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ゲスト糸井重里さん 第一夜【ラジオ大阪】田中泰延のふたりごと(2月7日放送)

田中泰延


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田中泰延が、いま会いたい人・話したい人と、聞きたいことを語るラジオ大阪の番組「田中泰延のふたりごと」。「街角のクリエイティブ」では、その放送の様子を記事化してお届けします。

今回は2026年2月7日(土)の放送の様子。株式会社ほぼ日 代表取締役会長・糸井重里さんがゲストの、第一夜です。

株式会社ほぼ日 会長 糸井重里さん(撮影:田中泰延)

ラジオに出ることは少なくなったと話す糸井さん。そんな糸井さんが考えるラジオというメディアの本質や、田中泰延との馴れ初め。そして、ほぼ日の会長に就任したことについて。

実は長いお付き合いのふたり。糸井重里さんと田中泰延の“ふたりごと”を、ちょこっとのぞいてみましょう。

(執筆:稲本琢仙、編集:廣瀬翼)
※ 本記事は、ラジオ収録を元に再構成しています

糸井重里(いとい・しげさと)
株式会社ほぼ日 代表取締役会長

1948年生まれ、群馬県前橋市出身。1971年にコピーライターとしてデビュー。西武百貨店「不思議、大好き。」「おいしい生活。」など数々のキャッチコピーで一世を風靡、また作詞やエッセイ執筆、ゲーム制作など、幅広いジャンルでも活躍。1998年に毎日更新のウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」創刊。『ほぼ日手帳』をはじめとする生活関連商品や、AR地球儀『ほぼ日のアースボール』、「人に会おう、話を聞こう。」をテーマにお届けする『ほぼ日の學校』などさまざまなコンテンツの企画開発を手がける。2017年東京証券取引所JASDAQ市場(現・スタンダード市場)に上場。著者に『インターネット的』(PHP文庫)、『すいません、ほぼ日の経営。』(川島蓉子さんとの共著、日経BP)、『生まれちゃった。』(ほぼ日)など多数。2025年12月、株式会社ほぼ日の社長を退任し、会長に就任。

X(旧Twitter):@itoi_shigesato

※ この番組は、「結果のわからないチャレンジャーを応援する」FIRST DOMINO株式会社の提供で放送されています。

用はないけど、話はある

用はないけど、来ました

さて、今日のゲストです。株式会社ほぼ日 代表取締役会長CEO 糸井重里さん、ようこそいらっしゃいました!

はい、どうもこんにちは。

このラジオ大阪OBCのスタジオは弁天町にあるんですが、東京からようこそお越しくださいました。糸井さんは弁天町って来られたことあります?

ないですねぇ。ここ、外から見たらすごくとんがった建物で。

弁天町 大阪ベイタワー(大阪ベイタワー Webサイトより)

「あんな建物があるんやで」とか話してたら、今その中に僕がいるんですからね。なんだか誇らしい気持ちです。

つい大阪弁も出ると。本当に今日は糸井さんに来ていただいて、うれしいんです。

僕もうれしいです。

ありがとうございます。糸井さんがラジオ出られるのってめずらしいのでは?

最近は本当になくなりましたね。

昔は自分でレギュラー番組をやっていたりしてましたけど、ラジオとはだんだん縁がなくなっていったかな。

株式会社ほぼ日は、自社メディアとして記事もYouTubeもあるから、ラジオ局に行ってしゃべる必要がないっていうのもあるんじゃないですか?

1998年から毎日更新されているWebメディア。2025年6月に「ほぼ日刊イトイ新聞」から「ほぼ日」へ変わりました。

必要かどうか、じゃないかもしれないですね、もしかしたら。

それ、おもしろそうだからお願いしようかとか、知り合いの知り合いがラジオやっていてとか、そういうのでじゃあ行こうかな、とか。

結局、用があるから行くんじゃなくなっていますね。今日もね、用はないけど来ました。

用はないけど(笑)。ありがたいです。

ラジオは「限定されている」からおもしろい

僕、この歳になってラジオの仕事に取り組もうと思ったのは、ラジオって可能性があるなと思ったからで。

リスナーと距離が近いとか、お葉書をいただけるとか。そういう、ほかのメディアにはないものがある。糸井さんはラジオってどう思いますか?

「限定されている」っていう感覚がおもしろいんじゃないですかね。

良くも悪くも、無限に広がるとは思えない感じ。

はいはい、はい。

ちょっと内輪な雰囲気になるし、出る人が油断する時間も録っちゃいますよね、ラジオって。その人の表情の隙が見えますよね。それはラジオの良さで。

昔からある深夜の番組なんかも、そのタレントさんのどうでもいいところが知れるじゃないですか。

それで、だんだんとリスナーのみんなが親しみを持つようになったりするメディアなんじゃないかな。

でも、ラジオをやっていると、そこで全部出しちゃうから、原稿とか書きにくくなりませんか?

ああ、そうか。しゃべりたいことがどんどん口から出てきちゃうから、この話題は取っておこうとかなくなりますよね。

なくなりますよね。だからラジオは本当に「絞り出すもの」じゃないかなぁ。田中さん、よくやっていますよね。

いやいや、これもチャレンジです。

糸井重里と田中泰延、出会いのはじまり

せっかく糸井さんに来てもらったから、いろいろ聞こうかなと思うんですが。

なかなかしゃべりませんよ、僕は。

いやいやいや(笑)。ちょっと聞いてくださいよ、皆さん。

たとえば糸井さんとみんなでご飯を食べにいくでしょう。そうしたらね、3時間糸井さんだけがしゃべって終わったってことが、いっぱいあるんですから。

え……? 僕、手品とかしてました?

手品はしてない、してない(笑)。

そもそもね、これ台本に書いてありますけど。「糸井さんと田中泰延の馴れ初め」って。最初、なんだったんですかね?

僕は田中泰延という人がいるなって、まずTwitter(現X)で気づいて。いつか縁があるかもしれないなと思っていたんです。

当時田中さんが勤めていた会社で、田中さんの上司にあたる人(堀井博次さん)が、僕より先輩なんですよね。その人のお花見によく誘われていたんですね。

はいはい。

なかなか行ける機会がないなと思っていたら、あるとき田中さんが「行きませんか?」って連絡をくださって。

京都の駅前で挨拶したんじゃないかな。

僕も広告業界に勤めていたから、糸井重里さんっていうと雲の上の人なわけですよ。

だから改札から出てきた時に、指さして「糸井重里や!」って言いましたからね(笑)。

(笑)。

「本物や!」と思って。

それまでね、メールとかでやり取りしていたけれど、たぶんニセモノやと思っていたから。

ウソだ(笑)。

「糸井重里」を名乗る誰かで、京都駅に行ったら「本人は今日は来れないんだけど、ここに20万ほど振り込んでくれないか」とか言われるんじゃないかって思っていたら……

本人が来たから、もう指さして言いましたからね、「糸井重里や!」って。

それが今日は、大阪までお越しいただいて。

それから何年経ってるんですか。

もう10年近いですけど(笑)。

10年もいればね、もうだいたい飽きてますよね(笑)。

倦怠期か(笑)。

ご隠居ではなく、上手に辞める

ほぼ日はもともと「東京糸井重里事務所」という会社から始まって。事業も会社の規模も大きくなり、今度は会長という立場にならはったじゃないですか。

最初それを聞いて、僕は「糸井さん、ご隠居されるの?」って思ったんです。

あー、やっぱりそう思われますか。

それは気をつけなきゃね。

ということは、隠居とかではない。

隠居とは全然違いますね。社長を次の人に渡したかったのが一番でした。

会社って、自分であって、自分じゃないじゃないですか。僕も、始めてから27年くらい経っているし、このままずーっといたら150歳の社長とかになっちゃうわけで。そういうわけにもいかない。

だから気がついた時に、上手に辞めないとなって。

上手に辞める。

ほぼ日っていう会社名にした理由も、「糸井重里」から離れたかったからなんです。

僕の名前が入っていると、なにをやるしても「糸井重里が〜」になっちゃう。もとは個人・フリーランスでしたから。

糸井いいでしょう? って自分で言うのも難しいじゃないですか。

だけど、「ほぼ日」なら、ほぼ日いいでしょう? って、言えるんです。

だから、“自分であって、自分でない”親しいチームが育っていくことを目指してやってきた。そのためには、僕がいつまでも社長の場所にいないほうがいいんですよ。

なるほど、なるほど。

4年くらいは、社長を辞めるための助走をしていたんですよ。

ご隠居は全然するつもりはなくて。会長になった今のほうが、働いてるんじゃないかな(笑)。

今のほうが忙しいと(笑)。そのあたりの話もこれからじっくり、おうかがいしていきたいと思います。

今日の曲紹介| 上田正樹「悲しい色やね」

この番組ではリクエストを一曲いただいているんですが、今日は大阪らしい曲!

上田正樹「悲しい色やね」

これね、「悲しい色やねん」と言う人がいるんですが、「やねん」じゃなくて「やね」なんですね。「ねん」と「ね」はだいぶニュアンスが違うんですよ。

今回はどうしてこの曲を?

いろいろ考えたんですけど、カラオケで歌う曲を持ってこようと(笑)。

自分が歌う曲を。

そうそう。それで、大阪っていうと、僕にとってはこれなんですよ。

そうですよね。

褒めたい。

歌詞のね(笑)。「Hold me tight」が「褒めたい」って聞こえるという。

それでは、聴いてもらいましょう、上田正樹で「悲しい色やね」。

おまけのトーク

「ねん」じゃないんだ。

「ねん」じゃない(笑)。あと「大阪ベイブルース」は野球選手じゃない。これも大事です。

昔の二刀流メジャーリーガーじゃないと(笑)。

知ってます? これって英語版もあるんですよ。

え、そうなんですか?

でもねぇ、やっぱり日本語のほうがいいんですよね。この詩と相まって、この歌なんですよね。

♪ 上田正樹「悲しい色やね」おわり♪

いやぁ、ええ曲ですね。

褒めたい!

褒めたい! いや、Hold me tight(笑)。

糸井さん、カラオケもめっちゃうまいんですよ!

3時間しゃべるわ、カラオケは歌うわ(笑)。

たいへん(笑)。そんな話もありつつ、また来週もお話をうかがっていきたいと思います!


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メールfutari@obc1314.co.jp

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    1969年大阪生まれ。株式会社 電通でコピーライター/CMプランナーとして24年間勤務。2016年退職し「青年失業家」を自称し執筆活動を開始。2019年、文章術を解説する初の著書『読みたいことを、書けばいい。』(ダイヤモンド社)を上梓。16万部突破。2020年、印税2割スタート・最大5割の「累進印税™︎」を掲げる出版社 「ひろのぶと株式会社」 を創業。