書いたり調べたり書いたりしている間に、今週もまた「街角diary」の担当が回ってきた。わしの1週間、どこいったんやと思う。
ラジオ大阪にしゃちょう・田中泰延が出演するようになり、その放送のテキスト記事を「街角のクリエイティブ」で出すようになり、最近はしゃちょうが「廣瀬の仕事量が!」と言うようになり、
おかげで、ことあるごとに皆々様に「寝てますか!」「体調気をつけて!」と言われるようになった。
困った。 寝ているのだ。
先週の土曜日は22時に寝て、翌日起きたのは12時で、お昼ご飯とちょっとの読書をしたらまたお昼寝をして、20時ごろに小腹が空いて起き上がり少しTwitterをして、そのまま夜眠ったから日曜日はほぼ20時間睡眠である。
しかも、先週の「街角のdiary」では映画を観に行った話を書いたぐらいだし、
今週の土曜日も優雅にシャンソンを聴きに行こうとしている。
▶︎【チケット情報】 11月15日(土)18時開演 at 草月ホール
どうぞ、大きくご安心ください。
あと、私ばっかり「仕事量が」とか「休め」とか言われるのは、明らかに入水ポーズの幸が薄い印象のせいだと思っており、つまりしゃちょうが勝手につくっていったイメージなのであり、不本意なのであります。

入水。
何が不本意なのかというと、加納さんの仕事量が、すごいんだぞ!!
「田中泰延のシャチョーとシュチョー」も、「田中泰延のふたりごと」も、ラジオ大阪のYouTubeにアップして記事に埋め込んでいる動画の編集をし、各所と連絡をしてと回してくれているのは、加納さんだ。
もちろん、日々の経理のお仕事も淡々とこなしてらっしゃる。
そしてなんと、この「街角diary」毎日の更新を入稿し(※廣瀬の分以外)、Twitterで更新のお知らせを投稿しているのも、加納さんなのである。
なぜこの量をこなしてご機嫌に「♪ドクトル〜 かっちゃーん♪」と歌っていられるのか、てんでわからない、スーパーガールなのです。
「ドクトルかっちゃん」については、ラジオ大阪で今週放送中の「田中泰延のシャチョーとシュチョー」でチェックしてほしい(後日、街クリの記事にもなります)。
ちなみに、なぜ「※廣瀬の分以外」かというと、廣瀬が毎週ギリギリになり直接自分で入稿画面に打ち込んでいるからである。
私だって、そんなKAT-TUNのように生きていたいなんて思ってはないし、KAT-TUNはもはやKUNだしって書こうと思ったら今年の3月に解散していたし、と思いきやなんとこの11月に一夜限りの復活ライブをしたらしい。今知った。驚いた。
とにかく、仲がどうとかこうとか、そういう話ではないので安心してほしい。

それでも心配だという方は、応援代としてひろのぶと株式会社の本を購入くださったらうれしいし、noteのチップで支援だってできる。
まったく、世知辛いものだ。こんなに心配されるほどの仕事量で日夜働いているというのに。
僕の銀行口座にどれだけの大金が振り込まれても困らない。困らないのに誰も振り込んでくれないから困る。僕はこんなにお金が好きなのに、お金のほうがあまり僕のことが好きじゃないようなのだ。ああ、お金と両想いになりたい。
まったくその通りだよーーー!!!!!
そう、ただいま私、こういう本を読んでおります。

先ほどの「僕の銀行口座に〜」も、この本のP.51にそっくりそのままあった言葉だ。
浅生鴨さんが、仕事の本……?! と思ったけれど、開いて最初の文章で「ゴロゴロしながら暮らしたい」と出てくるし、冒頭3ページのうちに「ゴロゴロ」が9回も出てくるし、安心しました。
キャリアや仕事の本史上、もっとも「ゴロゴロ」が出てくる本なんじゃなかろうか。
そんな浅生鴨さんの言葉だから、ゆる〜い姿勢で笑いながら自然と読めるし、もっとねー、大学生とか新社会人の頃に読めていたらよかったなーとも思う。
「5年後の目標を立てて、そのためのステップを計画しましょう!」とか、「引き寄せの法則!」とか、「自己分析が大切です!」とか。そういうのだって、嘘ではない。けど、そういう“意識高い”のって、つかれちゃう。
なんかな、そっちの道を行く時だって、それだけが正解じゃないって、川下りのような流れる道があることも理解しながら、でも自分はこっちのほうが合ってるぞーって選べたら良いのにね。
って、思えるのは今だからかもしれない。
「学級委員長」がニックネームだった頃の私は、「いや、でも私はしっかり考えて!」「好きや得意を仕事にしたほうがいい!」とか思っていたかもしれない。うん、きっとそうだ。
それでも、違う考え方・歩み方に触れたことがあるかどうかは、大きな違いだ。ちょっとでもそういうエッセンスをとったことがあったら、ふとした時にふわりと立ち昇る。
浅生鴨さんの『選ばない仕事選び』(ちくまプリマー新書)、新書サイズで定価も990円(税込)とお手軽。おすすめです。
それからもう一冊、並行して読んでいる本がある。こちらです。

私が2冊以上を並行して読むのは珍しいのだけど、この本は 1日一篇ずつという読み方ができて、だから他のものと並行して読み続けやすい。
今、あとちょっとで第1章が終わるところです。
二重作拓也さんの『死なない魂』(星海社)。
一篇一篇の最初に、プリンスの歌詞の引用や名言が置かれている。そして、見出しの下には二次元コード。読み取ると、飛び先はYouTube。プリンスの楽曲がかかる。
これは、いろんな読み方ができる本だなと。
格言集とその解説のような、哲学書として読める。プリンスの楽曲の解説書としても読める。
私は手にしたことがないけれど、ライナーノーツってこんな感じなのかな。……どんなライナーノーツよりもボリュームがありそうだけど。
そうして、これはある意味で「本」ではなく、二重作さんが編んだ新たなプリンスの「アルバム」だなとも思う。
私はあまり音楽には明るくない。プリンスも、二重作さんにお会いするまで知らないアーティストだった。二重作さんとお話しするようになって、少しは聞くこともあったけれど、でもそれくらい。
それが、この本の解説やエピソードを読んでから、その一篇の曲を聴くと、とてもカッコよく響いてくる。
だから、まずは1曲ずつ、アルバムとして読み聴いている。そうしたら、2周目が哲学の書としてになるのかな。
あ、ちなみに二重作さん、この本にクルクル遊びを忍ばせてらっしゃいます。『踊る阿呆の世界戦略』で上田豪さんの仕掛けに気づいた方は、たぶんすぐに気づくと思う。どうぞ、そんなところも楽しんでみられてください。
いやー、今週公開した「米澤渉のふたりごと」の中で、渉さんと陸(たかし)さんが、ザ・ビートルズのリンゴ・スターが、ローリング・ストーンズのチャーリー・ワッツが、ドリフターズの高木ブーが……とポンポン楽しそうに話されていて
それがすごく羨ましかったのです。
私は、全然ついていけなかった。「名前は、知っておりますが……はい」くらい。
だからこれを機に、これまであまり触れてこなかったカルチャーやアーティストにも、浸ってみたい。
うん、そういう時間をもっともっと取りたいから、しゃちょう、やっぱり仕事量の調整のお願いのほど申し上げ奉っちゃったり候でございます。

候。
この記事で紹介した本
選ばない仕事選び
浅生鴨|ちくまプリマー新書
死なない魂 心を解放するプリンスの哲学
二重作拓也|星海社
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廣瀬 翼
レポート / インタビュー
1992年生まれ、大阪出身。編集・ライター。学生時代にベトナムで日本語教師を経験。食物アレルギー対応旅行の運営を経て、編集・ライターとなる。『全部を賭けない恋がはじまれば』が初の書籍編集。以降、ひろのぶと株式会社の書籍編集を担当。好きな本は『西の魔女が死んだ』(梨木香歩・著、新潮文庫)、好きな映画は『日日是好日』『プラダを着た悪魔』。忘れられないステージはシルヴィ・ギエムの『ボレロ』。










