アメリカでも親しまれる、ほぼ日手帳。世界にも通じる普遍的なこととは?(1月28日放送より)
ウェブメディアをつくる会社が、なぜ“手帳”だったのか
田中
ここまでね、いろんなお話を伺って。ほぼ日というのは、糸井重里さんがインターネットで「ほぼ日刊イトイ新聞」っていうのをはじめて、やってこられて。ある意味、ネットで発信するということだったんですが。
その糸井さんが手帳だと。
小泉社長
ええ。
田中
ネットの会社だっていうのに、手帳。これってアナログの極みじゃないですか。
小泉社長
うん、うん。
田中
これをね、なぜやろうって言い出したのか。小泉さんから見てどうなんですかね?
小泉社長
う〜ん、どうなんでしょう。
でも、かなり糸井のそれまでの生活に根ざしていたものだなと思うのが、ほぼ日手帳って最初から文庫本(サイズ)だったんですけど。
田中
うん、うん。
小泉社長
もともと糸井が文庫本を持ち歩いていて。何か思いついたり、メモしておきたいってときに、外出していてメモが見当たらないと、ちょっと文庫本の端っこに書いたりしていて。
田中
あぁ。
小泉社長
そういうときに、やっぱり人って何かメモしておきたいとか、何か書き留めておきたいっていうことがあるよねって。
あと当時、ほぼ日の読者の方によく、「生徒手帳みたいな手帳をつくりたいね」みたいなことも言っていましたね。
田中
なるほど。
「手で書くことが、心を整える」と、北米でも親しまれるように
田中
で、それがね、このスマホの時代に手帳がたくさん売れると。糸井さん時々、ほぼ日手帳を見せて「電源がいらない」みたいなこともおっしゃってるんですけど。
その手帳が日本だけじゃなくて、ほぼ日手帳が今、グローバルで伸びている。
小泉社長
はい、そうなんです。
田中
これがものすごい不思議で。僕らからしたら、不思議。
でも、ほぼ日さんからしたら不思議じゃないんですか?
小泉社長
えーっと、そうですね……今海外の中でも、北米、アメリカで伸びているのですが、それははっきり理由がありまして。
コロナ禍のとき、アメリカも日本の社会もですけど、一人になったときに自分と向き合うみたいな時間をすごく、みなさんが過ごしていらっしゃったと。
アメリカでは、自分の考えとかを書くことをジャーナリングって言うんですけど。
田中
ジャーナリング。
小泉社長
はい。そのジャーナリングという活動が大事だよねとアメリカで言われるようになって。自分の心を落ち着かせるにも、整理するにも、手書きで書く。
それはパソコンで書くとか、スマホで打ち込むみたいなことでは、癒しというかそういうものにはならなくて、手で書く。
だから手で書くことの大切さみたいなことに、アメリカの方々も目覚められたというのがあって。その時流に乗ってますね。このほぼ日手帳の売上というのは。
田中
そこが1日1ページだったのも大事だったんでしょうね。
小泉社長
それで、みなさんが、それぞれにインスタで私はこういうふうに、「HOBONICHI」――向こうで「HOBONICHI」って言うんですけど、手帳のこと。
田中
「HOBONICHI」。
小泉社長
「HOBONICHI」を使っているっていうのを投稿して、それが口コミで広がって。ここ数年一気に伸びているという状況ですね。
田中
すごい。アメリカの人が、HOBONICHI――
小泉社長
はい、HOBONICHI。
田中
――を使っているというのがね、すごい。
ほぼ日手帳は“普遍的”
田中
僕がちょっと思うのは、ほぼ日さんっていうのは、糸井さんの発信するメッセージとかアイデアがあって。それが日本語で発信されているじゃないですか。
小泉社長
はい。
田中
それがほぼ日らしさだったり、僕らが受け取るたくさんの言葉だったりするんだけれども。
小泉社長
ええ、ええ。
田中
その良さっていうのは海外の人にも共有されて伝わるんですか? 手帳の“物”としての良さ以外に、ほぼ日らしさが伝わる雰囲気っていうのはありますか?
小泉社長
やっぱり、これは私たちだけじゃなくて、日本のものづくりっていうのが、すごく丁寧につくられているというところは大きくて。そこに対してアメリカのユーザーさんが感じ入ってくださっていたりとか。
あと実際にほぼ日手帳の1日1ページの言葉。泰延さんの言葉もある、あの言葉を英訳しているので、それを読んで何か感じてくださっている方もいらっしゃいますし。
田中
うん、うん。
小泉社長
すごく特徴的だなと思うのは、日本のユーザーさんと、たとえば英語圏のユーザーさんのほぼ日手帳に対する思いとか、感じ方、使い方は、あまり差異がない。
田中
へぇ〜!
小泉社長
すごく普遍的なんだってことがわかりましたね。
アメリカに事業所を設立
田中
今、海外にも事業所とかは?
小泉社長
はい。この度設立して。
田中
どちらに?
小泉社長
アメリカ、米国です。
田中
米国に!
小泉社長
米国に。
田中
はぁ〜! じゃあ、そこで肌で感じる……え、現地駐在員とかもいるの?
小泉社長
いや、これからなんですけど。
田中
これから! じゃあ僕が今からほぼ日入ったら、アメリカ駐在の可能性も、なきにしもあらず?
小泉社長
これからはある……かも、しれないですねぇ。
田中
英語まったく、できへんけど(笑)。
小泉社長
ちょっとそこは、コミュニケーション能力でなんとかしていただいて(笑)。
全社ミーティングとメディアで浸透する“ほぼ日イズム”
田中
でね、ほぼ日さん、今何人ぐらい社員さんいてはるんですか?
小泉社長
今だいたい150人ぐらいの規模ですね。
田中
150人!
小泉社長
はい。
田中
それで、その人たちにね、ほぼ日さんの、僕らからしたらほぼ日イズム的なものが、きっちり伝わっているのか。新しい人がどんどん入ってきたら、それはそうじゃなくなるのか。その辺はどうですか?
小泉社長
私たちは、そこはまず、糸井がものすごく丁寧に毎週1回ミーティングをして。全社ミーティングという形で、今の考え方とかを伝える。ずっともう20年以上、そういう時間を丁寧に設けていまして、そこはかなり大きくて。それがまず1番、大きいのと。
田中
うん、うん。
小泉社長
あと、「ほぼ日」というメディアをやっていますが、我々の特徴は、そのメディアで発信していることと、社内の雰囲気、社風・文化がニアリーイコールだと思います。かなり一致していると思うので。
田中
ええ、ええ。
小泉社長
やっぱりそこの、メディアがあることによって、我々が大切にしている価値観ですとか、そういうものは自然と乗組員にも浸透しているというか。
こういうことをしなきゃ、こう振る舞うんだなとか。そういうところはすごく浸透しやすいというか、自然な教育になっているかなと思いますね。
田中
ああ、それはわかる。僕、ほぼ日さんのどなたに仕事の必要上でやりとりのメールをしても、やっぱり何か共通した、あったかいトーンで返ってくるんですよね。
あれはなんか、企業風土やなって思います。
小泉社長
本当にその風土はすごく守っていきたいですね、私は。
▶︎ 糸井重里さんも登場! 1月29日(木)・30日(金)の放送回(coming soon)
■ 株式会社ほぼ日
人々が集う「場」をつくり、「いい時間」を提供するコンテンツを企画、編集、制作、販売している会社。1998年にウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」(現「ほぼ日」)を立ち上げて以来、インタビューやコラムをはじめとした読みものや、文具や雑貨・衣類・食品等の商品、書籍、イベント、動画に至るまで、「いい時間」を提供するコンテンツを形やジャンルを問わず提供しています。特に多くのお客様に親しまれている「ほぼ日手帳」は、2026年版の販売部数が100万部を突破しました。
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田中泰延
映画/本/クリエイティブ
1969年大阪生まれ。株式会社 電通でコピーライター/CMプランナーとして24年間勤務。2016年退職し「青年失業家」を自称し執筆活動を開始。2019年、文章術を解説する初の著書『読みたいことを、書けばいい。』(ダイヤモンド社)を上梓。16万部突破。2020年、印税2割スタート・最大5割の「累進印税™︎」を掲げる出版社 「ひろのぶと株式会社」 を創業。







