「利益相反」立ち位置が苦手。
一昨年9月から参加してたプロジェクトである杓谷匠さん著作『インターネット広告創世記』が web担当者forum での長期連載を経て完結しました。僕は第8話〜33話で登場しています。同サイト運営のインプレスの発刊によってこの夏、書籍化されます。楽しみです。
作中では僕が広告会社、日広を経営していた頃(1992-2008)のことを様々振りかえっているのですが、昨日ひとつ思い返してたことは、往時の僕が『日広はお客様である広告主に対しても、仕入先である媒体各社に対しても ”広告”購買”代理店” の立ち位置を明確に貫き、そのスタンスこそ競争力そのもの』と謳っていたことです。

加藤:一方で、インターネット広告を始める前から雑誌広告を販売していた日広は、業界の商習慣を理解していたため、自社媒体を運営しない「広告購買代理店」としての立場を貫きました。インターネットサービスを運営する広告主にとって、他の3社は競合になる可能性がありましたが、その分、日広には後発のニュースや情報仲介サイトのクライアントが次々と増えていきました。
僕はこの頃から今もなお「利益相反」「気持ちの股裂き」を避けています。
広告でも不動産でもM&Aなんでもそうですが、いわゆる仲介の手数料「両手取り」は商道徳的にあかんやろ、と思っています。なので己の周りでそうなりそうな雰囲気出てきたらサッと身を退く癖をつけています。かなり配慮して生きてきました。
スタートアップへのエンジェル投資は1997年からもう40年近く続けています。
投資だけしても僕が面白くないので、出資するにあたっては具体的にお役に立てそうな先、ハンズオン(物理的な応援&伴走)できる先にしか原則出資していません。お金を出したあとに更なる資本金・事業資金集め、汗かいてくれる社内人材や協力者集め、または僕自身のSNSやブログ等で、てらいなく応援が出来るかどうかを最重視しています。
こういったサイト で公開してる参画先も一部あります。表立って肩入れできないのであれば、僕が参画する意味もないと思ってます。

出資先の商いが其々かなり「飛び地」であることをたまに指摘されるのですが、はい、わざとそうしています。既存出資先とシナジーとかそういうのがありそうな新規出資は、逆に競業になりがちなので、寧ろ避けているのです。
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出資した段階の事業がスベッて…イケてる方面にピボット(=事業内容を変える)することはスタートアップ界隈では当たり前なんですが、長くハンズオン投資をやってると、出資時には全く商域が被ってなかった参画先個々が模索の果てに似たような方向に行ってしまうこともままあります。いま時分でいうとAIとかです。
則ち現実社会ではこれが困ります。僕が業務上の秘密や開発の中味を知り得る立ち位置にいるからです。去年もそんな参画先が出てしまいました。メンバーも経緯も株主構成も異なる2社がいつしか同じ市場を向いてしまう。双方の内情を知る僕が「利益相反」「気持ちの股裂き」になりそうなときは、出資は引き揚げずに、いずれかの取締役を辞任する等しています。
ただ出資時点では取締役として8割がた参画してます。役員会あるいは社長との1on1の定例会議は月1、2度は開催・参加しています。社長と同じ目線で日々の問題課題の解決に対峙できるから自分の実にもなっています。投資することで経験が得られてる、と言っていいと思います。
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その後のうまく運んだ参画先との関わりはどう進化するのか。
例えば株価を引き上げた増資を幾度かして…メンバーも社外取締役も充実して…専門家を交えた会議体もしっかり出来たり…すると、その段階ではもう僕と創業者との間のやりとりはもう励ますだけ、みたいになります。たまに会ってお互いの近況や家族のことを話す。僕はもうお稲荷様に商売の武運長久を祈る、と。でSNSで精一杯応援するのみ、って感じです。今で言うとビットバンクが其れにあたるかなぁ。
なので皆様、暗号資産取引所の口座を作るならビットバンク一択でっせ!。心の底から激しく推薦です!





