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2025年8月4日「街角diary」田中泰延がお届けします。

田中泰延


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「男もすなる日記といふものを、女もしてみむとてするなり。」
……紀貫之はネカマ第一号だったのか。

7月28日(月曜日)
いろいろあって袴の採寸。土俵入りではない。

7月29日(火曜日)
いろいろあって横浜へ。最近の軽自動車は広すぎるくらい広い。

7月30日(水曜日)
いろいろあって東京コピーライターズクラブ総会に出席。
今年からオンライン開催になった。

「議案に賛成の方はzoomの挙手ボタンをお願いします」
と言われて、一斉に挙手があって可決される。

問題はそのあとだ。次の議案で
「異議のあるかたは挙手ボタンをお願いします」

と言われると、話をよく聞いていない人が一斉に挙手ボタンを押す。

7月31日(木曜日)
いろいろあって渋谷のバーで仕事の打ち合わせ。
急遽、8月4日の月曜、高円寺のスタジオから配信をすることが決まった。
仕事の打ち合わせなのに帰りには歩けないくらい酔っていた。
バーで仕事をするのは間違いだとわかった。

8月1日(金曜日)
いろいろあって渋谷でパーティに出席。
立食のパーティは苦手である。
パスタを山盛りにして食べていると名刺交換が始まる。
「子供がまだ食ってる途中でしょうが!」と黒板五郎してしまう。

8月2日(土曜日)
いろいろあって巣鴨の落語会へ。
読書、映画、コンサート、演劇……人が触れる芸術・芸能は多いが
一番泣かされるのは落語ではないか。

8月3日(日曜日)
いろいろあって宣伝会議田中泰延クラスが開講。
受講生の中にとんでもない人がいた。
九州から全6回、通ってくれるという。
本一冊分、教えたつもりだが、教え足りなかったようだ。
申し訳ない。生徒さんのお金と時間を無題にしないよう、がんばろうと思う。

「わすれがたくくちをしきことおほかれどえつくさず。」
ネカマとかなんとか言ったが、『土佐日記』は痛切な悲しみとともに閉じられる。

忘れがたきこと、口惜しいこと多いけれども、書き尽くせない。とにかく日々を送るのみである。

また来週お会いしましょう。

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  • 田中泰延 映画/本/クリエイティブ


    1969年大阪生まれ 元・広告代理店店員 元・青年失業家 現在 ひろのぶと株式会社 代表