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株式会社NEXCENT 代表取締役 小澤悠さん【ラジオ大阪】田中泰延のシャチョーとシュチョー(2025年12月22日〜26日放送)

田中泰延


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教えるほうが、教えられる?! 社会人が中高生に授業をすることで生まれることとは(12月23日放送より

中高生の前でしゃべるのは最高のプレゼン研修

今度はね、社会人側。働いてはるビジネスマンの人がそこ(学校)へ行くというところの、なにがええんかというところを、ちょっとおうかがいしたいんですけどね。

そうですね、いくつかあって。 中高生って、おもんない話したらほんまに2分で寝るんですよ。

そう(笑)、僕なんかが先生、社会人として行ったら、しくじり先生みたいに失敗談しかないわって話をしていたんですけど、それがおもろいんやと小澤さんおっしゃる。

そうですね、なので(中高生相手だと)ごまかしが利かないので。

例えば、会社の中で役員の方や同僚の方にプレゼンすると、みんな忖度して多少おもんない話でも聞いてくれたりはするんですけど。

笑うてくれたりね(笑)。

そうそう。

中高生って別に、自分たち(ビジネスパーソン)が行くんですけど、興味はないんですよ。「あなた誰ですか?」っていう。大手企業の人が来ても、「なんか有名な企業の偉い人来たんやな」くらいな感じなので。

実は、彼ら(中高生)にプレゼンするのが、圧倒的なプレゼン研修になります。

例えば高校生に、社会人として改めてしゃべることで、「こんなん話しても無視されんねんな」とか、「まったくウケへん」とか、「こっちも向いてくれへん」とか、もう身に染みてわかる。

そうなんですよ。

私自身、誰かから研修講師を教えてもらったことはなくって。自分も研修講師をしているんですけど。師匠はいるんですけど、ちゃんと順序立てて教わったことはなくて。

中高生の前で100回くらいしゃべっていたら、いつの間にか研修講師ができるようになっていた、っていう感じなんですね。

ほう〜!

なので、その体験が、まず価値があるというのが、1つ。

改めてまっすぐ自分を振り返る機会に

2つ目は、自分が何者かを知れる、というのがあります。

ほう。

みなさん、20代・30代になって、「今のこの会社で働いていていいんやろか」とか、「自分てなにしたいんやっけ」っていうことを忘れつつある方も、中にはいらっしゃるんですよね。大手企業に勤めている方で。

そういう方が、ちゃんと棚卸してキャリアを振り返ると、「あ、自分ってこういうためにこの会社入ったんやな」とか。初心忘れるべからずで、「こういうことを思って入社していたな、そういえば」ということを、振り返ることができるので。

それは大きい!

だって、ピュアな高校生の前で、「今日、じゃあ、あなたの体験をしゃべってください、社会人としての」という時に、「ん〜、まあ15年くらい勤めてきたけど、最近は給料さえもらえたらええかな」って、そんなことを言う人はいないから。

(笑)。

もう一回、考え直すわけですよね。「俺なんでこの会社入ったんやろ? 今日高校生に話さなあかんわ」って。ここですよね。

そうですね。

若者とのコミュニケーション体験が職場のマネジメントにも反映される

3つ目は、ジェネレーションギャップを克服するというところですね。

今、40代・50代の方にも私、研修するんですけど。1番聞く悩みが「新入社員がなにを考えているかさっぱりわからへん」とか。

……わからへんわぁ(笑)。

(笑)。そうなんです。

「叱ったけど伝わっている気がしない」とか。そういう悩みを聞くんですね。

それは、その方々が悪いわけじゃなくて、単純に若い世代の人たちと交流していないので、“生態系”がわからないんですよ。

はい、はい。生態系が(笑)。

なので、中高生と普段からしゃべってもらったりとか、その人たちへのコミュニケーションを学んでいただくことで、マネジメント能力を上げるっていう。

実際の「NEXT SENSEI」の様子(株式会社NEXCENT Webサイトより)

なるほど。これ、聞けば聞くほど、絶対やったほうがいいと思いますね。

ありがとうございます!

やっぱ、その相手が、社会人相手の研修とかじゃなくて、高校生とか。多いのは高校ですか? やっぱり。

中学、高校ですね。

そのぐらいの世代にやるのが、すごく大事。

例えば社会人相手にちょっとなにかしゃべってくれって言ったら、フカしも利くじゃないですか。「俺は大手のどこそこで〜」みたいな。「執行役員やってて〜」みたいな。

まったく通用しないじゃないですか、中学生とか(相手だと)。「なに言うてるの、このおっちゃん」みたいになるから。

そうです、そうです。

イチからなにを教えるか、言うか、考える。

その中に、成功体験ばっかりじゃなくて、社会人として「これはマズかったな」ということを言うと、(中高生も)聞いてくれるわけですよね。

まさしく、そうですね。

これは新しいな。

大手企業や労働組合が多数導入

学校側というのは、そういう話を、めちゃくちゃ系統立ててやってほしいというわけでもないんですね?

そうですね、結構枠をくださることが多くて。「この曜日の5限と6限だけ用意したので、あとは好きにどうぞ」みたいな形でやってくださるケースもあるので。それで枠をいただいて、そこに社会人を研修の一環で派遣しています。

具体的に、株式会社NEXCENTさんが社会人を派遣している企業さんとか学校さんとかって、教えてもらったりできるんでしょうか?

そうですね、ホームページもちょうどリニューアルしたばっかりなんですけども。そこにも掲載させてもらっているんですけど。自動車大手のスズキ株式会社さんであったりとか。

株式会社NEXCENT Webサイトより

あと私、前職が丸紅っていう会社で働いていたんですけど……

商社。丸紅株式会社さん。

はい、商社の丸紅さんであったりとか。

あとは、労働組合さんもお客さんになるケースが多くて。大手企業の労働組合さんの予算をベースに、組合員の方々、イコール社員さんなんですけどね。組合員の方々を(中学・高校に)送るというので、株式会社イトーキさん、コクヨ株式会社さん、株式会社オカムラさん。オフィス什器メーカーの3社さん合同で、労働組合の3労組さんで派遣をさせていただいたりとか。

その労働組合3つは仲良いんですね、オフィス用品の会社。

そうですね。

あとはJTさんですかね、日本たばこ産業株式会社さん。そういう企業さんを、今まで派遣させていただきました。

なるほど。中学とか高校とかへ。

そうですね。

「ロールモデルができた」生徒たちからの声

学校側は、(社会人が)来られて、授業されて、どんな感想ですか? 学校サイドからは?

そうですね、やっぱりすごくうれしいのは、抽象的なところでいくと「めっちゃ生徒が楽しそうやな」とか、盛り上がってたっていうふうに言ってくれたりとか。

「普段の自分(先生)の授業でも、こんなに笑顔で聞いてくれんわ」みたいなことを冗談半分におっしゃってくださるというのが、まず、すごくうれしいところで。

ええ、ええ。

生徒さんからのリアクションは、やっぱり失敗体験がめっちゃよかったって言っていて。

ご自身(生徒)の両親とか学校の先生って、自分の失敗しているところをそんなに見せられないんですよね。教える側の立場なので。

そうですねぇ。

なので、大人ってこんなに悩んでるんやとか、失敗してるって知れてめっちゃよかったとか。

実際はもう、悩みばっかりですよね(笑)。

そやけど、ほんまのプロの先生、教職の人は、朝(学校に)行って、子どもたち・生徒たちに「いやぁ先生、こんなことで悩んでんねん」って言えないですもんね。

言えないんで。みんなのお手本にならなきゃいけないって意識している真面目な先生方が多いので、そういう失敗体験を聞けてよかったというのとか。

あとは、人間関係に悩んでいる生徒もいるんですね。それを社会人の方に質問したりして返ってきた言葉で、「そういうふうに捉えたら、人間関係も、もう一回仲直りしてみようと思いました」とか。人間関係での悩みがなくなったとかですね。

ええ、ええ。

あとは、将来への道標ができたとか。自分のロールモデルになる人を探すことができましたという声が聞こえるので。本当にありがたいなというふうに思っています。

その「NEXT SENSEI」で来てもらった社会人の人の会社に入っちゃう人が(生徒から)出てくるかもしれないですもんね。

それは、おっしゃる通りで。副次的効果として研修での魅力は、中長期的には採用のところもあるかなと思っていて。

単純にお金をたくさん払ったら人が来てくれる時代でもないので。本当にその(企業の)中にいる人の魅力というのが重要だと思うので、まさしくだと思います。

▶︎ 次ページ:「NEXT SENSEI」をはじめたきっかけは?

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    1969年大阪生まれ 元・広告代理店店員 元・青年失業家 現在 ひろのぶと株式会社 代表