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2026年5月27日「街角diary」廣瀬翼がお届けします。

廣瀬 翼


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AIと会話はできるのか

こんにちは、こんばんは、おはようございます。
水曜日の「街角diary」担当、廣瀬翼です。

最近、何かと話題の「AI」。

AIに関するニュースを見ない日はありません。

わからないことを質問したり
文章や画像をつくってもらったり
自分の代わりに作業仕事をしてもらったり

その中で、少し前——もうだいぶ前な感覚がしますが、半年ちょっと前——には、chatGPTのアップデートによって「前のGPTのキャラクターを返して欲しい」といった話があがって、chat GPTを相談相手の“友達”にしている人が多いことが見えたり、「AIに相談したらこう返ってきたから」という行動が発端で大きな騒ぎになったりという話が出てくることもあります。

さて、ここで今日のタイトルの疑問です。

AIと人間は、会話はできるのでか?

ここで少し変わって、漫画の話をしましょう。

先日、少年漫画が大好きな方とお話をしていました。

私が知っている少年漫画、どのタイトルを出してもどんどん溢れてくる知識や感想に驚いたのですが、その中で『葬送のフリーレン』の話になりました。

話になりました、というよりも、今私が追えている少年漫画が『葬送のフリーレン』ぐらいというわけなのですが。

出典:Amazon

フリーレンは勇者一行で活躍したエルフの魔法使い。この漫画の独特なのが、魔王退治の話ではなく、魔王を倒した後・勇者の死後の話という点です。長寿で、人間に比べ感情が希薄なエルフ。フリーレンは、勇者・ヒンメルの死に、何故自分が悲しんだのかわからず、人を “知る” 旅に出ることに……新たな仲間・フェルン、シュタルクと 共に、“魂の眠る地(オレオール)” を目指します。

フリーレンは過去のヒンメルたちとの旅を振り返りながら、時にはまだ残る魔族たちと超絶魔法バトルを繰り広げるのですが、その旅の過程が「グリーフケア」の視点で見られたことでも話題になりました——これは少年漫画に見せた「ケア」の物語である、と。

ところで、先の漫画談義をした方はもっとガッツリバトルものがお好きだそうで、フリーレンはあまり追えていない……らしいのですが、それでもこんなことを言ったのです。

「フリーレンのすごいところは、勇者の死後の話という設定でも、ケアの話でもなくて——フリーレンが一貫して『魔族』に容赦がないところ。そこはすごくいいなと思います」

ナールホド! と思いました。

魔族とは、「言葉を話す魔物」。人間に近しい姿をし、目的達成のためには人語で人間と交渉や対話をすることもあるけれど、その目的は——人を捕食すること。生態の根底から、人間とは別の生物とされています。

優しいほんわかした世界観が描かれている『葬送のフリーレン』ですが、その中でフリーレンは魔族を「人の声真似をするだけの、言葉の通じない猛獣」と言っています。キビシイ!

ここまで「悪は悪」とするの、近年のトレンドから考えると古風というか……珍しいかもしれません。

だって、『鬼滅の刃』は鬼に寄り添う。そこが大きな魅力の一つとなって人気が出たわけです。

それと比べると——鬼は元が人間、魔族は元から人間とは別の生物という設定の違いもありますが——フリーレンは正反対なわけです。

一見、会話ができそうな相手。感情も知性もあるように感じる相手。

でも、どこまで行っても、相容れない存在は、ある。

むしろ、そういう相手は「会話できる」ことこそが恐ろしい。

会話って、できればいいというものでもないようです。

AIが魔族……だとは言いません。そんな敵対するものではなく、ちゃんと付き合えば私たちを助けてくれるもの、のはず。

だけど、一見「会話できている」ように見えても、それはつくられた知能。そこに善悪もなく、ただ情報処理として会話をしているだけともいえます。

それは、会話なのでしょうか。

もっともっと先の未来には、ドラえもんやアトムのような世界も生まれるかもしれません。でも、少なくとも今はそうではない。

もしかしたら、私たちはフリーレンが魔族に対して、どんなに言葉で誘われても、どんなにコミュニケーションが取れているように思えても、感情を寄せることなく「魔族は魔族」と線引きしているのと同じように

「AIはAI」と線引きして接せないといけないのかもしれません。

とはいえ、それとAIへの指示文を拒絶的にするのとは別の話。

AIのもっと怖いのが、AIに対して話している言葉が自分の癖になることかもしれないとも思っています。

AIに横暴に話す人は、そのうち人のことも横暴に扱うようになるんだろうなと。

なので私は、AIが何かアウトプットしてくれた時には「ありがとうございます!」と送っています。

それを見た泰延さんに「AIにお礼を毎回言うん?」と聞かれ、「いつか万が一にターミネーターな世界になった時、自分だけは生き残れるように今から準備をしています!」と答えたのですが、冗談ではなくわりと本気で。

それにしても大変な時代になったもんだ。

SNSリテラシーを身につけないと、教育に入れ込まないととか言われて、それすらまだまだできていないのに、今度はAIリテラシーも必要で、そのAIリテラシーって何でどう教育したらいいかを体系だてて話せる人だってまだほとんどいないのだろうから。

どうなっていくんでしょうね、これから。

ところで先ほどの『葬送のフリーレン』

アニメ第三期の発表がこの春ありましたね!

……2027年10月! 1年以上先やないかびっくり!

私は原作漫画派なのですが……アニメ、優しい世界って書いたけど、バトル時の髪の表現とかもすごいのです。1期・2期、アマプラなどで出ています。ぜひ、3期が始まる前にどうぞ。

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    1992年生まれ、大阪出身。編集・ライター。学生時代にベトナムで日本語の先生を経験。食物アレルギー対応旅行の運営を経て、編集・ライターとなる。『全部を賭けない恋がはじまれば』が初の書籍編集。以降、ひろのぶと株式会社の書籍を担当。好きな本は『西の魔女が死んだ』(梨木香歩・著、新潮文庫)、好きな映画は『日日是好日』『プラダを着た悪魔』。忘れられないステージはシルヴィ・ギエムの『ボレロ』。