「ほぼの駅 AKAGI」へ行ってきました。

東京から高速道路に乗り、運転すること約2時間半。
赤城山の「ほぼの駅 AKAGI」に到着。
のぼる山道、すれ違う車もあり「結構人がいるかも?」と思ったのですが、12時ごろ、駐車場の空きはほとんどなく、雪道の中でも多くの人が訪れていました。

家族で、親子一緒に、友達と、中には熊よけの鈴をシャランシャランと鳴らしている登山の方も。
ゆっくりする人、サッとソフトクリームを買って行く人、景色を楽しむ人……それぞれの楽しみ方でいろんな人がすれ違うその場は、“駅”そのもの。
ちなみにこの建物も、かつてはケーブルカーの山頂駅。2018年に国の登録有形文化財となっています。


私もさっそくご飯を注文することに。
豚肉100%の「トンバーグ」か、豚汁の「ジャパン」か悩みに悩んで、「トンバーグ」を食べることにしました。よく考えてみたら、「トンバーグ」には小さな豚汁もついていました。

一緒に、“サラダ”も頼みます。


運よく座れた、窓近くの席からの景色。空が広くて、気持ちがスカッとします。
この席、テーブルがちょっと低いので、ご飯はテーブル席で食べてから、ソフトクリームやドリンクをこちらの窓側ソファ席でというのが、食べやすさは◎かもしれません。

トンバーグも、キャベツのサラダも豚汁も。
美味しかったぁ。
どこか家庭の食卓の懐かしさを覚えるような甘しょっぱさ。お肉の、野菜の、ごはんの甘みと香りが口いっぱいに広がる素朴さ。だけどそこに隠し味のようにちょこっと顔を出す、「こんなの、初めて食べた!」という新しさ。そんな温かさの伝わる、丁寧な手間。
ご飯にほっこり、お腹が満たされて、赤城山に来た目的達成です。

とっても居心地の良い空間で、本を持ってきてゆっくりしたりも良いなぁ、と思いました。ほんとは、運転のつかれとお腹の満足、近くのストーブのポカポカで、うつらうつらしちゃったりして……。
ほぼ日のグッズが並ぶ売店コーナーには、かわいい周辺マップも。

ランチ時が落ち着いたスタッフさんに、この後行くとしたらどこがいいか聞いてみました。
「今の時期なら、赤城神社。車でそのまま大沼をぐるっと回ると、景色もいい」とのこと。
そのまま、スタッフさんとの会話が弾みます。

トンバーグはとても手間ひまかけてつくっていて、たくさん注文があるとたいへんなこと。
アルファオープンのスタートから1ヶ月くらいして、やっと落ち着いてきたこと。
初日は駐車場にぜんぜん入りきらず、車が大行列。糸井重里さんも訪れて、一緒に列になる車の皆さんに整理券を配られたこと。
オープンから5分で「トンバーグ」が売り切れになっていた時期もあること。
この1週間で一気に雪の景色に変わったこと。
赤城山の麓だけでなく、少し遠くから毎日車で通っているスタッフさんもいること。
日によってはスカイツリーまで見えること。筑波山も見えること。


「え、トンバーグ5分で売り切れてたことが! じゃあ、私、ちょうどいい時にきましたね、お昼時ぴったりについてトンバーグも豚汁も食べられたし」
「そうなんですよ」
「でも、アルファオープンの今でそれだと、来年の4月のグランドオープンはもっとたいへんでは……」
「そうなんですよ〜、でも、手間をかけてつくっているので食数を増やすのもたいへんだし……」
スタッフの方は、とても楽しそうに、そしてフレンドリーに、たくさんお話ししてくださいました。
私が「ソフトクリームをいただいてから、景色を楽しみに行こうかなと」と話すと、「ぜひぜひ! 本当に、このソフトクリーム、絶品ですからね!」と、とてもうれしそうにおっしゃってくださって、そのままソフトクリームを注文するとこれまたうれしそうにクルクルとつくってくださいました。






「ほぼの駅」をたっぷり楽しんだところで、「小尾瀬」とも呼ばれる覚満淵(かくまんぶち)に行くことに。
「ほぼの駅」から徒歩でも行けるそうなのですが、現在は「この道のことかな?」という歩道が雪登山状態なので、少し車でくだって覚満淵の駐車場に停めました。





覚満淵では、気象条件が揃うと霧氷も見られるそう。
冷たくキリッとした空気をたくさん吸い込んでスッキリしたら、また車に乗って、「ほぼの駅」で教えてもらった赤城神社に向かいます。
途中、お土産屋さんが開いているのを見つけて、寄り道することに。

お店の人が、「この辺、アニメの聖地なんですよ」と教えてくださいました。
そのアニメとは、「頭文字D」! どうぞみなさん、巡礼はしても、安全運転で!
それから、もう少し寒くなって湖が凍ると、関東では珍しいワカサギ釣りができて、芸能人もたくさん訪れることも教えてくださいました。


さらに移動して、赤城神社にやってきました。



だいぶ日が傾いてきて、よし、暗くなる前に山をおりるぞと帰路に。すると、山の半分くらいまでくだったところで、空が朱と群青の幻想的な層になっていきました。

これは……16時の閉店間際まで「ほぼの駅」にいたら、夕陽に染まる山の景色も見られたかも!
ああ、それもまた見にきたいなぁ。そんなことを思いながら、東京へ車を走らせました。
久しぶりに、丸一日ゆったり一人のおやすみを楽しんだ今回。
車で高速に乗れば、東京から日帰りでふらっと来られて、美味しい料理と落ち着く空間と肺にいっぱい空気を入れ替えられる景色です。
「ソフトクリームをお土産に!」と希望していた加納さん、ソフトクリームは持ち帰れないから、今度はみんなで車旅しよう。春には、ハイキングも楽しめるんじゃないかな。
ああ、それにしても、トンバーグ美味しかったなぁ。書いてる今、もう、また食べたい。
| 所在地 | 〒371-010 群馬県前橋市富士見町赤城山鳥居峠 |
| TEL | 027-287-8444 |
| メール | akagiyama@1101.com ※お問い合わせはメールから |
| Web | https://www.1101.com/hobonoeki_akagi/ |
| 営業時間 | 10:00-16:00 (ランチタイム 11:30-14:00 / L.O.13:30) |
| 定休日 | 火曜・水曜・木曜 ※天候などにより、営業日・時間が変わることがあります。最新情報はSNSでお確かめください |
| 各種SNS | ・X(旧Twitter):@hobonoeki_akagi/ ・Instagram:@hobonoeki_akagi/ |
| 駐車場 | あり(無料、約30台) ※冬季に車で行く場合、冬用タイヤの装着が必須。目安は11月中旬〜4月上旬 |
| アクセス | 公共交通機関 ・関越交通バス「覚満淵入口」から徒歩6分 自動車 ・[関越自動車道]赤城ICから約40分、前橋ICから約60分 ・[北関東自動車道]伊勢崎ICから約60分 |
廣瀬 翼
レポート / インタビュー
1992年生まれ、大阪出身。編集・ライター。学生時代にベトナムで日本語教師を経験。食物アレルギー対応旅行の運営を経て、編集・ライターとなる。『全部を賭けない恋がはじまれば』が初の書籍編集。以降、ひろのぶと株式会社の書籍編集を担当。好きな本は『西の魔女が死んだ』(梨木香歩・著、新潮文庫)、好きな映画は『日日是好日』『プラダを着た悪魔』。忘れられないステージはシルヴィ・ギエムの『ボレロ』。





