×

2025年9月11日「街角diary」上田豪がお届けします。

上田 豪


  • LINEでシェアする

ちょいと気になる⑤

先週末の入院の間に、twitterで驚くべきことが起こった。

twitterのトレンド「おすすめ」「エンターテイメント」にて、俺の入院がニュースになっていた。

いくらなんでもおかしい。
twitterにはユーザーが1,000人くらいしかいないのではないだろうか。

それはさておき、温かいコメントをくれた皆様にはここで御礼を申し上げます。おかげさまで手術を終えて無事に退院し、術後の回復に努めている今日子の吾郎です。


しかし、入院中は退屈だった。
身体中にいろんな機械やチューブを取り付けられ身動きもできない。
そんな状況下で退屈な時間を過ごすには、寝るか妄想に耽るか病室からフケるしかない。

そしてなぜか、退屈な時の妄想ほどとてつもなくくだらないことを考えてしまう。

くだらないことと言っても、高尾山に登るのはリフトに乗るのが最高とかいうことじゃないし、東京スカイツリーの展望台へ高速エレベーターで上がるときワクワクするよなみたいなことでもないし、正露丸に思いを馳せていたわけあるかい。

無意識のうちにくだらないことを考える習慣というのは、天性の才能などではなく訓練で身に付く。多くの人にとってその習慣が人生にあまり役に立つとは思えないが、広告屋にとってはわりと大事なことだったりする。……すると思う。……するはず。……するよね?


******


誰かにはじめて会ったり、誰かを思い浮かべた時、俺は野球人のせいかつい考えてしまうことがある。

それは
「この人はあの球団にいそうだよなあ」と妄想することだ。


というわけで、
今日は俺の身の回りにいるフリー素材の方々に無断という名の全面協力を仰いで俺の妄想をご覧いただきたいと思う。


今野良介さん https://x.com/aikonnor の場合。

少年野球の頃はスラッガーだったことや陸上選手だったことに引っ張られているとは思うのだが、俊足の中堅手で助っ人外国人を彷彿とさせる風貌からきっとクリーンアップを担っているに違いない。もちろんバッターボックスへ向かう際に流れる登場曲はaikoの曲だ。うっかり女子アナと結婚するかもしれない。そんな彼は「東京ヤクルトスワローズ」にいそうだ。


富田達也さん https://x.com/tomitatu の場合。

知的なイメージからプロフェッサーと呼ばれ、精密機械のようなコントロールを駆使する技巧派の先発投手としてチームを支えている。高身長で手足が長いため球持ちがよく、打者はタイミングが合わせづらい。また北関東でのデイゲームに強いというデータがある。そんな彼は「千葉ロッテマリーンズ」にいそうだ。


高井宏章さん https://x.com/hiro_takai の場合。

そつがなくスマートで軽快なプレーが売りの二塁手。東大からプロ野球へと進んだ異色の経歴の選手でもある。契約更改での球団を納得させる交渉術にも定評があり、また金融や経済についても詳しく「球界の日本経済新聞」「球界の校長先生」という異名を持つ。ハンサムで童顔だが経験豊富なベテラン選手。そんな彼は「北海道日本ハムファイターズ」にいそうだ。


ワタナベアニさん https://x.com/watanabeani の場合。

「その作戦はしっくりこないよね」などとコーチや監督にも意見できるほど洞察力に優れ、乱闘時にはラグビー仕込みのタックルを垣間見せることもある、クールで頼れる兄貴のようなベテラン一塁手。リクエストの際の映像検証の際にはアングルにうるさい。そんな彼は「中日ドラゴンズ」にいそうだ。


どうだろう。
彼らが球場で躍動する姿をイメージできるだろうか。

え?文字だけじゃイメージできない?

まあそうだよね。


ここから先はAIにも助けてもらって、より伝わりやすい妄想を見てもらおう。

田中泰延さん https://x.com/hironobutnk の場合。

「打ちたい球を打てばいい」というバッティング哲学を持ち、巨体を活かした豪快なバッティングで三振とホームランを量産する、敵にすると手強いが味方にすると頼りないこともある指名打者。大阪出身のボケを駆使してヒーローインタビューで観客を掌に乗せること、食事の際の過発注、試合開始時間に現れないことには定評がある。そんな時は必ず「試合開始時間は球場の都合」と言い放つ。そんな彼は「阪神タイガース」ではなくまさかの「埼玉西武ライオンズ」にいそうだ。

おかわりくんと呼ばれます


前田将多さん https://x.com/monthly_shota の場合。

トレードマークの髭がそうさせるのか、ナイターでもサングラスを愛用するスタイルがそうさせるのか、熟女ファンが多く渋いプレーが光る遊撃手。グラブの革の質には球界一こだわっている。アウトドア好きが高じて遠征先の球場でテントを張ったり張らなかったり。また、海外FAの資格を保有しメジャーリーグへの移籍を模索している。移籍が叶った暁には「See you again」と決め台詞を放とうと決めているらしい。そんな彼は「広島東洋カープ」にいそうだ。

カープ伝統の髭のセカンドの系譜。木下、菊池、そしてMAEDA


妄想が視覚化されると一気に伝わるのを実感してもらえただろうか。

くだらない企画ほど企画書だけでプレゼンしてはいけない。
クリエイティブのプレゼンはモノを見せてなんぼだということだ。


最後に、俺自身が子供の頃からの夢だったジャイアンツの選手になった姿をご覧いただいて終わろうと思う。


上田豪 https://x.com/go_ueda の場合。

俊足強肩強打狂犬病の右翼手。酒と煙草を手放せないまま選手生活を終えた。膝を故障して引退したという説と、反社チェックに抵触したため引退したという説と、乗り過ごし癖のせいで球場にたどり着けないことが多くなったのが引退の原因という説がある。そんな彼は「東京讀賣ジャイアンツ」にいそうだ。

一重なのは酒の飲み過ぎだろうか


いや、とてもジャイアンツにいそうには見えない。
そして、顔入れ替えAIの精度はまだまだだ。

どうでもいいか。どうでもいいな。

 

  • LINEでシェアする
  • 上田 豪 広告・デザイン/乗り過ごし/晩酌/クリエイティブ


    1969年東京生まれ フリーランスのアートディレクター/クリエイティブディレクター/ ひろのぶと株式会社 アートディレクター/中学硬式野球チーム代表/Missmystop