていうような状況にはなってますね、今。
田中
出版もその一つで、私が経営しています出版社・ひろのぶと株式会社で 『つねにすでに』という本も出していただいて。
田中
これもやっぱりね、買っていかれる方は、若い方が多いんですよね。
荒井
下手すると僕ら世代ね、「わかんないな、この世界観」みたいなところすらもいくので。最近の若い人はこういうのが好きなのね、ぐらいの感じでもいいのかなと思ってるんです。
僕らが逆にわかりすぎちゃうと、ひょっとしたら今の感じじゃないのかなと思ったりするので。わかんないぐらいのことをやって、「へー、これ怖いの?」みたいな話をよく現場でも聞いたりしますね。
田中
いや、そうなんですよ。
その出版社の代表が僕、その本の中身をつくった株式会社闇の代表が荒井さん。僕たち『つねにすでに』っていう本を出させてもらって、たくさんの読者の方に買っていただいたけど、説明しろと言われたら……
荒井
これできないですね。
田中
僕ら、わかんない。
荒井
すごいですよね。
田中
すごい。Webの世界の、なんていうか、僕らからしたら、もう一歩先へ行っている怪異なんですよね。
荒井
うん、うん。お化けが出たりとか、ゾンビが出たりとかっていうんじゃないんですよね、まったく。
田中
もっと僕らが日常普通に道具として使っているところに、恐怖がこんなに潜んでいる、積み重なってるんだよってこと自体が怖いんですっていう。これくらいの説明しかできないです、僕ら。
荒井
いや、本当それでもう十分です。あとは読んでいただければなと思いますし。
田中
『つねにすでに』、真っ白な本なんでね。ぜひ見ていただきたい。
50代のふたりは「わからないから、いい」
田中
まあ、でも僕たち代表同士、僕らももう50代ですよ。
荒井
いや、本当に。
田中
その僕らが、わかんないことがいいんですよね。
これ、本田宗一郎さんが言っていた言葉で、「ワシがわかることをみんながやっていたらホンダは潰れる」と。
荒井
あー、いい言葉ですね。全く同感ですね。
田中
ワシがわからんものをみんながつくってるから、ホンダっていう会社は続くんやと。
荒井
そうですね。いや、いい言葉ですね、さすがですね。いただこう。勉強になるな、ほんと。
田中
いやほんと。
それで、さっきWebの話題も出ましたけど。ホラーがやっぱりWebの世界でも。日本でも世界でもそうだけども、Webっていうものを通じてものすごく話題になっている?
荒井
そうですね。やっぱり以前のテレビ——まあオールドメディアとか言われちゃうんですけど——とは、まったく別物だと思っていて。
Webの世界のスピード感だったりとか、いい意味の匿名性みたいなのがあるなと思っているんですが。
田中
あ、匿名性ね。
荒井
そこと、先ほどあったような「あれ、これってなんかひょっとしたら、自分の身に起きるんじゃない?」みたいな。自分事に置き換えやすいのが、今の「モキュメンタリー」って言い方をするんですけど、そのジャンルが流行っています。
そことの相性は、スマホでつながっている世界。どこにつながってるんだろうみたいな恐怖を、自分の脳みそで考え始めると、なんか自分の解釈でどんどん怖くなっていくっていう。そういう体験が今、若い子たちには特にウケてるみたいですね。
※ モキュメンタリー:「偽物」を意味する「mock(モック)」と、「実録」を意味する「documentary(ドキュメンタリー)」を組み合わせた造語。ドキュメンタリーの形式を用いてつくるフィクション作品のこと。「フェイクドキュメンタリー」ともいわれる。
田中
なるほど……っていうのも、「若い子たちには」って言っちゃうのが、僕たちなんですけど(笑)。
荒井
そうですね(笑)。
今日の曲紹介| PET SHOP BOYS「West End Girls」
田中
そんな僕たち50代の社長が、青春といえばということで! 80年代ですか、僕らが若い頃といえば。その名曲をですね、思いっきり聴いていただきたいのですが。
PET SHOP BOYS「West End Girls」
なんと今度、行ってこられたんですね、コンサートに。
荒井
そうです! 1月9日、神戸に行ってきまして。
前回も行っているんですけど、もう青春ソング。同世代の人たちがこぞって集まってたっていう感じだったんですが。
もう大好きなアーティストなんで、頑張ってほしいです、これからもどんどん。
田中
まさに 80年代のイギリスを感じる、そして今も大人気で続いているPET SHOP BOYSで、聴いてもらいましょう。 「West End Girls」。
おまけトーク
♪PET SHOP BOYS「West End Girls」再生中♪
田中
なんでしょうね、このイギリスの曲の感じ。だいたい曇り空か、雨が降っているか。なんとも陰鬱な。
荒井
そうなんですよね。抜けない感じですよね。ちょっと澱んでいるというか。
それがまた、ちょうど心地いいなあって。
田中
そしてあの、地下鉄のイメージですよね。「サブウェイ」じゃなくて「アンダーグラウンド」っていうね。
♪PET SHOP BOYS「West End Girls」おわり♪
田中
株式会社闇 代表の荒井ジョースケさんにたくさんお話うかがっております。来週も引き続き。
荒井
はい、お願いします!
<来週も引き続き荒井ジョースケさんをゲストにお迎えします>
【 荒井ジョースケさんゲストの回 】
▶︎ 第一夜(1月 3日放送)
▶︎ 第三夜(1月17日放送)
▶︎ 第四夜(1月24日放送)
▶︎ 第五夜(1月31日放送)
株式会社闇の著書
つねにすでに
梨/闇|ひろのぶと株式会社
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放送:毎週土曜 18:45〜19:00
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