ひとりぼっちの2日間。
今週、9/30(火)と10/1(水)は会社にひとりぼっちだった。
ひろのぶさんとひろせさんはラジオ大阪のお仕事で大阪に行って、豪さんは尿管結石の残りの手術と入院で、いなかった。
いつだってなんだって自由な会社だから、特別な自由を手に入れた! って感じでもないけど、非日常を味わうことにちょっとワクワクもしていた。
1日目。
いつも通り出社した。

会社についてカバンから鍵を出す。
…はずが、ちょっとまって。せっかくここまで来たのに、事務所の鍵がない。違うカバンに入れたままだ。大ショック。
ドアをガチャガチャしてみたけど当然開かない。
だんだんと怒りがこみあげてきた。
この扉の厚みの何cmか向こうには、私のデスクがあるのに悲しすぎる! 合鍵をどこかに貼り付けておくべきだった! 指紋認証とか番号認証にしなきゃだめだ! だいたい、デジタル庁まであるっていうのに、物理の鍵でドアを開けるなんて文化があっていいわけ?! 総裁選とかやってる場合なの?! 事務所に入れず、日本経済を回せないこの状況をどう思ってるの?!
こんなとき、誰かいたら開けてくれるのに。
ひとまず近所のカフェで午前中にやらなきゃいけない仕事を片付け、家に鍵を取りに帰ってまた出社して12:00。
大阪や病院で頑張っている皆にこんな失態言えない。
今日は、はやく会計のことをしないといけない。
最近、Netflixで松重豊と歌手のソン・シギョンのグルメ番組を視聴している。ソン・シギョン、知らなかったけど歌声がめちゃくちゃ良い。日本語もめちゃくちゃうまい。
シギョンちゃんの歌をどでかい音で流して歌う。手振りもつける。
誰かがいたら「歌ってる」だの「誰の曲」だの「そんなんしてる場合なん」だのいろいろ言われる。
ひとしきり盛り上がったけど、やっぱり誰かのツッコミ待ちなのかもしれない。静かに終わった。
会計のことを税理士の先生に送って一区切り。
ひろせさんがうつってる写真にケチをつける。

ひろせさんの街角diaryにもケチをつける。

こんなの、目の前にいたら5秒で終わる話なのに、文字にすると何分もかかる。どうでもいいからねってニュアンスも文字だと伝えにくい。
2日目。
いつも通り出社した。今日は鍵もある。

ちょっとトイレにこもる。
トイレに座って、背面の上部に高さ30cmくらいの小窓がある。
隣のビルがすぐ近くに迫っているだけなので、換気のために常時網戸にしている。
用をたしていると中国語の声が聞こえた。だんだん声が近くなるので振り返って見ると中国語の声のヌシが2名、窓のすぐそこを歩いているではないか。
よくみたら隣のビルの壁に足場みたいなものがついていて歩けるようになっていた。知らなかった。
トイレに座る私はそのヌシの顔が見えた。いっぽう、向こうは気づいていない。でもこちらを見られるとまさにトイレの最中が丸わかりだ。
窓をガラガラ閉めるとバレるかもしれないと思い、せめて顔だけでも隠れるように慌てて身を丸めたが、これではお尻が丸見えだ。慌てて仰け反った。
幸い、2名はこちらに気づかず過ぎていった。窓を閉めた。
すぐ皆に報告。

誰かいたら「ちょっと聞いて!!!!!」とすぐにエマージェンシーレポートしたいのにな。
ひろせさんが33歳になっていた。

ふふ。私がこの会社の最年少である。ということはやはり対面で言いたい。
今日はちゃんとした動画の編集を頑張る日で、ずっとイヤホンをしていたからひとりぼっちの感覚があまりなかった。
甘いのが飲みたいなーと思ってココアを飲んで、次はしょっぱいのが飲みたいなーと思って、セブイレでポテトのポタージュの大袋を調達した。
飲むけどあんたも飲む? と聞く人が今日もいない。
ひろせさんが大阪から自宅じゃなく事務所に戻ってくるというので、とめた。

あのさあ、疲れたし普通に帰る時間だし、今日はおうちに帰ろーとかないの? ということもやはり対面で言いたい。
動画制作は処理中の読み込みが遅すぎるので今日はもう放っておく。
ひとりで事務所の戸締りをする。いつぶりだろう。いつもひろせさんや豪さんを置いて先に帰るからみんなにオツカレーって言ってもらうのが当たり前だった。今日はシーンとしている。
今日は散髪に行く。
「伸びた分を切ってほしいです。前とおんなじ感じで後ろ刈り上げで。」とオーダーした。散髪中はメガネをはずすので全体像がモヤっとしていてよくわからない。
もう1年以上お世話になっているところだけど、施術中はとくに会話はしない。スマホのKindleで京極夏彦を読んでいた。
担当の方に「だいたい9mmで刈り上げたら良い感じになるんですけど、あなたは毛量が多すぎるので短めに刈り上げたほうがいいですね。6mmで刈り上げて、やっと通常の人の9mmです。」ということだけ教えてもらった。
以前、頭皮を調べたところ、1つの毛穴から2、3本生えていた。フサフサで黒黒していてしっかりしてる髪なのだ。
シャンプー&ブローしてもらい完成だということでメガネをかけてみたら、なんか丸い。
担当の方が「この丸みが大事です。要するに、キノコですね。」と言うので、キノコ型のオーダーしたっけ…?と思いつつ「キノコ! いいですね!」といって出てきた。

次の日、ひろのぶさんに撮ってもらった。
この髪型どうですか? と聞くと、「あっ、なんか、個性的やねえ。」とおっしゃってました。
で、つまりどうなんですか?
ひとりぼっちの2日間、やっぱちょっとさみしかった。
加納穂乃香
日常
ひろのぶと株式会社 事務局長。株式会社街クリ 取締役。パンチニードル職人。