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ゲスト米澤渉さん 第四夜 with 米澤陸さん【ラジオ大阪】田中泰延のふたりごと(11月29日放送)

田中泰延


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田中泰延が、いま会いたい人・話したい人と、聞きたいことを語るラジオ大阪の番組「田中泰延のふたりごと」。

「街角のクリエイティブ」では、その放送の様子を記事化してお届けします。

今回は2025年11月29日(土)の放送の様子。

NEO阿波踊り集団「寶船」連長で、『踊る阿呆の世界戦略』(ひろのぶと株式会社)著者の米澤渉さんがゲストの回、第四夜です。

今回は、寶船のプロメンバーで、渉さんの弟である米澤陸さんも一緒にお喋りします。

左:米澤渉さん、右:米澤陸さん

「NEO阿波踊り」というスタイルについて、寶船のこれから目指すものについて、たっぷり伺った15分。

そして、今日の一曲は米澤陸さんからのご紹介です。

さあ、米澤渉さん・米澤陸さんと田中泰延の“おしゃべり”を、ちょこっとのぞいてみましょう。

(構成・編集:廣瀬翼)

※ この番組は、「結果の分からないチャレンジャーを応援する」FIRST DOMINO株式会社の提供で放送されています。

米澤渉(よねざわ・わたる)
NEO阿波踊り集団「寶船」連長

1985年東京都生まれ。パフォーマー全員が赤い衣装をまとい、派手なメイクを施して激しく踊る独自スタイルの「NEO阿波踊り」で演者と観客が一体となる熱狂を生み、多数の海外ツアーも敢行。2025年までに世界26カ国で活動を展開してきた。2024年Forbes JAPANが選ぶ「カルチャープレナー(文化起業家)」30組の一人として選出された。2025年、初の著書『踊る阿呆の世界戦略』(ひろのぶと株式会社)を出版。2025年10月、父・米澤曜より引き継ぎ、連長就任。

米澤陸(よねざわ・たかし)
NEO阿波踊り集団「寶船」プロメンバー

1991年東京都三鷹市生まれ。米澤家の次男として生まれる。1995年、父・米澤曜が「寶船」を設立したことをきっかけに、阿波踊りを始める。当時3歳。以降、第一線で阿波踊りダンサーとして活躍。高校卒業後、音楽・演劇などの活動を経て、2012年に寶船のプロ化に携わる。奇抜なメイクやオリジナリティー溢れるスタイルから、寶船のアイコン的立ち位置に。そのインパクトから「金髪の異端児」と称される。2025年夏には、自身が投稿した寶船の動画が1,000万再生を超えるバズとなり、話題に。

寶船の金髪の異端児・米澤陸さん

SNSで動画が大ブレイク!

今日お迎えするゲストは、NEO阿波踊り集団「寶船」のリーダーで、株式会社アプチーズ代表取締役の米澤渉さん。そして、寶船のメンバーで、なんと米澤渉さんの弟さんでいらっしゃいます、米澤陸さんのお二方です。

いらっしゃいませ!

よろしくお願いしま〜す!

いやいや、寶船のねメンバーとして、これねラジオでは伝わらないかもしれないんだけど、陸さんは白塗りですごく目立つ。

金髪でね。

寶船で金髪がいたら、僕だと思っていただけたら(笑)。

この陸さんの映像が大バズりして。1,180万再生と!

そうなんです。X(旧Twitter)のポストで1,000万回再生。

万、ですからね。すごいですよ。

自分でも、1番びっくりしましたけどね。

これね、SNSやっている人は米澤陸さんの姿を、結構みんな、ほぼみんな見ているんじゃないかなというくらい。

そうかもしれないですね!

おかげさまでね、今年はいろんなところに動画が回っていって、良かったなと思っています。

大爆発ですけども。そのおかげで、この本『踊る阿呆の世界戦略』の認知もグッと上がって。

確かに!

ありがたいことです。

陸さんのスタイルは、伝統からつながっている

これ、面白い話があって。

「阿波踊りにしては、変わったことをやっていない?」と(寶船の動画を見て)言う人もいるけれど、そうじゃないんだという話も。

そうですね、結構、寶船の動画を上げると、だいたいお客さんは2つに分かれていて。

「こんなのは阿波踊りじゃないぞ!」とご批判いただく場合もあるんですけど。

結構、ちゃんと見てくださっている方とかは、阿波踊りの歴史とかも踏まえて、「これはちゃんと基礎ができている踊りなんだ」とお客さん同士で教えあったりしてくれているという感じなので。

割と、ちゃんと見てくれている人も多いなという感じですね。

実はその白塗りというのも、伝統があるんですよね。

そうなんですよ!

この間の夏、8月に徳島県へ踊りに行ったんですけど。その時に徳島城博物館というところに行ってきたんですけど。それで、館長さんにもちょっとご挨拶させていただいて。

その博物館は、阿波踊りの江戸時代とかの巻物が展示されていて、阿波踊りの歴史のことがよく分かるような展示だったんですけど。

ええ、ええ。

その時、江戸時代当時の様子が分かりますという絵巻物を見た時に、楽器の大太鼓とか鉦とかを叩いている江戸時代の人たちの絵が残っていたんですけど。

その真ん中に白塗りの男性が描かれていて。

その時から、いるんだ!

館長さんにその話を解説いただいたら、江戸時代は楽器の真ん中で、今でいうとボーカリストのような人が白塗りをしていたんだと教えていただいて。

まさに寶船。

これ、僕じゃん! と思って。

原点回帰!

その絵巻物は、僕は人生で初めて見たんですけど。やっぱり、ルーツというか、DNAに入っているのか分からないですけど。

やっぱり、寶船でボーカリストというか。マイクパフォーマンスみたいなことを僕はやっているんですけど、そういう人間は白塗りになるんだなということを。

わははは(笑)。

改めて、びっくりしましたね。だから、江戸時代からやっているみたいなんですよね。

フロントマンは歌舞伎だってね、白塗りで。つまり、目立つっていうことですよね。

そうなんですよね。

だから、「NEO阿波踊り」と言いつつ、原点も踏まえた新しさというか。

それが、寶船に世界中の人がワーっと熱狂する理由の一つではないかなという気がするんですよね。

僕たち多分、この世代だと1番くらいに、昔ながらの阿波踊りもめちゃめちゃ好きなんですよ。昭和の名人の映像とかも何回も何回も見たし。

そういうルーツは大事にしたいなというふうに思っていますね。

兄弟喧嘩は、ほとんどない!

それでお二人はご兄弟でメンバーで、あと長女の萌(めぐみ)さんも寶船のメンバーで。

はい、姉がいるんですよね。

そして、日本のいろんなところ(のお祭り)で見たら、お父様もお母様も現役で踊ってらっしゃる。

そうなんですよ。

僕、息子もいますからね(笑)!

伊織(いおり)くん。これもまたSNSで今すごくバズっていて。

そうなんですよ。だから3代に渡って、寶船はやっていますからね。

それで兄弟でね、男兄弟でお二人いるわけですけれども、これは仲良くやってきた? どないなんですかね?

目的のために議論をするとかはいっぱいあったり、もちろん違う意見だったりして激しい議論になることもあるんですけど、兄弟の喧嘩みたいなのはないんですよ。

そうなんですか!

そうですね。

寶船のプロメンバー同士でのミーティングの中で、議論が白熱することはあるんですよ。「こういう企画をやってみたい」「これがいいんじゃないか」「こうがいいんじゃないか」と、お互いが熱くなることはあるんですけど。

それが側から見たら喧嘩に見えることもあると思うんですけど、それはでもミーティングなんで。

そういう(兄弟喧嘩のような)感情がぶつかり合うみたいな喧嘩は、あんまりないのかなと。

ほぼ毎日一緒に何時間もいたり、海外公演はホテルも一緒じゃないですか。 でも、全然。そういう意味では、仲はいいと思います。

活動も世界も見られる寶船のSNS

世界に出ていく寶船。

夏のお祭りシーズンが終わって、11月がこの番組のオンエアですけど、寶船の活動は夏だけじゃない?

そうなんですよ。僕らは1年中活動していまして。

11月は中米6カ国のツアーをまわっているんですけど。

あっちの季節は?

まあ、まあ、暑いです。

それで、オンエア日の11月29日は、エルサルバドルという国にいるんですね。

もう、どこにあるかも、俺、分からへんわ。

まず、パナマ、グアテマラ、ベリーズ、コスタリカ、ニカラグアという国をまわりまして、今日はエルサルバドルにいると。

今これがオンエアされている時(11月29日)は、そこで。

そこにいます。地球の裏側にいます。

本当に、真裏に。

今すぐSNSで寶船のアカウントを調べてもらったら、エルサルバドルの風景が見られるかもしれないですね。

そうですね。もう、ラテンの国でね、踊っていますよ。

寶船は、SNSを追いかければ、今何の活動をしているかすぐに分かる?

分かります、分かります。

そうですね。

僕もよくXをフォローしていますけど、動画もいっぱいあって。これ、本当に寶船のことをすぐ知ってもらえるいい機会なので。

そうですね。ぜひぜひ(フォローを)。

はい、お願いします。

次に目指すのは「世界30カ国」

これからの、世界に進出していっている寶船が、目指していかはること、方向みたいなこと。

これまた兄弟で喧嘩せずに話していただけたら。

(笑)。

これはどないなふうに考えてはるんですか?

僕たち寶船って船なので、海を渡っていろんなところに行きたいっていう、その精神があるんですね。

そうか、「寶船」は「船」やもんね。

そうなんです。だから日本に限らず、いろんな場所に行きたいということもあって。

今、11月はまさに中米をまわっているんですけど、この数年以内に30カ国を目指しているんですよ。

今が、20……?

今この収録している日は26カ国で、さらに中米ツアーで少し増えて29カ国くらいになると思うんですけど。

じゃあ、もう30目前!

もう、目前。30ってキリがいいですし、今年(寶船が)30周年というのもあって、30カ国目指そうとか。

さらにはどんどん、どんどん、もっともっと寶船を呼んでくださる場所に行って踊っていきたい。阿波踊りの和を広げたいというのが、1個目の大事な目標ですかね。

そうか、うち(ひろのぶと株式会社)から出しているこの本、『踊る阿呆の世界戦略』、国が伸びるたびに帯を変えて、何カ国と増やしていかなあかん。

そうですね、たしかに!

そうですね、そのぐらい買っていただいてね。新しく刷れるようにしたいですね。

頑張りましょう!

今日の曲紹介|Louis Armstrong「What A Wonderful World」

ここで一曲、米澤陸さんからのおすすめ曲です。

Louis Armstrong「この素晴らしき世界(What A Wonderful World)」

これは何か、思い出みたいなものは?

この曲は言ってみれば、寶船の原点みたいな曲なんですよね。

2009年に、寶船が初めての自主公演という形で、新宿のライブハウスを貸し切ってワンマンライブをやったことがあるんです。『踊る阿呆の世界戦略』にも載っている、100人くらいの箱に180人くらい来た、伝説の回。

それが初めて寶船でお祭りじゃないところで、自分たちの作品を発表するという回だったんですけど。

そのワンマンライブのオープニングで使ったのが、この曲なんですよね。

世界をまわる寶船が「世界はええよ」って言っていきたい

いや、いい曲やなぁ。

いい曲ですねぇ。

改めて。まじまじと聴きましたね、今。

この曲にのせて、新宿で初めての単独ライブというのに出ていった。

やりました。

じゃあ、この時から世界に出ていくぞという気持ちが、ちょっとのってたんかな。

そうですね。

今、改めてこの曲を聴いて、今の時代にこの曲が改めて大事なんじゃないかと思ったんですよね。

SNSを見ていると、いろんな人が喧嘩したりとか、ネガティブなものが多いじゃないですか。

はい。

世界でこうやっていると、なんか、人生って大変だなって思ったりするじゃないですか、いろいろ。朝早く起きなきゃいけないしとか、いろんな人とトラブルになったりとかっていう中で。

でも、それでも世界って最高だよねって言うほうが、寶船としては大事なメッセージなんじゃないかなっていうのがあって。

うん、うん。

どんなにつらくっても、「世界って最高」って言っていたほうが、僕は生き方として正しいと思っているので。この曲、もう一回沁みましたね、今日。

そうやって世界を何十カ国とまわって、そこの人とコミュニケーションを交わして、そこの人を湧かせて、帰ってきてくれた寶船が、「世界はええよ」って言ってくれるのは、これはうれしい。

ああ、もう、本当にそういうことですねぇ。そういうことなんですよ、やっていることって。

いやぁ、そうなんですよね。

今の言葉、めちゃくちゃ沁みますね。

いやぁ。

次の書籍にしますか!

わははは(笑)!

今、まさに中南米をまわっているという寶船ですが、大阪では本当に熱狂のステージを10月にしてくださったので。

またね、大阪でいろんなステージをやっていただきたいですし。

ぜひ!

またこの私の番組にも、ぜひ何かの機会で。

ぜひ、また来たいです!

ぜひ、よろしくお願いします。

今日は、ありがとうございました!

ありがとうございました!

踊る阿呆の世界戦略

踊る阿呆の世界戦略
世界26カ国を熱狂させた NEO阿波踊り集団 寶船の挑戦

米澤渉|ひろのぶと株式会社


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    1969年大阪生まれ 元・広告代理店店員 元・青年失業家 現在 ひろのぶと株式会社 代表