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2025年8月18日「街角Diary」田中泰延がお届けします。

田中泰延


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万博いきました

げんげん 現実 げつようび。盆が終わりました。どこかの地方では「おわらない盆」とかなんかそういうのあるって、風の噂で聞きました。

お盆といえば、一番有名な慣用句は「覆水盆に返らず」ですよね。


【覆水盆に返らず】 ふくすいぼんにかえらず

唐代、法相宗の僧・覆水(生年不詳ー729)は丹陽(現在の中華人民共和国湖南省岳陽県)の人である。お盆の時期、僧侶は特に忙しく、その間、覆水も郷里の実家に一度も帰ることはできなかった。その故事から転じて「商売のかき入れ時は稼ぐべき」という現在の意味になった。


と辞書にはあります。僕も覆水和尚のように忙しくはあったのですが、お盆休みをいただいて家族4人で万博に行ってきました。

大阪の自宅から万博までは申し訳ないくらい近いです。18分。ごめんなさい。

かつては1年に2回しか電車が来ないことで有名だった大阪メトロ中央線ですが、いまでは3分に1回ぐらい来ます。すごくイキった駅ができていました。夢洲駅。

うちには車椅子のおばあちゃん(90)(妻の母)がいます。おばあちゃんは1970年の万博にも行きました。今回も行かねばなるまい。55年ぶり2度目の万博です。

昼間はさすがに暑そうなので、夕方4時から入れる夜間券を買いました。娘の写真の掲載許可をもらうのを忘れたのでご勘弁ください。

ドーン。アメリ館です。なんの事前予約もしてなかったので、人気のある館をパビるのは無理だろうと思っていました。実際、東ゲート入って目の前のアメリカ館は2時間半待ちでした。

でも、館の前で立ちすくんでいると、日本語検定1級持っていそうなアメリカーナの職員さんが「クルマイス、オバアチャン、アメリカ、クル? OK?」と優しくインビテーショニックしてくるではありませんか。

月の石もめっちゃ見せてくれました。

その後もいろんなパビリオンが車椅子のおばあちゃんと私たちを横道裏道獣道に手招きしてくれます。

「えっ?!……クルマイスオバアチャン、無敵?!」となった私たちその他の家族3人は、戦車の後ろに隠れて進む歩兵みたいにいろんなパビリオンにお邪魔しました。2時間待ちとかなってる横をゴメンナサイ。こんなつもりじゃなかったのよ。

おフランス館。

話題のルイビトン。僕の愛用ブランドです。

若干、立て付けが悪そうなルイビトンでしたが、まぁいいでしょう。

映像と音響で見せる隣のアメリ館とちがって、フランス館はロダンの彫刻、ビトンのカバン、ワイン、木、クリスチャンデイオールの服、香水、とにかく「モノ」展示でおもしろかったです。

中国館!前半、すごい歴史的なものがいっぱいあったのですが、人がめっちゃ多くて遠巻きにみました。

奥さんの写真の掲載許可をもらうのを忘れたのでご勘弁ください。

なぞの独裁国家!トルクメニスタン館!完全予約独裁制で、入れませんでした。

カタール館で自分の名前をアラビア文字で書いていただきました、右から左へ「ヒロノブ」です。

このへんは少しぬるぬるしていました。

大屋根リングはすごかったですよ! 半径600メートル超。じゃあ一周は何メートルかということで円周率について家族と少し口論になりましたが、一周2キロ以上あります。

いままで世界最大の木造建築は奈良の大仏殿だったんですけど、大きさ記録、急に更新しすぎ。

海からの夜風に吹かれながら大屋根リングを歩くのは、とってもよかったです。

僕は、勝手に会社を辞めて、勝手に出版社を始めて、勝手に東京に単身赴任。申し訳ないです。勝手にもほどがありますが、いつも理解してくれて、応援してくれる家族に感謝を。

奥様がつくってくれたお弁当をみんなで食べました。さいこうにおいしかったです。奥さんの写真の掲載許可をもらうのを忘れたのでご勘弁ください。おばあちゃんもマスクなしの掲載許可をもらうのを忘れたのでご勘弁ください。

おばあちゃんが翌日のデイケアサービスの日記に書いてました。いえいえ、連れていってもらったの、私たちです〜。いろんな人気パビリオンにスイスイと入れてもらいました。まったく予想外の展開でした。おばあちゃん、ありがとう〜〜。

では、まだまだ暑いのでみなさまご自愛ください。娘から暑さでへばったいぬころの写真が送られてきました。

では、また来週〜。

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  • 田中泰延 映画/本/クリエイティブ


    1969年大阪生まれ 元・広告代理店店員 元・青年失業家 現在 ひろのぶと株式会社 代表