シリーズ名は、3つの真ん中をとりました。
今回は、尾道の「ま・べ・そ」。
2025年3月にひろのぶと株式会社の愉快な仲間たちが3泊4日で尾道を旅した『ひろのぶと、おのみちへ行く。』で、おのみち鮮魚店の鈴木創介さんがご案内くださった、たっくさんのポイントをお伝えします!
あまりにたっぷりなので、2記事に分けることにしました。本記事では、「とまる尾道」と「あそぶ尾道」をご紹介します。
「とまる尾道」「あそぶ尾道」だけでもたっぷりなので、目次から気になるところに飛んでくださいね!
「尾道」って、どんな街?
JR山陽本線の尾道駅を降りると、目の前には水路のような海と向う岸に見える瀬戸内の島々。背中には穏やかな山々が連なっています。
「ま・べ・そ」の前に少しだけ(と思ったら長くなりました)、港町として栄えて文化が育まれた尾道についてお伝えします。
3つの山と海に縁取られた箱庭のような港町

瀬戸内のほぼ中央に位置し、古くから港町として栄えてきた「尾道」。開港は平安時代の嘉応元年(1169年)。2019年には「開港850年記念」を迎えています。
尾道市街地は、海と3つの山に囲まれた地形。対岸には「向島(むかいしま)」が見え、船が行き来している……ずーっと眺めていたくなる、穏やかな風景です。
「大きな川みたいでしょう? でも、海なんですよ」と、鈴木さん。
この市街地と向島に挟まれた瀬戸内の海は、「尾道水道」と呼ばれています。
尾道水道と向き合うように並ぶ3つの山は「尾道三山」といい、西から順に「大宝山」「愛宕山」「瑠璃山」。それぞれの山に大きな寺院があり、その寺号からとって「千光寺山」「西國寺山」「浄土寺山」と呼ばれることが多いようです。
尾道の観光地図を開いてみると、「尾道三山」と「尾道水道」の間の限られたエリアに、驚くほど並ぶお寺のイラストが。とにかく続く寺、寺、寺……。
「港町として商業が栄えて、金持ちがやってくるようになる。そうして、その豪商たちが寄進して、どんどん寺をつくっていったんやな」(田中泰延)
こうして港町として栄え、小さな空間に多くの寺社や庭園、住宅が造られてきた尾道は、「箱庭的都市」ともいわれています。
「文学の街」「映画の街」

尾道の豊かな風景と風情。その魅力に、多くの文人たちが筆を取ってきました。千光寺山には、志賀直哉や林芙美子をはじめとする尾道ゆかりの文人による文学作品の一節や詩句を刻んだ25の石碑が点在する「文学のこみち」があります。
中でも林芙美子は尾道と縁深く、その思春期を尾道で生活。代表作である自伝的小説『放浪記』は、尾道が舞台です。

さらに、尾道は多くの映画やドラマの撮影ロケ地にもなっています。
映画全ての撮影が尾道で行われた、大林宣彦監督による尾道三部作『転校生』『時をかける少女』『さびしんぼう』。錚々たる役者が並び話題を呼んだ映画『男たちの大和/YAMATO』。連続テレビ小説『てっぱん』などなど。ロケ地をチェックして回るのも、楽しみ方の一つです。


「坂の街」「猫の街」

3つの山に囲まれた尾道は、「坂の街」でもあります。石畳の階段と坂。風情ある街灯。その横には、お寺や公園、おしゃれなカフェが並びます。
鈴木さんによると、近年は都市部から尾道に移住した若者がカフェや雑貨店など新たなお店をひらいているところが多いそう。新旧が支え合って共存する「レトロで新しい街」です。


そんな「坂の街」を歩いていると、たびたび地域猫を見かけます。尾道市街地はどこも猫がよくいますが、坂にいる猫は特に人に慣れている様子。あまり戯れてきたりはせず、やっぱり気ままな猫ですが、近づいても逃げはしない、おとなしい仔が多い印象でした。
ちなみに、尾道で見かける地域猫の多くが、片耳が桜の花びらのような形をしています。V字のカットは、殺処分を減らす活動「さくらねこ活動」の一環として不妊手術を受けた地域猫である印。ほかにも尾道では地域住民が主体となって、エサのやり方やフンの始末などに関するルールを定めるなど、「地域猫活動」に取り組んでいます。


生活の足「渡船」

港町の「尾道エリア」と、対岸の「向島」、村上水軍が拠点としていたことで知られる「因島(いんのしま)」、瀬戸田のレモンが名産の「生口島(いくちじま)」をはじめ、大小10以上の島々がある尾道市。
地域の生活の足となっているのが、渡船です。向島と市街地を行き来する渡船は、通勤でも通学でも多くの人が使っています。
「船だと、乗り遅れたら大変……」という、いつもギリギリ娘の廣瀬の言葉に、「ピストン運行ですぐにくるので、全然大丈夫ですよ」と笑う鈴木さん。実際、本当に10〜15分に一本が来たので、時間という意味では都心の電車と同じような感覚でした。


しまなみ海道とサイクリング

尾道市街地と瀬戸内の島々をつなぐ、もう一つの道が「しまなみ海道(瀬戸内しまなみ海道)」。全長約60キロ。広島県尾道市から愛媛県今治市まで、瀬戸内に浮かぶ島々を橋で結んでいます。
自動車専用道路ですが、「サイクリングロード」もあります。この「しまなみ海道サイクリングロード」は、日本で初めて海峡を横断できる自転車道。サイクリストの聖地として知られています。
ただし、鈴木さんによると……
「かなりアップダウンがあって汗だくですよ。笑顔で『わ〜! 気持ちい〜!』って走れるのは、ほとんど橋の上だけ。本気のサイクリストには人気のコースだけど、海の上で開放感溢れるあのイメージで気楽に乗ったら、大変なことになります」
みなさん、チャレンジするときは体力しっかりつけて、準備体操もしっかりしてくださいね!


とまる尾道。
旅の疲れを癒してくれる、お宿。
ひろのぶと株式会社の4人は、「グリーンヒルホテル尾道」「さくらホテル尾道駅前」の2つのホテルに分かれて泊まりました。どちらも窓辺からの景色が絶景です!
グリーンヒルホテル尾道

尾道駅を降りたらすぐに見えるホテル。駅から徒歩約2分。さらに、ホテルの南側は尾道水道に面しています。景色良し、アクセス良しの絶好のロケーションです。
ホテル内のレストラン「港食堂(ハーバーキッチン)」では、大きなガラス張りの店内から尾道水道を眺めながらお食事をいただけます。
ホテルの隣には駐車場があり、宿泊利用時には割引があるのもうれしいポイント。また、サイクリスト向けに、館内には自転車ラックも設置されています(先着順)。


所在地 | 〒722-0036 広島県尾道市東御所町9-1 |
TEL | 0848-24-0100 |
Web | https://ghh-ono.com/ |
営業時間 | ・チェックイン 15:00 ・チェックアウト 11:00 |
駐車場 | 隣接の港湾駐車場利用(宿泊利用者割引あり) |
アクセス | ・JR尾道駅より徒歩2分 ・山陽自動車道「尾道IC」より車で20分 |
さくらホテル尾道駅前

尾道駅から徒歩1分のアクセス。客室の窓の外には、瀬戸内海を目の前に臨む景色が広がります。
“おもてなし”のテーマは、「アクティブ & リラックス」。ホテル8階には、夕日に染まる尾道水道を臨みながらラグジュアリーなひと時を過ごせるバーラウンジ『ひととき』も。
桜をモチーフにした飾りがある落ち着いたおしゃれな館内には、日本国内からはもちろん、海外から観光に訪れた方もゆったり過ごされていました。


所在地 | 〒722-003 広島県尾道市東御所町5-1 |
TEL | 0848-29-9390 |
Web | https://sakurahotel.co.jp/ |
営業時間 | ・チェックイン 15:00 ・チェックアウト 11:00 |
駐車場 | 近隣のコインパーキングをご利用ください |
アクセス | JR尾道駅より徒歩1分 |
あそぶ尾道。
3泊4日のうち、鈴木さんの案内で尾道をたっぷりまわった中2日間。
ここからは、ひろのぶと株式会社の4人 with 鈴木創介さんがめぐったスポットを紹介していきます。
ちなみに、市街地を楽しむのであれば徒歩とバスで十分。向島のスポットまで向かう場合は、レンタカーやカーシェアで車をご用意ください。
古寺をめぐる
尾道の観光サイトやガイドブックを開くと、必ず出てくるのが「古寺めぐりコース」。私たちも、複数のお寺と神社を訪れました。
千光寺

尾道三山の「大宝山」に建つ、千光寺。尾道のシンボル的存在として親しまれています。真言宗のお寺で、平安時代初めの大同元年(806年)に開かれました。
古寺越しに一望する尾道の市街地と尾道水道。人の営みと自然と時代と文化、すべてが目に入ってくるその風情ある景色に、私は開放感とも懐かしさともわからない、不思議な「うわぁ……!」というため息が漏れ出ました。




所在地 | 〒722-0033 尾道市東土堂町15-1 |
TEL | 0848-23-2310 |
Web | https://www.senkouji.jp/ |
拝観時間 | 9:00〜17:00 |
駐車場 | 「千光寺公園内駐車場」があります (普通車800円 ※土日祝1,000円) |
アクセス | ・千光寺ロープウェイ「山頂駅」から徒歩約5分 ・「千光寺公園駐車場」から徒歩約10分 |
西國寺

「愛宕山」に建つ、西國寺。真言宗のお寺で、天平年間中(729〜765年)、行基によって創建されたといわれています。金堂と三重塔、さらに法具などが国の重要文化財に指定されています。
今回の旅では遠くからその姿を拝むのみで参拝はできなかったのですが、3年前(2022年2月)に田中泰延が一人で取材に来た際は、西國寺へも参ったそう。
「朱の三重塔が素晴らしいんや」(田中泰延)
所在地 | 〒722-0044 広島県尾道市西久保町29-27 |
TEL | 0848-37-0321 |
Web | https://www.saikokuji.jp/ |
拝観時間 | 9:00〜16:30 |
拝観料 | お一人 500円 |
駐車場 | 有 10台(西國寺・裏参道より「西国寺駐車場」) |
アクセス | ・おのみちバス(市内本線)「西國寺下」下車より徒歩5分 ・尾道ICより車で約30分 |
浄土寺

「瑠璃山」のふもとに建つ、浄土寺。聖徳太子が創建したといわれています。「浄土寺」という名前ですが、真言宗のお寺です。
「このお寺には、国宝が2つもあるんや。すごいやろ」(田中泰延)
山門から境内に入って目の前に建つ「本堂」、そしてその右手にある「多宝塔」が国宝に指定されています。他にも重要文化財に指定されている建造物が並びます。
さらに宝物館では、浄土寺所蔵の文化財が展示されています。また、本堂に隣接する方丈の間は、大林監督の映画『ふたり』のロケ地だそうです。




所在地 | 〒722-0043 尾道市東久保町20-28 |
TEL | 0848-37-2361 |
Web | https://ermjp.com/j/temple/ |
拝観時間 | 9:00〜16:00 |
拝観料 | 内拝:600円(団体:540円)/ 宝物館:400円 ※ 本堂は自由にお参りできます |
駐車場 | 境内に参拝者駐車場 有 |
アクセス | ・JR尾道駅より徒歩2分 ・山陽自動車道「尾道IC」より車で20分 |
艮神社

「艮神社」で「うしとらじんじゃ」と読みます。建立は平安時代の806年(延暦25年/大同元年)とされており、尾道最古の神社であるといわれています。
大林監督の映画『時をかける少女』や『ふたり』のロケ地としても知られており、大林映画のロケではスタッフ・出演者が一堂に会し、撮影の無事と映画のヒットを祈念したそう。
境内にはひときわ存在感のある大きな楠が。推定樹齢900年ともいわれ、広島県の天然記念物に指定されています。




所在地 | 〒722-0046 広島県尾道市長江一丁目3-5 |
TEL | 0848-37-3320 |
Web | https://www.facebook.com/onomichiusitora/ |
参拝時間 | 御朱印の受付は9:00〜17:00 |
駐車場 | なし(近隣のコインパーキングを利用ください) |
アクセス | 尾道駅よりバスで約3分、「長江口」にて下車 |
景色を望む
瀬戸内の海と坂の街、そして多島美。尾道にはその景色を楽しめるスポットが複数あります。どこに登っても、4人そろって「わぁ〜!」と言っていました。
尾道市役所

尾道水道沿いに建つ、尾道市役所。船をモチーフに造られています。
この市役所の屋上(5階)が、展望台として開放されており、尾道水道と向島の景色、尾道三山と街並みを楽しめます。
入館は無料。夜も21時まで開放されているので、街光の映る尾道水道を眺めることもできますよ。




所在地 | 〒722-8501 広島県尾道市久保一丁目15-1 |
TEL | 0848-38-9111 |
Web | https://www.city.onomichi.hiroshima.jp/soshiki/8/3235.html |
開放時間 | 2階ベランダ、屋上(5階)展望デッキは 休日・夜間も開放 8:30〜21:00 |
駐車場 | 有料駐車場 あり (入庫から30分は無料) |
アクセス | JR尾道駅より徒歩15分 |
千光寺山ロープウェイ

3分間の空中散歩を楽しめる、千光寺山ロープウェイ。先ほどご紹介した艮神社と千光寺山の山頂を結んでおり、通常は15分間隔で運行されています。千光寺へ向かう足としても、便利です。
乗車券は駅で販売しています。乗車券を見せると入館料(拝観料)が割引になる施設もありますよ。また、Webサービス「アソビュー!」で事前に乗車券を購入すれば、支払いから乗車券の提示まですべてスマホで完結させることもできます。


所在地 | ・山頂駅: 広島県尾道市東土堂町20-1 ・山麓駅: 広島県尾道市長江1丁目3-3 |
TEL | 0848-22-4900 |
Web | https://mt-senkoji-rw.jp/ |
営業時間 | 9:00〜17:15 |
乗車料 | 普通乗車券(中学生以上) ・片道:500円 ・往復:700円 小児乗車券(小学生以下) ・片道:250円 ・往復:350円 ※団体割引、障害者割引あり |
アクセス | 山麓駅 ・JR尾道駅より徒歩15分 ・JR尾道駅より「東行き」バスで「長江口バス停」下車すぐ |
千光寺公園展望台「PEAK(ピーク)」

千光寺山ロープウェイの山頂駅を出てすぐに目に入る、2022年3月29日にリニューアルオープンした展望台。愛称の「PEAK(ピーク)」は「頂上」という意味から付けられました。
ぐるりと回る階段を登り切ると、長さ63メートルの展望デッキが。尾道水道と尾道の街並みを、大パノラマで楽しめます。また、山頂駅と接続したエレベーターも設置されています。
ここからの夜景は「夜景100選」に選定されているほか、「恋人の聖地」にも認定されていて、デートスポットとしても人気だそうですよ。






また、「PEAK(ピーク)」から千光寺までくだっていく「千光寺公園」には、「尾道市立美術館」や「文学のこみち」があります。






所在地 | 〒722-0032 広島県尾道市西土堂町19 |
TEL | 0848‐38‐9184 (尾道市観光課) |
Web | https://www.city.onomichi.hiroshima.jp/site/onomichikanko/1316.html |
営業時間 | 24時間 (公園内施設は各施設による) |
入園料 | 無料 (公園内施設は各施設による) |
駐車場 | 千光寺公園駐車場 普通車、軽自動車 800円 (土日祝1,000円) |
アクセス | ・千光寺ロープウェイ「山頂駅」 ・「JR尾道駅」より車で約10分 |
浄土寺山展望台

標高178.8mの浄土寺山の頂上に建つ展望台。1968(昭和43)年に建設されました。尾道水道と市街地、さらに向島にある向島ドックやしまなみ海道沿線の島々を一望でき、夕日・夜景スポットとしても知られています。
……が、私たちが訪問した時は霧雨で真っ白!

これはこれで、貴重な体験でした。
ここでは、晴れた日の景色の写真をお届けします。


展望台付近の駐車場から展望台へ歩く道にも、巨石や不動岩などの見どころがありますよ。なお、市内から駐車場へあがる山道はとても狭く、軽自動車・普通自動車以外は通行困難なのでご注意ください。


所在地 | 広島県尾道市尾崎町 |
TEL | 0848‐38‐9184 尾道市観光課 |
Web | https://www.ononavi.jp/sightseeing/showplace/detail.html?detail_id=409 |
営業時間 | なし(24時間開放) |
駐車場 | 無料駐車場あり |
アクセス | ・徒歩 浄土寺の東側から「観音のこみち」経由で約30分 ・自動車 国道2号線より「尾道大橋入口」交差点を曲がり、その後分岐を「新高山」方面へ。 突き当たりの「尾道市民病院」を左折後、グランドを右折(看板あり)。 |
浄土寺山の鎖山

浄土寺山を登るには、2つのルートがあります。一つは、「観音のこみち」と呼ばれる散策道。そして、もう一つのルートが、この鎖山です。
重みのある鉄の鎖が3段にわたってかけられています。全長約62メートル。2段目には、少しジャンプをして登らなければならない箇所があるそうです。昔は石鎚大権現の修行場であったそう。
なかなか登るのはきつそうですが、鈴木さんによると「小さい頃の遊び場でした。小学1年生の息子も一緒に登っているので、見た目よりは意外と登れますよ」だとか。

ロッククライミングのつもりで挑戦するのもおもしろそうです。その際は、「天候を十分チェックし」「動きやすい服装で」「指輪などのアクセサリーを外し」「すべらず踏ん張れるスニーカーを履いて」「身軽な状態で」チャレンジくださいね。また、登りはじめたら後戻りはできないので、ご注意を。
所在地 | 〒722-0043 広島県尾道市東久保町22-17 |
アクセス | ・浄土寺 多宝塔の裏の道を抜けて徒歩5分 |
歴史を知る
開港から850年以上の歴史を誇る尾道。その歴史や文化を知れるスポットも訪れました。
尾道商業会議所記念館

1923(大正12)年に建築された建物を改修復元した、商工会議所記念館。当時としては最先端の鉄筋コンクリート造で、外観にも洋風建築の洋式が取り入れられています。商工会議所として建築された鉄筋の建築物としては、日本に現存する最古のもので、2004(平成16)年に尾道市重要文化財に指定されました。
1階は資料展示や観光案内のコーナー。WiFiも通っているので、歩き疲れたら少し座って休憩しながら、午後の予定を立てるのに立ち寄るのもおすすめです。また、2階・3階は吹き抜けになっており、当時としては珍しい階段状の議場が整備されています。
住所 | 〒722-0035 広島県尾道市土堂一丁目8番8号 |
TEL | 0848-20-0400 |
Web | https://www.city.onomichi.hiroshima.jp/soshiki/26/2474.html |
営業時間 | 10:00〜18:00 |
休館日 | 木曜 (木曜が祝日の場合は開館) |
入館料 | 無料 |
アクセス | ・JR尾道駅より徒歩5分 (商店街の中にあります) |
吉備津彦神社(一宮神社)御旅所

商店街を歩いていると、しめ縄の飾られた入り口の奥に御神輿が。吉備津彦神社(一宮神社)御旅所です。ここでは一年を通して、「尾道ベッチャー祭」の神輿と、3つのお面が飾られています。


「尾道ベッチャー祭」とは、尾道市民俗文化財に指定されている奇祭。1807(文化4)年に疫病が流行した際、時の奉公・南部藤左衛門が各神社に疫病の平癒祈念を命じたことで始まったとされています。
毎年11月1・2・3日、神輿を先頭に、「ベタ」「ソバ」「ショーキ」の面を付けた氏子たちと獅子が尾道の道の中心街を練り歩きます。そうして子供を見つけると追い回して、「ベタ」「ソバ」は手にした「祝棒」で体を突き、「ショーキ」は「ささら」で頭を叩きます。「祝棒」で突かれると子宝に恵まれ、1年間の無病息災が約束されるといわれているそう。また、「ささら」で叩かれたり、獅子に噛まれたりすると、頭が良くなると伝えられています。
ちなみに吉備津彦神社(一宮神社)御旅所には、ベッチャー祭を解説する立て看板があり、そこに「ベタ」「ソバ」「ショーキ」の由来も書かれているのですが——例えば「ソバ」は、最初にこのお面を付けた人の職業からとった名前なのだとか……。「本当に、そんな適当な感じの名付けなの?!」とおもしろくなる解説なので、ぜひみなさんも尾道を訪れた際は見に行ってみてくださいね。
所在地 | 〒722-0035 広島県尾道市土堂1丁目5−21 |
Web | https://onomichi-hondoori.jp/about-us/detail.php?ac=4 |
アクセス | ・JR尾道駅より本通り商店街を徒歩10分 |
お買い物・街歩き
お土産を買ったり、あてもなく裏路地を歩いてみたり。そんな時間も旅の醍醐味。尾道市街地のお買い物どころと、ちょっとおもしろいスポットを紹介します。
尾道本通り商店街

全長約1.2キロにもわたる、日本有数の長さを誇る商店街。尾道駅の近くから順に、「芙美子通り」「土堂中商店街」「本町センター街」「絵のまち通り」「尾道通り」の 5 つの商店街で構成されています。
商店街沿いに軒を連ねる店舗の数は、約210件。先に紹介した「尾道商工会議所記念館」をはじめ、歴史的文化財の建築物が複数あり、創業100年を超える老舗も10店舗以上残っているそうです。
カフェやお食事処、お土産を買いたくなるお店まで、多様なショップが立ち並びます。








5つの商店街の店舗情報が掲載されている『尾道本通り まち歩きMAP』をこちらからダウンロードいただけます。
所在地 | 広島県尾道市土堂2-10-3 尾道商工会議所ビル3階 (尾道本通り商店街連合会) |
Web | https://onomichi-hondoori.jp/ |
アクセス | JR尾道駅より徒歩4分 (尾道本通り商店街芙美子像側入り口まで) |
尾道駅 おみやげ街道尾道 / 島ごころSETODA 尾道駅店

「一度にいろんなお土産を見たい!」
そんな願いを叶えてくれるのが、尾道駅に併設された「おみやげ街道尾道」。尾道の定番商品や瀬戸内の味覚を活かしたお土産、「猫の街」ならではの猫をモチーフにしたアイテムなど、約600の商品がそろっています。
さらに、瀬戸田産レモンを使用した「レモンケーキ」で有名な「島ごころ」のアンテナショップも併設。こちらではレモンケーキのほか、レモンスカッシュ、カラフルレモンケーキ、出来立てのレモンケーキなど、店舗でしか手に入らないスイーツが購入できます。
住所 | 〒722-0036 広島県尾道市東御所町1−1 |
TEL | 0848-24-0100 |
Web | https://shimanami-cycle.or.jp/recommend/75/ |
営業時間 | ・おみやげ街道尾道 8:00〜21:00(年中無休) ・島ごころSETODA 尾道駅店 10:00〜18:00(年中無休) |
アクセス | JR尾道駅 改札出てすぐ |
「おみやげ街道尾道」でひろのぶと株式会社の仲間たちが選んだお土産を、読者プレゼントします! 詳しくは、こちらの案内記事をチェック。奮ってご応募ください。
▶︎読者プレゼント応募方法
土堂陸橋

光明寺というお寺への参道にかかる、自転車でも登ることができる陸橋。大林宣彦監督作品『転校生』で主人公の和美が自転車で一気に駆け上がるシーンのロケ地です。
黄色の電車が通るところを撮影していると、鈴木さんから問いかけが。
「この陸橋、変わったところがあるんですよ。どこでしょう?」
みなさんは、わかりましたか……?

実はこの陸橋、柱が「線路のレール」でできているのです。鉄道好きにはたまらない撮影スポットです。
所在地 | 〒722-0035 広島県尾道市土堂1丁目18 |
アクセス | JR尾道駅より徒歩10分 |
尾道水道沿い 広場・ウッドデッキ

尾道水道沿いを歩いていると、ウッドデッキにベンチが並んでいます。少し開けた広場には、ベンチとテーブルが置いてあるところも。市民の憩いの場になっています。
「夏場は、知人とここでお酒やおつまみを持ち寄って飲みながら話すんです」(鈴木さん)
ウッドデッキには電気、水道、お手洗いなども整備されており、時期によってはオープンカフェや屋台、移動販売者の利用もあるようです。
天候が良い日に、尾道水道を眺めながら風に当たって……そんなゆったりした夕べを過ごせます。
向島エリア
尾道水道を渡って降り立った、向島。海と多島美がより楽しめる、向島で訪問したスポットをご紹介します。
尾道大橋・新尾道大橋

尾道市街地と向島をつなぐ、瀬戸内しまなみ海道の本州川の起点。自動車専用道路の「新尾道大橋」と一般道の「尾道大橋」が並び、双子の橋として親しまれています。
尾道大橋が完成したのは1968(昭和43)年。建設当時、国内の斜張橋では初めて最大支間が200メートルを越え、本格的な斜張橋の先駆けとして一躍注目を浴びました。
「尾道大橋」には歩道があり、橋の真ん中から尾道を一望できます。


所在地 | 尾道市 ~(尾道水道)尾道市向島町 |
TEL | 0848-44-3700 (しまなみ尾道管理センター) |
Web | https://www.pref.hiroshima.lg.jp/soshiki/97/onomichi-bridge.html |
アクセス | ・バス JR尾道駅よりバスにて向島線、因島線、瀬戸田線の各方面行き「尾道大橋」バス停で下車、すぐ。 ・自動車 山陽自動車道尾道ICより、約8キロ(約20分) |
国立公園 高見山

視界は360度 ! 瀬戸内海に浮かぶ島々から四国山脈まで見渡すことができるスポットです。春には桜が山頂を薄紅に染めるように咲き誇り、秋にはタカが飛来する有数のバードウォッチングのスポットでもあるそう。
「こんなに小さな島がたくさん浮かんで、橋がかかって。他にはない、尾道・向島の唯一無二な景色やなぁ」(田中泰延)
青空の下はもちろん、陽が傾いて海の水面がきらめき、行き交う船と島々がシルエットで浮かび上がる情景も美しく、何時間でも見ていたくなる景色です。








所在地 | 広島県尾道市向島町 |
TEL | 0848-38-9184 (尾道市観光課) |
Web | https://www.city.onomichi.hiroshima.jp/site/onomichikanko/1249.html |
営業時間 | 24時間入場自由、年中無休 |
駐車場 | 無料駐車場あり |
アクセス | ・自動車: しまなみ海道「向島IC」より車で15分 ・バス: JR尾道駅前よりバス「瀬戸田線」で「高見山登山口」下車 徒歩3.2km、約40分 |
尾道市マリン・ユース・センター

キャンプ場、体育館アリーナ、マリンスポーツ体験のある複合アウトドア施設。施設にはWiFiがあり、海を眺めながらくつろげるベンチもあります。旅の途中、波の音を聞きながらゆっくり休憩をするのにも、おすすめです。
この日は浜辺におりて、波打ち際を楽しみました。






所在地 | 〒722-0071 広島県尾道市向島町立花3035-3 |
TEL | 0848-44-6707 |
Web | https://onomichi-marine.jp/ |
営業時間 | 利用するサービスにより異なります。 Webサイトをご確認ください。 |
駐車場 | 無料駐車場あり |
アクセス | しまなみ街道「向島IC」より車で10分 |
「尾道市マリン・ユース・センター」の浜辺で加納穂乃香が集めたシーグラスを、読者プレゼントします! 詳しくは、こちらの案内記事をチェック。奮ってご応募ください。
▶︎読者プレゼント応募方法
※ 本記事の情報は2025年3月時点のものです。詳細については各施設にお問い合わせください。
(取材・文/廣瀬翼)
※ トップバナー 撮影・デザイン/上田豪
※ 出典の記載がない記事内写真はすべて廣瀬翼の撮影です
参考になるサイト・資料まとめ
- ● 尾道市 Webサイト
- ● 尾道観光協会「おのなび」
- ● しまなみジャパン Webサイト
- ● 尾道市歴史文化まちづくり推進協議会「日本遺産 尾道市」
- ● 日本遺産 ポータルサイト
- ● ポータルサイト「人と尾道」
- ● 尾道本通り商店街 Webサイト
- ● 尾道デジタルマップ
▼ 尾道観光協会が発行している「尾道市街地観光案内地図」をダウンロードいただけます
▼尾道本通り商店街連合会が発行している『尾道本通りまち歩きMAP』をダウンロードいただけます。
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街クリ 編集部 レポート/インタビュー
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