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2025年11月27日「街角diary」上田豪がお届けします。

上田 豪


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ちょいと気になる⑬

こんばんは。
前田日明チャンネルです。

なんちゅうかね、いま11月27日午前1時50分。

もはや多くを語る必要もあるまい。
例によって今週もノーアイディアのまま街角diaryを書き始めますのでよろしくどうぞ。

さて。
毎週文章を書くようになって気づいたことがある。

どんな文章を書こうかとか、何について書こうかとか、どんな組み立てにしようかとか、事前に考えてから書こうとしたところで「いま何を読まされたんだろう」という読後感のある文章は書けない。(当社比)

事前に内容をプランニングした上で文章を書くなんてやり方は、企画書とか謝罪文じゃああるまいし、仕事で文章を書くときにやればいいのだ。

なんちゅうかね、予定調和は面白くないんだよ。
流れの中で出たとこ勝負でアドリブでレスポンスする。
言うならば、文章は目の前に書かれた文字と対話をしてその先を書く。
それが本当のプロレスラーですよ。

というわけで、今週もあっという間にやってきました「いま何を読まされたんだろう」という気分を味わえる木曜日。


*****

仕事で書く文章といえば、それをAIに書かせたりするという話を聞く。

猫も杓子もAIを話題にする昨今、俺は常々「AIの生み出すものには愛がない」「AIには思い出がない」「AIに真実はない」と公言している。

俺にとってAIを使うモチベーションというのは今のところ二つしかない。

遊び道具として使う場合。
そして、自分ではやりたくない面倒なことを代わりにやってもらう場合だ。

なので、AIを使っていいクリエイティブができちゃった(できたではない)とか、AIがこう言ってるから正しいとかってドヤ顔してる人の気持ちがまったくわからないのだ。

かといって、ここでAIの是非についての議論をするつもりはない。
つもりはないが、AIについては自分なりに日々考えてはいる。だって広告屋だもん。

実際にAIは我々の日常生活にかなり入り込んでいて、この先もその状況は一層加速していくことだろう。

その過程でちょいと気になっていることをたったいま思いついたので、何も考えずにつらつら書こうと思う。

消費者金融の会社の「そこに愛はあるんか」というキャッチフレーズの
TVCMがある。

愛が一番。アイフル というブランドタグラインを訴求するための企画だからこそのキャッチフレーズだと視聴者は理解している思うのだが、ちょっと待ってほしい。

陰謀論が大手を振る今の時代、愛を語るものこそ疑ってかかる方がいい。そして俺は発見した。その愛が本当に愛なのか、それを検証し裏付ける方法を。やっぱり天才かもしれない。自分の才能が怖い。

わかりやすくこのCMを例にとって検証してみる。

やり方は簡単だ。
漢字をアルファベットに置き換えるだけでいい。
つまり「愛」を「AI」に置き換えればいいのだ。

「そこにAIはあるんか」
AIが一番。AIフル

人間の体温を感じるはずの愛という漢字がアルファベットになっただけで、すっかりAIをフル活用しているというメッセージにしか見えないし、もはや愛など微塵も感じない。陰謀論的にいえばこのCMの本当のメッセージは最先端のテクノロジーを駆使する消費者金融なのだという意思表明なのではないか。
そもそもこのシリーズCMは主人公の女将が毎回いろんなキャラクターに変わっていくのだが、これはAI生成を暗示しているとしか思えない。

ここにきてそのシリーズもとうとう女将が宇宙人になった。

おそらくいつまでもその本当のメッセージが伝わらないことに業を煮やしたアイフルが、女将を最新のテクノロジーのメタファーである宇宙人にすることで、AIの浸透を匂わせ始めたということなのだ。

この国がなぜそこまでしてAIを推進したがっているのか。
その謎を解くために、俺はさらに目の前の何を書いているのか自分でもよくわからない文字と対話を続けて文章を書き進めてみる。


知らず知らずのうちにAIが入り込んでいる例は他にもある。

人名で言えば「福原愛」がその代表的な例だ。
アルファベットに置き換えると「AI 福原」となる。
卓球の上手いAIに違いないサァッ!


楽曲のタイトルにもその傾向が伺える。

「愛が生まれた日」

みんながカラオケで歌っちゃったりするこの名曲もアルファベットに置き換えると、なんと「AIが生まれた日」となる。

さらにこの歌のサビの歌詞を注視してほしい。

AIが生まれた日
この瞬間(とき)に
真実はひとつだけ

真実はAIにのみあると歌っている中共的なサムシングのプロパガンダといわんばかりの歌なのだ。

ちなみに若い頃の藤谷美和子は可愛かった。
昭和のおっさんのどうでもいい余談だ。忘れてくれ。

極め付けは松坂慶子の名曲だ。
「愛の水中花」つまり「AIの水中花」。

この歌詞を見たらもはやAIの浸透を疑う余地もないだろう。

これもAI
あれもAI
たぶんAI
きっとAI

AI生成のフェイクが氾濫しているいまのSNSそのまんまだとしか思えないしそのまんま東は元宮崎県知事だし。

ちなみに水中花といえば、昭和の時代は車のシフトノブによく生えてた植物だが令和の今はほぼ絶滅したと言われている(絶滅危惧種IA類)。無論AIとは関係ない。


*****

現在4時18分。
目の前に次々と置かれる文字と対話を繰り返してようやくここまで辿り着いた。

文字との対話でいったい何を書かされたのか、もはや読み返すのも恐ろしいこのくだらない文章も、もしかしたら日々進化を続けるAIが書いているかもしれない。

そこに愛はあるんか。

信じるも信じないもあなた次第です。

どうでもいいか。どうでもいいな。

 

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  • 上田 豪 広告・デザイン/乗り過ごし/晩酌/クリエイティブ


    1969年東京生まれ フリーランスのアートディレクター/クリエイティブディレクター/ ひろのぶと株式会社 アートディレクター/中学硬式野球チーム代表/Missmystop