「GOOD INNOVATION LAB」で毎週木曜日18時に配信されている動画コンテンツ『広告図鑑』。ビジネスプロデューサーの宮本安祐佳さんとコピーライターの田中泰延が、さまざまな広告を紹介しています。
その『広告図鑑』を、『街角のクリエイティブ』でも特別に記事としてチラ見せ! 配信で取り上げる数々の広告の中から、毎回ひとつをピックアップしてご紹介します。
今回は、9月11日(木)配信「8月上旬の広告」から見ていきます。
▶︎9月11日(木)配信「8月上旬の広告」より 全編の動画はこちらから
長崎新聞 平和企画「長崎は地獄だった。」

新聞広告です。
「長崎は地獄だった。」
長崎新聞は2025年8月9日、平和企画を掲載しました。
極限まで抽象化されたビジュアル表現を通して、原爆の惨禍を訴える構成です。


画面の大部分を占める黒い有機的な形の塊は、右端の足のような形状から、人間が地面に倒れたまま焼け焦げた痕跡を表しています。
黒一色で声なき死者の影ともいえるこの形状と、背景の真っ白の余白が強烈な余韻を残します。

はい。
長崎新聞は毎年8月9日、長崎に原爆が投下された日は、ものすごく攻めた広告を出すんですけど、これはもう、強烈なビジュアルのアイデア、そして表現そのものですね。
いやいやいやいやいや……これすごくいっぱいあるんですよ。




すごいですよ。 この割り切りと訴求力。うん。

本当に、パッと見、一瞬なんなのか? 模様だろうか? 絵だろうか? と思ったんですけど、読むたびに、映像とか資料とかで見たことのあるビジュアルと一致して、「あっ、そういうことか……」っていう気づきがあって。
その当時の悲惨な状況をいろいろ考えさせられる広告ですよね。

これはもう、ぜひ長崎新聞の平和ドットコムを見てほしいと思いますね。
▶︎ 長崎新聞 平和ドットコム:https://nagasaki-np-heiwa.com
長崎新聞の「長崎新聞 平和企画」サイトでは、2025年8月9日の広告の各ビジュアルの下に、「被曝証言を読む」というボタンがあります。
このボタンを押すと、「ガラス」「皮膚」などのビジュアルが表すテーマに関連して語られている、実際の被爆者の声を掲載した長崎新聞の記事「私の被爆ノート」が開きます。
全記事、無料でWeb上で閲覧可能です。
▶︎ 長崎新聞 平和ドットコム:https://nagasaki-np-heiwa.com
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- ・今週の「どやねん広告」は雨の中でスマホをいじる女性が「1ミリも理解できない」と大炎上。AmazonのCM
など、全部で9つの広告事例を紹介しています。
ぜひ、全編もチェックしてくださいね!
※『広告図鑑』の視聴には、GOOD INNOVATION LABのプレミアム会員登録が必要です。
プロフィール

宮本安祐佳(みやもと・あゆか)
ビジネスプロデューサー
フリーランスのCreative Director&PlannerとしてCMやSNS、D2C、場づくりなどを手がけている。
X(Twitter):@ayuka_miyamoto

田中泰延(たなか・ひろのぶ)
ひろのぶと株式会社 代表 / コピーライター
東京コピーライターズクラブ、大阪コピーライターズクラブの審査員も務める。著書に累計20万部の『読みたいことを、書けばいい。』『会って、話すこと。』(ダイヤモンド社)他。
X(Twitter):@hironobutnk
GOOD INNOVATIN LABとは
世界のイノベーティブなヒト、モノ、コトを紹介するコンテンツサービス。コピーライターのオンライン講座をはじめとして、広告プランニング、クリエイティブディレクションなど、大手広告会社で活躍する一流のクリエイターからクリエイティブの知識と技術が学べる講座、イベントが充実しています。
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