×

2025年10月29日「街角diary」廣瀬翼がお届けします。

廣瀬 翼


  • LINEでシェアする

上田豪さんが食べ物に関することを投稿すると、周囲がその影響をよく受ける。

それは、10月23日の出来事だった。

「ちょっと、あなた」

お昼前。加納さんが声を掛けてきた。


廣瀬「はい?」

加納「どん兵衛、食べる?」


この日、豪さんが「街角diary」で日清のどん兵衛を話題にしていた。

そして、それを読んだ私は「コンビニにどん兵衛を買いにいくことにしました。」とTweetしていたのだ。

ところがなんと、加納さんが私の分までどん兵衛を買いに行ってくれるという。

「食べたい!」と跳ねて答えた。


加納「種類は?」

廣瀬「……種類? どん兵衛だけど……」

加納「なんか、キツネとかなんかなかったっけ」

廣瀬「それは、♪あ〜かいきつねとみどりのたっぬっきっ♪ では……」

加納「え、違うの? 武田鉄矢のやつと別物?」


聞かれると、自信がなくなる。買いに行く前に、ググった。


廣瀬「どん兵衛は日清で、赤いきつねと緑のたぬきはマルちゃんだって」


ちなみに、「日清のどん兵衛」はその名の通り、日清の商品。

お馴染みの緑がきつねうどんで、赤が天ぷらそば。他にも肉うどんやらカレーうどんやら鴨だしそばやらもあるようだが、まあメインはこの2つだろう。

Webサイトによると、うどんもそばも売り上げNo.1らしい。

出典:日清のどん兵衛 webサイト

対する「赤いきつねと緑のたぬき」は、マルちゃんブランドの東洋水産が出している商品で、その名の通り赤がきつねうどん、緑が天そば。

出典:赤いきつねと緑のたぬき webサイト

この2ブランド、色と中身があべこべなのだ。

ややこしやぁ〜。

まあ、そんなことは置いておいて。

豪さんが書いていたのは「日清のどん兵衛」についてで、「きつねうどん」についてだったので、私たちが食べたいのはたったひとつ、「緑色の日清のどん兵衛」だった。

コンビニに加納さんが出かけ、10分足らずで帰ってきた。

その手には、バッチリ2つのどん兵衛が。

加納さんが、お湯も入れて用意してくれた。

廣瀬「写真撮って、Twitterにのーせよっ」

加納「え、来週のdiary用じゃないの?」


ついに加納さん本人から「平和です。」シリーズへのネタ提供を始めた様子。

でも、豪さんの街角diaryがあったその日にアップされてるのが面白くない? あ、どっちにもあげればいいんじゃない? というところで話が落ち着き、さあ、お待ちかねのお揚げにかぶりつく。


加納「すごい、お揚げってこんなふわふわになるんですね」

廣瀬「分厚いですね〜」

加納「めっちゃ『東!』って主張してる」

廣瀬「関西と関東で出しの味が違うらしい。多分、私は西の味の記憶のほうが強いと思うんだけど……」

加納「へえ〜、私、はじめて食べます」

廣瀬「えっ?!?!?!?!」


なんだ、その私はカップ麺を食べる家庭ではありませんでした的なお嬢様的な?!

彼女曰く、カップ麺を食べるときはカップヌードルか焼きそばに手が伸びるらしい。その方が満足感が高い気がすると。

「なるほど」と答えたけれど、ごめん、そっちのほうが満足度が高いかはどうだろう、具がカップヌードルのほうが多いかな……わかるようでわからなかった。

とにかく、加納さんがつくってくれたどん兵衛は美味しかった。

と、2人がどん兵衛を食べ終わったところで、豪さんがお越しになった。


廣瀬「あ、豪さん、おはようございます! ちょうど今、豪さんのdiaryを見て、どん兵衛食べてたんですよ〜」

上田「お、そうなんだ、どん兵衛」

廣瀬「加納さんが買ってきてくれて」

加納「買いに行く前に、赤いきつねと違うのかとか調べて(笑)」

上田「違う! 違います」


どん兵衛はどん兵衛だと説く豪さんの声が、急にコーチになる。


廣瀬「加納さん、今日が人生初のどん兵衛だったんですって」

上田「うそ?! あんな国民食をっ?!?!」


豪さんがマジな驚きを見せる。


加納「そうなんですよ〜。どん兵衛が、国民食(笑)」

上田「国民食ですよー、どん兵衛は」

加納「なんか、カップ麺を食べようかなと思う時って、いつもカップヌードルか焼きそばかなーって」

上田「なるほどね、それもわかる」


……豪さん、本当にわかっていますか……わかったフリしてなんとなく腑に落ちきっていないのは私だけですか……。


上田「それで、どうでしたか? 初めてのどん兵衛は?」

加納「美味しかったです! でも、これってうどんなのかな? って」

上田「そうそう、あれはうどんじゃないんだよ。『どん兵衛』っていう食べ物なんですよ」


豪さんの、どん兵衛への愛が深い。


加納「あ、うどんじゃないでいいんですね。なんか、うどんとはとうてい言えない、紐みたいな麺だなって思って

廣瀬「紐?!」

上田「(笑)。まあ、確かに」


紐って、あなた、これだけどん兵衛への愛を語っている人を前にして、食事に使う表現か……? 勇者がすぎないか??

いや、でも、豪さんが「まあ、確かに」って笑ってくれているから、いいのか……すごいわ。


加納「豪さんが書いてた、10 分くらい置いたらというのもわかりました。ちょっと置いたほうが、美味しかった」

上田「そう、そうなのよ。あれはうどんじゃなくて『どん兵衛』だから。コシとかいらないのよ」


こうして、加納さんの初どん兵衛は終わった。

ちなみに、「東」と書かれたどん兵衛は、私の記憶より少し醤油が強く感じた。

「西」のほうが出汁の甘さがあるイメージ。

その汁の違いで、お揚げの味がだいぶ変わったような気がするのだけど、同時には食べていないから確証はない。

今度、両方買ってきた食べ比べようかな……。


この日、しゃちょう・田中泰延はラジオ大阪での「田中泰延のシャチョーとシュチョー」収録翌日でまだ大阪に滞在しており、不在だった。

しゃちょう、しゃちょうがいないときもこんな感じで平和(?)にやっておりますので、ご安心ください。


そして読者の皆様におかれましては、この時しゃちょうが収録しておりました「田中泰延のシャチョーとシュチョー」、株式会社 千休の久保田夏美さんがゲストの回が、今まさに放送中ですので、ぜひ、お聴きくださいませ。

FM91.9、AM1314にて、10/27(月)〜31(金)の15:40ごろ〜です。

エリア外でradikoでも聴けないんだよね、という方は、街クリで記事&YouTube動画のアップまでお楽しみに!

▼株式会社杵屋 椋本充士社長がゲストの回が記事になりました!


ひろのぶと株式会社はいつもこんな感じだ。平和です。

  • LINEでシェアする
  • 廣瀬 翼 レポート / インタビュー Instagram


    1992年生まれ、大阪出身。編集・ライター。学生時代にベトナムで日本語教師を経験。食物アレルギー対応旅行の運営を経て、編集・ライターとなる。『全部を賭けない恋がはじまれば』が初の書籍編集。以降、ひろのぶと株式会社の書籍編集を担当。好きな本は『西の魔女が死んだ』(梨木香歩・著、新潮文庫)、好きな映画は『日日是好日』『プラダを着た悪魔』。忘れられないステージはシルヴィ・ギエムの『ボレロ』。