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2025年11月24日「街角diary」田中泰延がお届けします。

田中泰延


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文フリで本を売る

げんげん 玄武岩質マグマ塩基性二酸化珪素 げつようび。


実を言うと地球はもうだめです。突然こんなこと言ってごめんね。

本日は勤労感謝の日の振替休日である。

きょうで今年の三連休は最後だ。

終わった。終わりなのだ。滅亡である。

みんな今までありがとう。


*****

滅亡直前の昨日、11月23日。勤労感謝の日。

ひろのぶと株式会社は、「文学フリマ41」に店を出した。

文学フリマは、有明の東京ビッグサイトで開催される「文学作品展示即売会」である。

正午から午後5時まで、たった5時間の間に18,971人が訪れるという巨大イベントである。

写真の賑わいは1フロアの様子であって、これが2フロアある。
本を売る側の出店数は3,303、長机を売り場にしたブースが3,760も林立する。

ちなみに以下は、当社の瓦版フリーペーパー「ひろのぶと通信」に【始皇帝の声】として朕がしたためた天声である。人語ではない。

「文学フリマ東京41」が開催される。作者が思い思いの書籍を並べ、人々が本との出会いを求めて訪れる。前回は一万六千人以上の賑わいとなった。▼「フリーマーケット」と聞けば、「自由に売り買いできる市」と思っている人も多いだろう。しかし、この「フリー」は「自由(free)」ではない。▼語源を遡れば、フランス語のマルシェ・オ・ピュス(marché aux puces)」、つまり「蚤の市」である。英語で「flea market」。ノミがたかった古着や古道具が並ぶ、そんな市場のことなのだ。▼だが、ノミが由来であれ、その場が人々の「交流」と「発見」の場であることに変わりはない。ノミがついた古着に新しい命を吹き込むように、私たちはマーケットで、過去の物語を未来へとつなぐ。▼文学フリマにはまったくの新作を発表する著者もいれば、過去作をいま一度売る作家も集う。本は、「出会ったその日が新刊」だ。未だ見ぬ本、新しい文字との出会いを楽しんでほしい。


と、まぁ、こんなAIでも書けそうなタテマエは置いといて、これほどまでに文字を売りたい人がいるのか。買いたい人がいるのか。

出版社であるうちの会社、もうちょっと儲かってもいいんじゃないのか。


*****

当日は、スタッフ総出で本を売った。

糸井重里さんも来てくださり、本をお買い上げくださった。有名人の来店には、ラーメン屋さんのように色紙にサインをもらって貼りたいところである。


と、まぁ、こんな自慢は置いといて、当日は仏像がマイブームであった。

もともと、「ご来店ありがとうございます」と合掌して写真を撮っていたのだが、

「この写真に写っている人を仏像にしてください」とAIさんにお願いすると、

合掌する私ではなく廣瀬翼が仏化した。

「もっと仏像化を」とAIさんに重ねてお願いすると、

仏化した廣瀬翼の背後から……誰やお前。どこから来たんや。

では、こちらもブツゾライゼーションしてくれとAI様に懇願したところ、

あいかわらずブツを増やしてくる。

「いや、増やさんでええねん、写ってる人を仏像にしてくれや  一生一緒にいてくれや」とAIに三木道三すると

AIさんはヘソを曲げたのかガンダーラ様式的なブッディングでヘレニズムしてくるのである。

「じゃあ、4人揃ってヨレンジャー、俺たち全員をブツゾリックにメタモルフォってください」とAIさまにプロンプると、

これはなかなかに石化した。

「いいぞ、でも、なんか、お前、増やしたいんだろ?増やしたいだけブツゾーブーストしてみい」

満足しました。

これからもわたしたちは仏のような心でお客様をお迎えいたします。


ではまた来週。

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  • 田中泰延 映画/本/クリエイティブ


    1969年大阪生まれ 元・広告代理店店員 元・青年失業家 現在 ひろのぶと株式会社 代表