×

2026年8月26日「街角diary」廣瀬翼がお届けします。

廣瀬 翼


  • LINEでシェアする

誰もが踊れるって、平等でいい時代だ

徳島の阿波おどりに行ってきました。

もちろん、寶船をたくさん見てきました。

8月12日

8月12日 T-STONEさんとのコラボステージ

8月12日 T-STONEさんのステージを盛り上げる大太鼓のまっきーさん

8月12日 両国橋での演舞

8月12日 両国橋での演舞

8月12日 両国橋での演舞

8月12日 両国橋での演舞

8月12日 両国橋での演舞 ラストはみんなで踊ります。東大連さんが一緒に。熱気で橋が(物理的にも)揺れました

8月14日 両国橋南詰交差点 寶船めがけてきている人がいっぱいで後ろの方から見ることになりました。動画を撮影する人もたくさん。

8月14日 両国橋南詰交差点

8月14日 両国橋南詰交差点 観ていた人も一緒に踊る阿呆に。

8月14日 両国橋南詰交差点「ありがとうございました!」と声を振り絞って挨拶をする米澤渉さん

もちろん、寶船以外の連やステージもたくさん観てきました。

お昼から演舞している駅前の無料ステージに始まり

阿波おどりの様子

照明演出もある有料ステージもあり

夜になると街のあちらこちらでみんなが踊り出します。

「桟敷席(さじきせき)」と呼ばれる有料席でもいろんな連を見ました。

ちびっ子も、踊ります。

白杖を持って踊る人もいました。

「総踊り」は、もうすごい密集感でした。

最終日には、加藤さんが参加されている「九尾連」にもお邪魔しました。

最初は商店街を踊りながら進みます

私も少し後ろについて一緒に踊らせていただきました。

ちびっ子も参加。

九尾連のみなさん、ありがとうございました!

日中には「阿波おどり会館」にも行ってきました。

奥にある建物が「阿波おどり会館」。その後ろの山が「眉山」です。

江戸時代の絵の複製があったり

思い思いに踊る人々。自分の得意な楽器を持ってきたり、ご先祖が迷子にならないよう傘に提灯をつけたりしています。商人・町人はふくよかに描かれ、豊かな様子が表現されているそう。

現代の橋ですらみんなが踊って揺れていたのに、江戸時代の木上の橋でもこんなにたくさんの人が踊っていたのでしょうか……

当時の街の様子を模型や、阿波踊りで使われてきた楽器などの展示もありました。

ヴァイオリンや、お坊さんが木魚で参加するなんてこともあったそう。

今回、たまたまボランティアのガイドの方にご案内いただけ、さまざまなお話を伺えました。

その中で、ふと疑問に思ったこと。

「なぜ、阿波踊りの男性は手ぬぐいを泥棒みたいにつけているのか」

先ほどの「阿呆連」の男性の写真がわかりやすいでしょうか。

頭に手ぬぐいを被り、鼻の前で結ぶ。ほっかむりスタイルで踊る男性の踊り子がよくいるので、なにかお遊びで泥棒コント的なことをしていた時代があるのかなと思っていたのですが…

「あれは、昔はもっと目深に被って、本当に顔を隠していたんですよ。あの格好をしていたのは、武士なんです」

さらに、ガイドさんによると女性の笠も元は武士が顔を隠すために目深に被っていたものだそう。

でも、なぜ武士がそんなコソコソと怪しい格好をしないといけないのでしょうか?

「武士は市中で踊ることを禁じられていたんです」

武士は一度刀を抜けば、何(誰)かを切らねばその刀を納められぬ存在。一方、市中の阿波の盆踊りはいろんな人が入り乱れ盛り上がる。見方を変えれば、ちょっとしたいざこざも起こりやすい環境です。そこで気が昂ってトラブルが起き刀を抜く事態に……なんてならないよう、武士が出てくることは禁じられていたのだそう。

踊りたい武士は、町から聞こえてくる音に合わせて自身の屋敷の中でだけ静かに踊っていたそうです。

でも、やっぱり我慢できずに出ていって一緒に踊りたい……!

そんな武士が、バレないように顔を隠して出てきていたのが、現在のほっかむりスタイルや目深にかぶる笠なのだそう。

ちなみに、やっぱり顔を隠していてもバレて捕まった人もいたそうで。展示されていた「武士盆踊図」の解説文には…

尚、天保11年(1840)には、中老蜂須賀一角が藩の禁令を破って市中で踊っているのが見つかり逮捕され、翌年には、お家断絶の処分を受けたと伝えられています。

踊っただけで、お家断絶?!?!

いやぁ、誰もが「踊る阿呆」になれるというのは、いい時代になったもんだ……。

徳島の阿波おどりについては、今週8月25日(火)のラジオ「踊る阿呆の無礼講!」で、寶船の米澤渉さんと米澤陸さんがたっぷり語っていました。ぜひ、聴いてみてくださいね!

  • LINEでシェアする
  • 廣瀬 翼 レポート / インタビュー Instagram


    1992年生まれ、大阪出身。編集・ライター。学生時代にベトナムで日本語の先生を経験。食物アレルギー対応旅行の運営を経て、編集・ライターとなる。『全部を賭けない恋がはじまれば』が初の書籍編集。以降、ひろのぶと株式会社の書籍を担当。好きな本は『西の魔女が死んだ』(梨木香歩・著、新潮文庫)、好きな映画は『日日是好日』『プラダを着た悪魔』。忘れられないステージはシルヴィ・ギエムの『ボレロ』。