理美容シザー 事業から撤退する件。
2018年の夏、「日本発で世界一になろう」とコブシを挙げたのが、理美容シザー事業でした。
2025年末、これを撤退する意思決定をしました。いま店仕舞いの最終段階にあります。2カ月先には、運営ToGEAR MSCの法人サイトのほうに統合するので、この…よく出来ている「理美容シザー」のレンタルサイトを観てもらえるのもあと少し。失敗の過程と気づきをメモしておこう、と思います。 ちな当時の鼻息の荒さは、2019年にWeb LEONへ寄稿したコラムをチラ見ください。

鋼材の加工・卸売を祖業とする家業:丸1グループを承継して1年ほど経った2018年4月。家業リソースを活かせるアイデアを脳内ブレストしてた折に降ってきたのが「理美容シザー」でした。
上の↑LEONコラムには書いてないのですが、2018年の頃は、美容師になることを決めてた甥(当時18歳)に、如何にして家業承継に関心を持ってもらうか、が生きていく上での大きな裏テーマでした。
彼がそっちに行くのであれば、家業で「ひっかかり」になることに取り組むことで、承継に関心を持たせられるのではないか。そんな下心&親心があったのです。
すぐ傍に奥村真也さん、シザー砥ぎ師の安藤和範さんがいなければ、この挑戦はカタチにならなかった。なにかが始まるときって、揃っちゃうものですよね。
砥ぎ付のシザーサブスク、しかもある程度支払うと所有権を貰える「ToGEAR もらえるシザーレンタル」としてサービスを開始しました。
(サービス開始時のブログです。)
しかし買い取ったセコハンの理美容シザーを安藤さんがメンテしてから貸す商いは需給バランスを合わせることが結局出来ず、「もらえるシザーレンタル」の継続を断念。あわせてシザー買取事業も終了しました。その後は商材を自社ブランドのみとした「TOGEAR Subscription」を展開してきました。

狙い目を都心の若手美容師から40代以降の復職女子に変えたり、KOLを使った獲得施策にも挑みましたが、ROIのティッピングポイントをみつけることが出来ないまま7年。遂に撤退の意思決定をした次第です。お金とエネルギー、いろいろ妄想した野望は露と消えました。
では、この挑戦でなにが得られたのか。
・大きいのは奥村真也さんです。僕らはこの事業では花を咲かせられなかった。でも理美容シザー事業を始めたから、同時期に一般社団法人ベンチャー型事業承継の事務局長をお願いできた。その後にSMS24/7の社長にもなってもらえた。奥村さんがいたから、社団もSMS24/7も今に続いています。
・「理美容シザーを燕三条で作りたい」という思いが芽生えたことで、新潟県央への関心が生まれました。事業開始の4か月後、アルビレックス新潟の取締役打診を受けた日に奥村さんへその夢を漏らしていました。それが2年後に実現し、ドッツアンドラインズ設立にも繋がっています。
・そして甥は、美容専門学校を卒業し表参道の美容室に就職したものの4ヶ月で辞め(笑)、家業の取締役に就き、この事業のマーケティングも経験しました。今は家業として出資するスタートアップで管理職をしています。それもまぁまぁ大きいかな。

理美容シザー事業は、僕の力不足で幕を閉じます。
でもあの時、シザーを手に取らなければ、今ある景色とは違うものになってたのは違いないかと。





