「GOOD INNOVATION LAB」で毎週木曜日18時に配信されている動画コンテンツ『広告図鑑』。ビジネスプロデューサーの宮本安祐佳さんとコピーライターの田中泰延が、さまざまな広告を紹介しています。
その『広告図鑑』を、『街角のクリエイティブ』でも特別に記事としてチラ見せ! 配信で取り上げる数々の広告の中から、毎回ひとつをピックアップしてご紹介します。
今回は、5月29日(木)配信の「4月下旬の広告」より、生成AIを使って制作されたTCK東京シティ競馬の新CMを見ていきます。
▶︎ 5月29日配信「4月下旬の広告」全編の動画はこちらから
TCK 東京シティ競馬「生成AIで競馬CMつくってみた -羽田盃編-」|東京シティ競馬(TCK)

TCK 東京シティ競馬の生成AIのCMでございます。

どうですか? 宮本さん、これは。

ちょっと思ってたのと違いました。
生成AIって勘違いして、へんてこな画像が出てくるじゃないですか。それをあえていれましたってCMなのかと思ってたんですけど。
でも途中からなんのこっちゃ? みたいな展開が。なんかもったいなかったなって感じがしました。

僕ら今、生成AIで楽しんでいるのは、宮本さんおっしゃったように、例えば普通に人がご飯食べてる生成AIでも、指が8本あったりする、AIに生成させると計算できなくておかしくなるっていう。そういうところ楽しんでるのに、これまともなんですよ。
どこもおかしいとこないCMなんで、これだと丁寧に合成したのと変わらないんですよね。

確かに。

もう1つはこれ、何のCMか分からないっていう。
多分作ってる側は競馬のCMですよと言うかもしれないけれども、僕なんかこれ見たら羽田空港のCMかな? と思う。

飛行機のキャリーバッグとか。

そうなんですよ。
羽田空港は賑わいがあるとか、それからあのキャリーバッグにハサミ入れちゃいけませんよとか、別れのカップルがいますとか、なんか空港のPRみたいな。

確かに、確かに。

競馬がおまけにしか見えないんですね。 逆だろうと、主役は。

そうですね。
もっと、生成AIのバグを生かした、面白いシーンが作れる可能性があるのに、ちょっとそこはいろいろもったいなかったですね。

何を見せたかったのか、ちょっと作る側も分からなくなっているんですね。
生成AIで作ってみたっていうので、ちゃんと成立したものを見せてもダメってことですよ。それだったら生成AIって言わない方がいい。

バグを楽しむか、もしくは生成AIって言わずに、めちゃくちゃクオリティ高いものを作るか、どっちかですよね。

「すごい!これ、金かかってる撮影して、すごいですね」って言われて、「いやいや、これ、生成AIで作ってるだけなんです」って、それなら驚きがあるはずなのに。

もしAIをCMで使うなら、いろんなポイントを外しているなと思いました。
* * *
5月29日(木)配信の「4月下旬の広告」では
- ・名作のリメイク!中島健人が踊る「スコーン」CM
- ・ついにサブスクにKinki Kidsが登場。Spotify「車内イントロドン 」CM
- ・今週の #どやねん広告 まるで怪文書のような自衛隊のバス広告
など、全部で10の広告事例を紹介しています。
ぜひ、全編もチェックしてくださいね!
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プロフィール

宮本安祐佳(みやもと・あゆか)
CHOCOLATE Inc.所属 / ビジネスプロデューサー
フリーランスのCreative Director&PlannerとしてCMやSNS、D2C、場づくりなどを手がけている。
X(Twitter):@ayuka_miyamoto

田中泰延(たなか・ひろのぶ)
ひろのぶと株式会社 代表 / コピーライター
東京コピーライターズクラブ、大阪コピーライターズクラブの審査員も務める。著書に累計20万部の『読みたいことを、書けばいい。』『会って、話すこと。』(ダイヤモンド社)他。
X(Twitter):@hironobutnk
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