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株式会社グルメ杵屋 代表執行役社長 椋本充士さん【ラジオ大阪】田中泰延のシャチョーとシュチョー(2025年10月13日〜17日放送)

田中泰延


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うどん打ち体験が万博で大人気に! グルメ杵屋のインバウンドへの取り組み(10月15日放送より)

「おひげさん集めたらあかん」

就職の時も転職の時も、お父さんはなんというか、ある程度、社会人として距離をちゃんと取ってきはったということですよね。

そうですね。

ある意味、厳しかった?

厳しかったです、厳しかったです。

ある意味じゃなく、ほんまに厳しかった……。

ははは、はい。それは、厳しかったです。

どんなことを社会人として、別の会社にいた時も、グルメ杵屋グループの一員となった時も、厳しく言うてはりました?

私どもは非常に小さな時からよく、ご飯の時に、「お金稼ぐのにはな、小さなお金をぎょうさん稼がなあかんねん。おひげさん集めたらあかんねん」っていうのを言われたんですね。

そのことっていうのは、うちの父親が小学生ぐらいの時に母親からずっと言われたことだそうです。

「小さなお金をたくさん集めろ。おひげさん集めたらあかん」

おひげさん……?

おひげさんって、その当時は聖徳太子です。

ああ〜そうか、生えてましたね。

お札がね。1万円札じゃなくて、と。

はい、そうです。

でも、ほんまに今やっているグルメ杵屋さんのグループのご商売も、言うたらお客さんに美味しいもの食べてもらって、儲けは100円、200円の世界ですよ。それを、たくさん。

そうですね。

そうか、手間が多いけども。

僕も、小さい出版社の代表をやってると、本って1,500円や2,000円の本を売っても、儲けは100円、200円の世界なんで。

でも、1回は100円、200円の儲けやけど、その分、面白かったとかね。なんか満足したとか。100円、200円分の儲けとは違う喜びというのをちょっと知ってもらおうかなって思うのがあって。

その辺も、椋本社長から学ばせてもらおうかなと。

ええ、はい。

万博でうどん打ち体験が大人気に!

この番組はラジオ大阪でお送りしているのですが、ラジオ大阪があるのは弁天町。もう万博のすぐそばで、2025年は万博で大阪がめちゃくちゃ盛り上がりました。

ええ。

最初はね、そない盛り上がれらへんのちゃうかって声も多かったですよね。

そうですね。

今回、私ども、いろいろな機会をいただきましてね、大阪外食産業協会という外食の協会でパビリオンの出展をしようということになりまして。

その中でですね、私、実行委員会の委員長をやれということで携わらせていただきましてね。

ええ。

当初はね、なかなかポジティブなお話がなくてですね。「そんな、今更万博?」なんていう声が多かったと思いますけども。

やっぱり4月13日に開幕しましてからね、「やっぱり万博ってすごいな」っていうのはね、実際見て本当に思いましたよ。

はい、はい。

で、今はね、閉幕に向けて非常に、日々多くの方に来ていただいて。

うちの家族も何回も行ってますからね。

やっぱり、先ほどおっしゃられていたORA外食パビリオン「宴-UTAGE-」。

ここで、杵屋さんとしては、うどん打ちの体験を。

そうなんです、そうなんです。

これは、ニュースにもなっていました。

この万博を通じて日本の食というものをいかに世界にお伝えすることができるか。

その一つとして、我々はうどんで、もともと手打ちうどんという形でやらせていただいておりましたから、手打ちの体験を多くの方々にしてもらおうということで、今回企画をさせていただきました。

大阪・関西万博での様子/出典:グルメ杵屋9月25日プレスリリース
大阪・関西万博での様子/出典:グルメ杵屋9月25日プレスリリース

なるほど。これは、8月までやってはったんですよね。

はい。

ただ、もう予約が全然取れへんぐらい、いっぱいやったんじゃないですか?

そうなんです。ずっとご予約いただきまして、非常に盛況にやらせていただいたんで、この万博が終わってからも、さらに引き続きどういう形ができるのかということで、今企画している最中です。

是非ともまた、ご期待いただきたいと思います。

なるほど、僕もそれ、うどん打ちに行ってみたいですね。

うどんが紙に変身?!

さっきね、椋本社長にいただいた名刺がね、なんと。

「この紙はうどん生地を再利用しています」

名刺の紙が、うどん?!

そうなんです。今回の万博のテーマに、SDGsというのが一つのキーワードでありましたから。

通常は2時間ぐらいかけてこのうどん教室をするんですけども、今回はみなさん多くのパビリオンを見たいでしょうから、できるだけぎゅっと圧縮して45分くらいでやっているんです。

なるほど、短縮でね。

ええ。で、実際つくっていただいたおうどんというのは、今回はちょっとご試食いただけない。

ただ、これをそのまま捨ててしまうということは非常にSDGsにとっては良くないことなんで。私どものスタッフがいろいろなところで何かしら利用できるものがないか、ということで見つけてきたのが、「紙にできる」ということだったんです。

それで、そのうどんを使って紙にしていただいて、それを我々の名刺にさせていただいているということです。

うどんが紙になる。いただいてびっくりしてね。

これさっそくね、さっきも名刺交換しはったラジオ大阪の営業の方が「これ、食べれまんのんか?」って。紙は食われへんやろっていうね。やっぱり、大阪の人ですね。

みんな言われるんじゃないですか、「これ食べれまんのんか」って。

ははは。そうですね。

空港を中心に始めた、ハラルへの取り組み

やっぱり、万博でもそれだけ人が来て、世界からも。

日本の方だけじゃないじゃないですか、海外の方もうどん打ちに挑戦したりする。

はい、そうですね。

グルメ杵屋グループとして、海外は2つあると思うんですよ。

今はインバウンドがすごい。

ええ、ええ。

インバウンドの人への思いと、あとは海外進出への思いというのをね、聞いていきたいなと思うんですけど。

まずは、この万博に代表される、インバウンドのお客さん。今、どんな感じですか?

コロナ禍が終わりましてね。そしてこの万博も、多くの海外からのインバウンドの方々が来られています。これは多分、もう4,000万人を超えるのは、まず確実じゃないかなと思います。

そして、万博が終わった後の、次の大阪の目玉ですね。統合型リゾートというものが議論されておりますけども。

ますます世界から多くのお客様に観光で来ていただけるようになるのは間違いないんじゃないかな、とは思っています。

なるほど。

僕なんか、もし僕が外国人で日本に1回来たらね、こんなきれいで、電車もきちっと来て、食べ物が美味しい、そして人が親切。また、もう1回来たろうかなと絶対思うと思うんですけど。

ええ、ええ。

食の部分で、グルメ杵屋のいろんな業態の飲食店がある中で、インバウンドの人に、こういう意味でいらっしゃい、いらしてくださいみたいな構えってありますか?

そうですね。

特に我々が取り組み始めましたのは、関西空港で機内食の会社もやっておりますので。

機内食っていうのは結構いろいろ、イスラムの国から飛んでこられるエアラインもありますので、そういうところはハラルの認証が必要だというようなことがあります。

ええ、ハラル。

これは、レストランの方にも、ハラルを求められる方々用のお店もですね、空港を中心に、東京駅とかね。こういうところでハラルの店を展開させていただいています。

特定の食材を使わない、特定の食材を扱う人もいないという、そういう厳しいもんですよね。

そうですね。ええ。

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    1969年大阪生まれ 元・広告代理店店員 元・青年失業家 現在 ひろのぶと株式会社 代表