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2026年1月22日「街角diary」上田豪がお届けします。

上田 豪


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ちょいと気になる⑳


こんばんは。侠和会若頭の氷室です。

先週から引き続き深夜にネトフリで「日本統一」を見直しているのですが、とにかく本数が多いので見直すのも大変なわけなんだけど。

この作品はVシネマなので映画ほど制作予算がない分、どうしてもチープな部分は否めないのですが、それでも猫も杓子もコンプライアンスを唱える世の中にあって、今の時代任侠という難しいジャンルの作品を時に笑いの要素をを交えながら頑張って作っているなあと思う今日子の吾郎です。

いわゆる「任侠女子」というブームが生まれたのはこの作品がきっかけだと言われてるんだけど、その任侠女子たちが萌える理由の一つとして「とにかく強面のおっさん同士がイチャイチャしてる」みたいなところだったりするらしく、へー、女性はそんなふうに見るんだなあと感心しつつ、多分この作品が多くの方に支持されて長く続く人気シリーズになっている背景には、いわゆる任侠映画の枠に囚われない試みをしてるところ、狭い世界だけを相手に作ってるわけじゃないところなんじゃないかなあと思ったりするわけです。

かといってマーケティング先行みたいないやらしさを感じるわけでもなく、やっぱり脚本だったりキャスティングや実話を下敷きにした企画力がしっかりしてるからなんじゃねえかなあ。まあ、興味があったら見てみてください。


というわけで、今日も「いま何を読まされたんだろう」という読後感を味わえる木曜日。

例によって今週も見切り発車で着地点の見えない旅へ。


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なんつって、見切り発車と言いつつ今日は料理についての話をしようと思ってるんですよ。

といっても140字で語るハードボイルド晩酌レシピ

https://note.com/go_ueda/m/mb23fb1b87c5a

みたいなことを書いてお茶を濁すつもりはないんだけど、ある意味その原風景みたいな話になったりはするかもしれませんがよろしくどうぞ。


最近「多様性」という言葉を見聞きすることが多いけど、その「多様性」を認められている最もたるものが料理なんじゃないかと思うわけで。

そもそも俺は料理ってデザインと同じだと思ってて、それは材料を揃えるところもそうだし、段取りや手順が大事なところもそうだし、なによりそこに正解はないし、また正解はひとつではないところなんかね、同じだよなと思って。なんちゅうかね。

そして料理といえば、国ごとにそれぞれの料理があったり、さらにフォーカスを絞ると地域によって根ざしたいわゆる郷土料理といわれるものがあったり、さらに絞るとひとつ一つの家ごとに家庭料理がある。同じ食材を使っても料理法や味付けは様々だし、要はそれを食べた人が美味いと思えればOKなわけじゃん。

そんな多様性があってこその料理なわけなんだけど、中でも煮物の類について話を聞いてみると、人それぞれ家庭それぞれでなかなか面白いんだなこれが。

地域性(つまり郷土料理的観点)に由来するものもあれば、地域性から派生しているのかそうじゃないのか由来は様々だと思うのだけど、その家庭独特のものもあったりする。

おでんにちくわぶが入る入らない論争とか、アジフライにはソースか醤油か論争とか、雑煮の出汁は鶏ガラか味噌仕立てか論争みたいな、場合によっては殺し合いに発展しそうな危険性を孕んだ話というよりも、なんちゅうかね、もっと家庭単位の独特な料理や食べ方みたいなことがちょいと気になるし、おそらくもっと面白いし意外な発見があるし、それを共有すると面白いんじゃないかと思うんだけどね。

ちなみにおでんはちくわぶのためにあるし、アジフライはアジシオだし、雑煮は鶏ガラ一択です。異論はマスクです。


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ただ、家庭単位の独特の料理や食べ方を共有してみると面白いといっても、実はそれがそう簡単ではないことも俺は知っている。

簡単ではないのは何故か。

そもそもそれが独特かどうかは外野が思うことで、当の本人たちにとってはそれが当たり前で独特だと思っていないことが多いからなのだ。


というわけで、

俺としては子供の頃からあたりまえに食べていたものを人に話してみたら「なにそれ食べたことない」と驚かれた独特の料理(というほどのものでもないけど)を、古の上田家の食卓の一部を、みなさんに共有しようと思う。



バター餅

上田家の餅の食べ方は子供の頃からこの一択。

トースターで餅を焼く。バターを溶かした醤油を焼いた餅に満遍なくまぶして海苔で巻き食べる。追いバターを付けながら食べるとなお美味いのだけれど、用法・用量にはご注意ください。

そして上記の食べ方は試行錯誤の結果さらに進化し、究極の食べ方に至る。

熱したフライパンにバターを溶かし、そこに餅を入れて焼く。表裏とも表面が揚げ焼きっぽくなり、餅が柔らかくなったら醤油を回し入れてバター醤油を絡め、海苔を巻いて食べる。

もうね、これ以上ない餅の食べ方。悪魔的なパンチ力。

餅は餅屋という言い方があるが、餅はバター醤油や。

先日ひろのぶとの事務所で餅をついてこれやってみました。ひろのぶとのみんなが太りそうなくらいにあっという間に餅米を消費するくらいにとにかく超絶美味いから絶対試してほしい。永遠に食べられると錯覚するくらい中毒性あります。飛ぶぞ。(体重計の針が)



納豆パン

納豆に塩をひとつまみ入れ混ぜる。100回くらい混ぜて糸を引いて粘る状態になったところで辛子とマヨネーズを入れてさらに混ぜる。マヨネーズは多めな。耳を落とした食パン(6枚切りがベスト)にバターを塗ったら、その納豆をパンの半分に塗り広げ二つ折りにサンドして食べる。

大事なのはパンは絶対に焼かないことな。生の食パンの食感が大事なのこれ。

はっきり言ってこの納豆パンは好き嫌い分かれると思うが、俺はこれで育ったと言っても過言ではないし、東武特急はけごんだし。ちなみにアントニオ猪木は納豆を食べて強くなったと言い聞かされていた俺は好んで食べた一品。納豆好きマヨネーズ好きなら癖になるから絶対試してほしい。



ごはんですよパン

ごはんなのかパンなのかどっちなんだと言いたくなるけどパンです。

食パン(6枚切りがベスト)にバターを塗り、その上に「桃屋のごはんですよ」(海苔の佃煮)を満遍なく塗ったら、トースターにぶちこんで焼けたら食す。トッピングとして溶けるチーズを乗せてもいいぜ。

これ、簡単だから朝食におすすめ。しかも想像以上に美味いんだこれが。絶対試してほしい。


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俺が子供の頃から食べていた上田家の食卓至極の逸品を3品(どれも朝食向き)紹介した。

今考えると、これらが生まれた背景にあるのは、当時三人の息子を抱え子育てに追われていた俺の母「みどりさん」が手っ取り早くあり合わせのもので朝食を取らせるかを考えた末に生み出したものだったんじゃないかと思ったりするんだけど、それだけじゃなくて「常識を外れてみる」遊び心もそこに間違いなくあったと思う。(そう思う根拠となる話もあるのだが長くなるので他の機会に)

これまで、誰かにこの3つの料理の話をすると、バター餅はまだ理解の範疇にあったのだが、納豆や海苔とパンを組み合わせることには抵抗を示す人が多かった。


でも、よく考えてほしい。


「ごはんもパンも炭水化物。ごはんに相性がいいものがパンと合わないわけがない」とか「納豆にマヨネーズと言ったってマヨネーズは卵だし納豆と合わないわけがない」みたいに考えられるかどうか、素直にそれを試せるかどうかが人生を豊かにするのだ。

しかしそれをしたり顔で間違ってるとかありえないとかいうクソリプやこうするべきみたいなクソバイスを飛ばすような人にはクリエイティブなんてわかりっこないのだ。

世の中の新しいとされるもののほとんどは、既存のものの組み合わせや掛け算から生まれてたりする。

だが、しかし。

既存の枠、狭い枠を越えようとしなければ新しいものは生まれないし面白いものも生まれない。デザインはもちろんコンテンツだってほとんどそれだ。

正しいものが面白いものとイコールなわけではないし、誰もが考えつくようなことを面白くするにはかなりのクオリティが要求される。それこそプロの領域に踏み込むことになる。

料理も同じく常識にとらわれずに大胆に食材の新しいコラボレーションを考えれば、まだ知らない美味しさに出会えるのだ。知らんけど。


なんつって、今日は示唆のあるようなないようなことを書き連ねた気もしなくもないけど、とりあえず3つの逸品を実際に試してみた人がいたらぜひ感想をくれよな!


どうでもいいか。どうでもいいな。

 

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  • 上田 豪 広告・デザイン/乗り過ごし/晩酌/クリエイティブ


    1969年東京生まれ フリーランスのアートディレクター/クリエイティブディレクター/ ひろのぶと株式会社 アートディレクター/中学硬式野球チーム代表/Missmystop