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株式会社ほぼ日 代表取締役社長 小泉絢子さん【ラジオ大阪】田中泰延のシャチョーとシュチョー(2026年1月26日〜28日放送)

田中泰延


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ほぼ日は、泥臭い?! 自分たちで手作りする現場と、場所がある話(1月27日放送より

インターネット黎明期に創刊した「ほぼ日刊イトイ新聞」

株式会社ほぼ日。そもそもね、「ほぼ日」ってもはや一つの名前になっちゃってるから、わかんないって人もいるかもしれないけれど。

「ほぼ日刊イトイ新聞」っていう、インターネット上の新聞のようなサイトを糸井重里さんがはじめはったと。

ウェブメディア「ほぼ日」

そうですね。

これはもうずっと続いていて、今日も続いているものですけど。

インターネットっていうのが、(「ほぼ日刊イトイ新聞」ができた頃は)世の中でまだまだな時期やったじゃないですか。その時、もう最初から(インターネットに)注目してはった。

小泉さんはほぼ日がネットをはじめるどの段階から、一緒にジョインしてるんですか?

私は1年半ぐらい経ったくらいのタイミングで入って。

1998年が「ほぼ日刊イトイ新聞」の創刊になるんですけれども、そこから、えーと……一周年はまだいなくて、二周年はいましたという感じでしたね。

初日の仕事は、発送隊だった

なるほど。じゃあ、ネットの会社のような気もするじゃないですか、その話聞いてたら。

うーん、でも私の初日のお仕事が、当時販売していた商品の発送を自分たちで梱包していたんですけども。

糸井にはじめて会ったその日に、「今日、具体的に君の手が必要だ」となって、そのまま私は発送隊をやってました(笑)。

わはは、発送隊(笑)。その日に、初日から。

なので、最初からいわゆるウェブのメディアに就職したというよりは、もうちょっとなんか泥臭いというか。すごく、ちゃんと手足を動かすような。

目の前に仕事は常にありましたし、自分たちで仕事も生むっていう会社で。

そういう意味では泥臭い会社ですよね。

ほぼ日のイベントは、すべて手作り

つくるものは全部コンテンツなんですと、ほぼ日さんおっしゃるわけですけど。

あの非常に大きな物販イベント「生活のたのしみ展」。それから常設のお店「TOBICHI」。たとえば関西やったら京都にもありますよね。

はい。

そこへ行くと、スタッフのみなさんがかなり泥臭く設営して販売して、それから撤収してるでしょう。これも会社の伝統なんですか?

はい。私たちは、イベントもイベント会社さんにお願いするようなことはしておりませんで、全部スタッフが自前でやっています。

さすがに建築というか、施工の部分はお願いしますけど。

まあ、櫓(やぐら)とかあったりしますからね。

そうそう、そうです。でも、「こういう櫓を建てたい」とか、たとえば「櫓を建てたい」ということそのものから、自分たちで企画をしてやっていますので。

それで、商品を一個ずつ陳列するのも、すべて自分たちですね。自分たちと、出展者さんと協力して。もう手作りです。

会場スタッフとも一体感が生まれた大阪の「生活のたのしみ展」

で、大阪。ラジオ大阪OBCのスタジオに今日来ていただいてるわけですが、さっきTOBICHI京都の話も出ましたが。

大阪、関西で取り組んできたこと、これから取り組みたいことって、ありますか?

2018年のコロナ禍の前に、「生活のたのしみ展」を阪急うめだ本店さんでやらせていただきました。

あの吹き抜けの高いところね。行った、行った。

その時の阪急うめだのスタッフの方たちと、そしてお客さんと、なにか一体になる感じというか。もうただ本当に楽しかったですね。

やっぱりそれぞれの土地のおもしろさというのがあって。大阪は、「あ、大阪に来たな」っていうノリの良さとか。「やりましょう一緒に!」みたいな一体感は、すごく阪急うめだのみなさんに感じました。

本当にできれば、大阪でも何かしらもう一回やりたいなっていう思いはありますね。

まあ、大阪のお客さん、そういうのはちょっと熱いかもしれませんね。よう、しゃべるしね。

はい、そうなんですよね。独特のおもしろさというか、コミュニケーションが前のめりでいらっしゃるので。

前のめり、前のめり。

僕なんかこう、ちょっと控えめで言葉少ななタイプなんですけど。

え、そうなんですか(笑)?

もう全然僕なんかもうね。

あ、大阪では? ほんとですか?(笑)

大阪では。小柄ですばしこいと言われてますしね。

え?! じゃあ、ちょっと大阪、私、アレ(体験してない)かもしれない(笑)。

いや、ほんまね、僕なんか比べものにならないくらいうるさい(おしゃべりな)人もいてますから。

ああ、そうですかぁ。へぇ〜!

僕なんか上品なほうですよ。

えっ、あっ、まあ、上品なのは、存じ上げてますけど(笑)。

ほんまかいな(笑)。

都会の真ん中で感じた、窮屈さ

そう、あの時はね、2018年。覚えてますよ。糸井さんがね、大阪駅の真上のアクティ大阪にあるホテルに泊まらはったんですわ。ほんだら、こんな都会の真ん中で寝るんか、みたいなことを言ってはったのを覚えてる。

ふふふ。そうですよね、もう駅にそのまま直結ですからね。

そう、カーテン開けたら大阪の一番真ん中で、360度都会じゃないですか。ここで布団被って寝るっていうことに、すごい糸井さんはなんか疑念を……。

疑念を感じて(笑)。疑念なんですかね?

わからんけど(笑)。

いや、まあラグジュアリーでしたよね。

でも、その都会の大変さっていうのが。ここでちょっと、糸井さんがね、書いたりしたのを読んだんですけど。最近ほぼ日は自然のほうへ向かっていると。

あ、そうですね。地方に活動を広げていますね。

つくり手であり、消費者でもある

赤城山とか尾瀬とか。なんか糸井さんが日々書いているのを拝読すると、都会の狭さというか。そういうものとは違うものの見方ができる場所に、ほぼ日も行こうって。

これ聞きかじり。まるで僕、糸井さんのように言ってますけど。

すごいですね。なんか、本人が憑依したのかな(笑)。

なんか、そのつもりで。

(笑)。

これは小泉社長も一緒になって?

そうですね、取り組んでおりまして。

やっぱりどうしても、都心で何かをするとなると、経済観念というようなものを抜きにしてはできないのが正直なところです。

たとえば、場所を借りるのも、家賃の問題などを考えざるを得ないということもありますし。あとは、限られたスペースで「この中で何かをやっていきましょう」っていうところに、自分たちも、ちょっと窮屈さというか……を感じているのと。

実際に私たちが大事にしているのが、自分たちが何かコンテンツを提供する側ではあるんですけど、消費者としてどう思っているかというところなんです。社内のメンバーも、遊びに行く時はちょっと遠出をするみたいなことがすごく増えていると感じていまして。そうすると、やっぱり自分たちが、人がつくったところに行くだけじゃなくて。

やっぱり自分たちも、要するに自然があるところで。人に来ていただけるようなもの・場所をつくりたいっていう想いも、乗組員たちに芽生えてきたっていう。

なるほど。

そういう消費者としての実感と、やりたいことがマッチしてきた結果なのかなって思います。

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    1969年大阪生まれ。株式会社 電通でコピーライター/CMプランナーとして24年間勤務。2016年退職し「青年失業家」を自称し執筆活動を開始。2019年、文章術を解説する初の著書『読みたいことを、書けばいい。』(ダイヤモンド社)を上梓。16万部突破。2020年、印税2割スタート・最大5割の「累進印税™︎」を掲げる出版社 「ひろのぶと株式会社」 を創業。