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株式会社千休 代表 久保田夏美さん【ラジオ大阪】田中泰延のシャチョーとシュチョー(2025年10月27日〜31日放送)

田中泰延


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切り拓くのは、「好き」「折れない心」「継続力」。社長7年目のいま、思うこと(10月30日放送より)

大変なことは、いっぱいあったけれど……

僕も小さな出版社の社長として、社長の仕事というものをお伺いしたい。久保田さん、大先輩ですから、もう7年やってらっしゃる。

いえいえ。

社長ってね、会社を立ち上げられてもう7年目ですけど、大変だったことって何ですかね?

大変なことは、もう、いっぱいありましたけど……(笑)。

うん、いっぱいあった(笑)。

いっぱいあった(笑)。

でもやっぱり、1番大変だし辛いなと思った時は、人が離れていくとか……いろいろ揉めてとかいう時は、1番ちょっと大変だったかなっていう、思い出にも残りますよね。

そうねぇ。

売れないとか、売上が低かったとかは、「次どうしよう」って前向きになれるんですけど、人ってやっぱり1回離れると縁が切れるみたいな感じなので。

そうですねぇ。

そこがやっぱ1番、社長というか、人を雇う立場という意味で、大変だなと思うところはあります。

そうね、誤解が積み重なって嫌われたのかなって思うこともあるしね、それは。

そうですねぇ。「なんかやっちゃったかな?」とか。

それは、人間関係かな。「あれ言っちゃった」とかも、あるしね。

そうなんですよ。

そっか、それは社長業あるあるですね。

Web業界との違いは、原価と在庫の管理

仕事としてスイーツをつくるということは、これは食品じゃないですか。この食品業界に入っていった難しさみたいなものはありました?

そこは、元々ずっとWeb業界だったので、原価とかもないですし、自分の稼動だけが人件費・原価みたいな。

なるほど。 僕、もう1個、米粉の抹茶フィナンシェ「たまゆら」いただきながら喋りますけども……。

うふふ、ありがとうございます。

これね、今「原価管理」とおっしゃったけど。

千休さんのフィナンシェひとつ取っても、こんだけ抹茶使ってて儲かんの? って思うんですけど。

(笑)。いや、本当に、大企業というか、大手が真似したら儲からないと思います。

しかも今、抹茶が高騰しているので、原価がどんどん上がっていっちゃってるので。

人件費も上がってますからね。

そうなんです、全部上がっているんですけど、そこの管理っていうのが大変。

で、賞味期限もやっぱりあるので、期限を過ぎちゃうともう売れないわけじゃないですか。そこも難しいなって思います。

在庫もね。

そうなんですよ。

茶農家とのお付き合い

抹茶って、京都からお茶を仕入れる。伝統ある産業じゃないですか。

はい。

そことのお付き合いで、若い20代で起業された社長が付き合っていくところの難しさって、ありましたか?

そこは結構ハードルであるって伺っていたんですけど、正直ハードルはなくて。

多分なんでかというと、私がすごく抹茶が好きなので、それで受け入れていただけているなという感覚はありますね。

なるほど。

仕入れはそんなに苦戦していなくて、実は。結構、友好的な関係を、農家さんと。

ああ、そうですか。でもそれは、久保田さんが行くからちゃいます?

やっぱり、育てているから農家さんにとって抹茶も我が子みたいなものじゃないですか。

なので結構、「稼げるから」「儲かるから」っていうので抹茶を卸すとかは絶対嫌なんですよ。

好きじゃないと、想いがないと。

はい。だからそこは、私がすごく想っていて伝えて、純粋に「抹茶が好きで、こういうのをつくりたい!」っていうところから入ったから、受け入れてもらえたのかな、みたいな感じはありますね。

そこでその抹茶がこの商品になって、商品の出来栄えを届けるじゃないですか。

はい。

喜んでもらえましたか?

もう、喜んでもらえました。

それが1番やね。

はい。

それで、やっぱり色とか味とかを出すことをこだわっているので、それを出せたことにも農家さんが喜んでくれて。「抹茶を生かしてくれてありがとう」みたいな感じで言ってくださいますね。

“MATCHA”流行で目指す世界展開

最近、アメリカでも引き合いがあったとかなんとか……。

そうなんですよ! 最近アメリカからも。流行っているので、仕入れたいという話が。

“MATCHA”が。

“MATCHA”が。“Japanese Green Tea”がみんな好きで、結構そこに送ったりしています。

ビバリーヒルズ界隈でも、千休さんの抹茶が評判になっているとかなんとか、ちょっと小耳に挟みまして。

(笑)。

そういうところの世界展開というのも、今後、「千休」って名前をつけたからには、ちゃんとそれを海外の人にも呼んでもらいたいというのはあるので。

起業した時から、そういうところに展開していきたいと思っていたので、やっと本腰を入れて、羽ばたけたらいいなって思っています。

ね、アメリカに行ったら「おっ、千休さんのスイーツ売ってるやん!」とかなったら、めっちゃうれしいですよね。

いや、うれしいです。

「センキュー」って言いながら、抹茶飲んでほしいですね。

持つべきは、折れない心と継続力

23歳で起業された久保田さんですが、これからスタートアップや起業したい若者もいっぱいいると思うんですけど、何かメッセージを——「これは伝えたい!」。

そうですね、伝えたいことは、「折れない心と継続力」だと思います。

折れない心と、継続力。

とにかくそれさえあれば。

トラブルは起こるんですよ、絶対に。

起こるね、はい。

絶対に起こるし、辛いことも絶対にあるんで、その時に折れると、もう終わっちゃう。続かないと終わっちゃうので。

続けているだけで、多分生き残っていける、どんどん広がっていくとは思うので、そこを忘れない。

そこが強い人が生き残っている感じがする。だから、大事にしてほしいなって思いますね。

そっか。小さい出版社の僕でも、僕がやる気を失ったら、社員はすることがなくなる、商品は出ない。

もう、経営者が「これ、無理」ってなったら、その瞬間、事業って終わりですからね。それしかないもんね。

そうなんですよ。それこそ身体も、心身ともに折れないっていうのは、大事ですよね。

最後の1日まで、抹茶スイーツを食べていたい

最後に1個だけね、質問したいんやけど。

はい。

今日が、人生最後の日だったら、何しますか?

えぇ〜っ、難しい……(笑)!

ふふふ(笑)。

最後の日だったら、すごくありきたりになっちゃうんですけど、食べたい物を全部食べるかもですね、好きな物。

その食べたい物は?

それはもう、抹茶のスイーツで。

今ここが大阪じゃないですか。今すぐ京都行きを取って、宇治へ行って、もう、そういう好きな抹茶スイーツをたらふく食べて。

わはは。

久保田さんの人生最後の夢を聞いたところで。本当にお忙しい中、ありがとうございました!

ありがとうございました!

みなさん、千休、食べてください。

ということで、「センキュー」ってことで終わりたいと思います。

Thank you~!

Thank you~!

株式会社千休

▶︎ONLINE SHOP:https://thankyou-cha.com/lineup/

久保田夏美さんの著書

余裕はつくれるものでした。

余裕はつくれるものでした。
久保田夏美|淡交社


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    1969年大阪生まれ 元・広告代理店店員 元・青年失業家 現在 ひろのぶと株式会社 代表