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とまる尾道、あそぶ尾道。|#街クリまべそ ( AD )

街クリ 編集部


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旅の「とまる」「たべる」「あそぶ」を紹介する新企画「#街クリまべそ」
シリーズ名は、3つの真ん中をとりました。

今回は、尾道の「ま・べ・そ」。
2025年3月にひろのぶと株式会社の愉快な仲間たちが3泊4日で尾道を旅した『ひろのぶと、おのみちへ行く。』で、おのみち鮮魚店の鈴木創介さんがご案内くださった、たっくさんのポイントをお伝えします!

あまりにたっぷりなので、2記事に分けることにしました。本記事では、「とまる尾道」「あそぶ尾道」をご紹介します。

「とまる尾道」「あそぶ尾道」だけでもたっぷりなので、目次から気になるところに飛んでくださいね!

*目次
「尾道」って、どんな街?

 ・3つの山と海に縁取られた箱庭のような港町
 ・「文学の街」「映画の街」
 ・「坂の街」「猫の街」
 ・生活の足「渡船」
 ・しまなみ海道とサイクリング

とまる尾道。

 ・グリーンヒルホテル尾道
 ・さくらホテル尾道駅前

あそぶ尾道。

▶︎古寺をめぐる
 ・千光寺
 ・西國寺
 ・浄土寺
 ・艮神社

▶︎景色を望む
 ・尾道市役所
 ・千光寺山ロープウェイ
 ・千光寺公園展望台「PEAK(ピーク)」
 ・浄土寺山 展望台
 ・浄土寺山の鎖山

▶︎歴史を知る
 ・尾道商業会議所記念館
 ・吉備津彦神社(一宮神社)御旅所

▶︎お買い物・街歩き
 ・尾道本通り おみやげ街道尾道 / 島ごころSETODA尾道駅前店
 ・尾道駅
 ・土堂陸橋
 ・尾道水道沿い 広場・ウッドデッキ

▶︎向島エリア
 ・尾道大橋・新尾道大橋
 ・国立公園 高見山
 ・尾道市マリン・ユース・センター

参考になるサイト・資料まとめ


「尾道」って、どんな街?

JR山陽本線の尾道駅を降りると、目の前には水路のような海と向う岸に見える瀬戸内の島々。背中には穏やかな山々が連なっています。

「ま・べ・そ」の前に少しだけ(と思ったら長くなりました)、港町として栄えて文化が育まれた尾道についてお伝えします。


3つの山と海に縁取られた箱庭のような港町

千光寺山 展望台より(曇りの日でした)。

瀬戸内のほぼ中央に位置し、古くから港町として栄えてきた「尾道」。開港は平安時代の嘉応元年(1169年)。2019年には「開港850年記念」を迎えています。

尾道市街地は、海と3つの山に囲まれた地形。対岸には「向島(むかいしま)が見え、船が行き来している……ずーっと眺めていたくなる、穏やかな風景です。

「大きな川みたいでしょう? でも、海なんですよ」と、鈴木さん。

この市街地と向島に挟まれた瀬戸内の海は、「尾道水道」と呼ばれています。

尾道水道と向き合うように並ぶ3つの山は「尾道三山」といい、西から順に「大宝山」「愛宕山」「瑠璃山」。それぞれの山に大きな寺院があり、その寺号からとって「千光寺山」「西國寺山」「浄土寺山」と呼ばれることが多いようです。

尾道の観光地図を開いてみると、「尾道三山」と「尾道水道」の間の限られたエリアに、驚くほど並ぶお寺のイラストが。とにかく続く寺、寺、寺……

「港町として商業が栄えて、金持ちがやってくるようになる。そうして、その豪商たちが寄進して、どんどん寺をつくっていったんやな」(田中泰延)

こうして港町として栄え、小さな空間に多くの寺社や庭園、住宅が造られてきた尾道は、「箱庭的都市」ともいわれています。

「文学の街」「映画の街」

千光寺山にある「文学のこみち」。

尾道の豊かな風景と風情。その魅力に、多くの文人たちが筆を取ってきました。千光寺山には、志賀直哉や林芙美子をはじめとする尾道ゆかりの文人による文学作品の一節や詩句を刻んだ25の石碑が点在する「文学のこみち」があります。

中でも林芙美子は尾道と縁深く、その思春期を尾道で生活。代表作である自伝的小説『放浪記』は、尾道が舞台です。

商店街には、林芙美子の名前を取った「おのみち芙美子通り」も。

さらに、尾道は多くの映画やドラマの撮影ロケ地にもなっています。

映画全ての撮影が尾道で行われた、大林宣彦監督による尾道三部作『転校生』『時をかける少女』『さびしんぼう』。錚々たる役者が並び話題を呼んだ映画『男たちの大和/YAMATO』。連続テレビ小説『てっぱん』などなど。ロケ地をチェックして回るのも、楽しみ方の一つです。

向こう岸に見えるのが、『男たちの大和/YAMATO』の実寸大模型が造られた向島ドック。
名所の立て看板にも、映画のロケ地になった情報が記されています。

「坂の街」「猫の街」

千光寺からくだる坂の道。

3つの山に囲まれた尾道は、「坂の街」でもあります。石畳の階段と坂。風情ある街灯。その横には、お寺や公園、おしゃれなカフェが並びます。

鈴木さんによると、近年は都市部から尾道に移住した若者がカフェや雑貨店など新たなお店をひらいているところが多いそう。新旧が支え合って共存する「レトロで新しい街」です。

千光寺山から尾道水道を望みながらお茶ができるカフェも。
千光寺山をくだりきったところ。階段からすぐに線路です。

そんな「坂の街」を歩いていると、たびたび地域猫を見かけます。尾道市街地はどこも猫がよくいますが、坂にいる猫は特に人に慣れている様子。あまり戯れてきたりはせず、やっぱり気ままな猫ですが、近づいても逃げはしない、おとなしい仔が多い印象でした。

ちなみに、尾道で見かける地域猫の多くが、片耳が桜の花びらのような形をしています。V字のカットは、殺処分を減らす活動「さくらねこ活動」の一環として不妊手術を受けた地域猫である印。ほかにも尾道では地域住民が主体となって、エサのやり方やフンの始末などに関するルールを定めるなど、「地域猫活動」に取り組んでいます。

野良猫を排除するのではなく、適切に・一緒に暮らす「地域猫活動」に取り組む尾道市。
ゆったり、ひなたぼっこをしている地域猫も。

生活の足「渡船」

尾道市街地と向島を結ぶ渡船は、「駅前渡船」と「尾道渡船」の2線が運行されています(2025年4月現在)。写真は「駅前渡船」。 

港町の「尾道エリア」と、対岸の「向島」、村上水軍が拠点としていたことで知られる「因島(いんのしま)、瀬戸田のレモンが名産の「生口島(いくちじま)をはじめ、大小10以上の島々がある尾道市。

地域の生活の足となっているのが、渡船です。向島と市街地を行き来する渡船は、通勤でも通学でも多くの人が使っています。

「船だと、乗り遅れたら大変……」という、いつもギリギリ娘の廣瀬の言葉に、「ピストン運行ですぐにくるので、全然大丈夫ですよ」と笑う鈴木さん。実際、本当に10〜15分に一本が来たので、時間という意味では都心の電車と同じような感覚でした。

通勤・通学で乗る姿も。自転車のままでも乗り込めます。
渡船の上から眺める、たゆたう水面と尾道の景色。

しまなみ海道とサイクリング

向島にて撮影。海岸沿いや展望台へ上がる道で、サイクリストを見かけました。

尾道市街地と瀬戸内の島々をつなぐ、もう一つの道が「しまなみ海道(瀬戸内しまなみ海道)。全長約60キロ。広島県尾道市から愛媛県今治市まで、瀬戸内に浮かぶ島々を橋で結んでいます。

自動車専用道路ですが、「サイクリングロード」もあります。この「しまなみ海道サイクリングロード」は、日本で初めて海峡を横断できる自転車道。サイクリストの聖地として知られています。

ただし、鈴木さんによると……
「かなりアップダウンがあって汗だくですよ。笑顔で『わ〜! 気持ちい〜!』って走れるのは、ほとんど橋の上だけ。本気のサイクリストには人気のコースだけど、海の上で開放感溢れるあのイメージで気楽に乗ったら、大変なことになります」

みなさん、チャレンジするときは体力しっかりつけて、準備体操もしっかりしてくださいね!

尾道の街中には、自転車を停めるスペースがたくさん。
尾道大橋を渡った先のトイレには、自転車のマークが!


とまる尾道。

旅の疲れを癒してくれる、お宿。

ひろのぶと株式会社の4人は、「グリーンヒルホテル尾道」「さくらホテル尾道駅前」の2つのホテルに分かれて泊まりました。どちらも窓辺からの景色が絶景です! 

グリーンヒルホテル尾道

出典:るるぶ

尾道駅を降りたらすぐに見えるホテル。駅から徒歩約2分。さらに、ホテルの南側は尾道水道に面しています。景色良し、アクセス良しの絶好のロケーションです。

ホテル内のレストラン「港食堂(ハーバーキッチン)」では、大きなガラス張りの店内から尾道水道を眺めながらお食事をいただけます。

ホテルの隣には駐車場があり、宿泊利用時には割引があるのもうれしいポイント。また、サイクリスト向けに、館内には自転車ラックも設置されています(先着順)。

2階バルコニーからの景色。
2階ロビー前の自転車ラック。
基本情報
グリーンヒルホテル尾道
所在地〒722-0036
広島県尾道市東御所町9-1
TEL0848-24-0100
Webhttps://ghh-ono.com/
営業時間・チェックイン 15:00
・チェックアウト 11:00
駐車場隣接の港湾駐車場利用(宿泊利用者割引あり)
アクセス・JR尾道駅より徒歩2分
・山陽自動車道「尾道IC」より車で20分


さくらホテル尾道駅前

出典:るるぶ

尾道駅から徒歩1分のアクセス。客室の窓の外には、瀬戸内海を目の前に臨む景色が広がります。

“おもてなし”のテーマは、「アクティブ & リラックス」。ホテル8階には、夕日に染まる尾道水道を臨みながらラグジュアリーなひと時を過ごせるバーラウンジ『ひととき』も。

桜をモチーフにした飾りがある落ち着いたおしゃれな館内には、日本国内からはもちろん、海外から観光に訪れた方もゆったり過ごされていました。

客室からの朝焼け。
客室の飾りにも「さくら」。
基本情報
さくらホテル尾道駅前
所在地〒722-003
広島県尾道市東御所町5-1
TEL0848-29-9390
Webhttps://sakurahotel.co.jp/
営業時間・チェックイン 15:00
・チェックアウト 11:00
駐車場近隣のコインパーキングをご利用ください
アクセスJR尾道駅より徒歩1分


あそぶ尾道。

3泊4日のうち、鈴木さんの案内で尾道をたっぷりまわった中2日間。

ここからは、ひろのぶと株式会社の4人 with 鈴木創介さんがめぐったスポットを紹介していきます。

ちなみに、市街地を楽しむのであれば徒歩とバスで十分。向島のスポットまで向かう場合は、レンタカーやカーシェアで車をご用意ください。

古寺をめぐる

尾道の観光サイトやガイドブックを開くと、必ず出てくるのが「古寺めぐりコース」。私たちも、複数のお寺と神社を訪れました。

千光寺

ロープウェイから見える千光寺。

尾道三山の「大宝山」に建つ、千光寺。尾道のシンボル的存在として親しまれています。真言宗のお寺で、平安時代初めの大同元年(806年)に開かれました。

古寺越しに一望する尾道の市街地と尾道水道。人の営みと自然と時代と文化、すべてが目に入ってくるその風情ある景色に、私は開放感とも懐かしさともわからない、不思議な「うわぁ……!」というため息が漏れ出ました。

朱塗りの赤い本堂が特徴的。尾道の街と尾道水道を臨む断崖絶壁に建つ寺院です。(写真出典:おのみちや
NHKの「除夜の鐘」でも知られる千光寺の鐘楼。平成8年には「日本の音風景百選」にも選ばれました。(写真出典:おのみちや
108の珠がかかった大数珠を引いてお参りする「三十三観音堂」。煩悩滅却が叶うそう。田中泰延が体験した様子はこちらから。
この辺りは、巨石がゴロゴロ! 不思議な光景です。頂上に石鎚大権現を祀った祠のある「くさり山」や、夫婦円満のご利益がある「夫婦岩」も。

基本情報
千光寺
所在地〒722-0033
尾道市東土堂町15-1
TEL0848-23-2310
Webhttps://www.senkouji.jp/
拝観時間9:00〜17:00
駐車場「千光寺公園内駐車場」があります
(普通車800円 ※土日祝1,000円)
アクセス・千光寺ロープウェイ「山頂駅」から徒歩約5分
・「千光寺公園駐車場」から徒歩約10分


西國寺

尾道市役所展望デッキから、夜のライトアップされた西國寺。(写真出典:おのみちや

「愛宕山」に建つ、西國寺。真言宗のお寺で、天平年間中(729〜765年)、行基によって創建されたといわれています。金堂と三重塔、さらに法具などが国の重要文化財に指定されています。

今回の旅では遠くからその姿を拝むのみで参拝はできなかったのですが、3年前(2022年2月)に田中泰延が一人で取材に来た際は、西國寺へも参ったそう。

「朱の三重塔が素晴らしいんや」(田中泰延)

広島県重要文化財に指定されている仁王門。正面の大原時は、2メートルほどもあります。(写真出典:おのみちや
西國寺境内からの景色。参道には赤い灯籠が並びます。(写真出典:おのみちや
基本情報
西國寺
所在地〒722-0044
広島県尾道市西久保町29-27
TEL0848-37-0321
Webhttps://www.saikokuji.jp/
拝観時間9:00〜16:30
拝観料お一人 500円
駐車場有 10台(西國寺・裏参道より「西国寺駐車場」)
アクセス・おのみちバス(市内本線)「西國寺下」下車より徒歩5分
・尾道ICより車で約30分


浄土寺

浄土寺境内から山門に目を向けると、尾道水道と市街地が一望できます。

「瑠璃山」のふもとに建つ、浄土寺。聖徳太子が創建したといわれています。「浄土寺」という名前ですが、真言宗のお寺です。

「このお寺には、国宝が2つもあるんや。すごいやろ」(田中泰延)

山門から境内に入って目の前に建つ「本堂」、そしてその右手にある「多宝塔」が国宝に指定されています。他にも重要文化財に指定されている建造物が並びます。

さらに宝物館では、浄土寺所蔵の文化財が展示されています。また、本堂に隣接する方丈の間は、大林監督の映画『ふたり』のロケ地だそうです。

鎌倉時代の1327(嘉暦2)年に建立された朱塗りの本堂は、国宝に指定されています。
こちらが多宝塔。1328(嘉暦3)年の再建で、国宝に指定されています。
本堂と多宝塔の間に建つ阿弥陀堂は重要文化財。「国宝に挟まれてるんやから、阿弥陀堂も国宝にしてあげたらええのに」(田中泰延)
時間によっては、鳩にエサをあげることもできます。(2022年田中訪問時の写真)
基本情報
浄土寺
所在地〒722-0043
尾道市東久保町20-28
TEL0848-37-2361
Webhttps://ermjp.com/j/temple/
拝観時間9:00〜16:00
拝観料内拝:600円(団体:540円)/ 宝物館:400円
※ 本堂は自由にお参りできます
駐車場境内に参拝者駐車場 有
アクセス・JR尾道駅より徒歩2分
・山陽自動車道「尾道IC」より車で20分


艮神社

参道のすぐ横に、千光寺山ロープウェイの駅があります。

「艮神社」で「うしとらじんじゃ」と読みます。建立は平安時代の806年(延暦25年/大同元年)とされており、尾道最古の神社であるといわれています。

大林監督の映画『時をかける少女』や『ふたり』のロケ地としても知られており、大林映画のロケではスタッフ・出演者が一堂に会し、撮影の無事と映画のヒットを祈念したそう。

境内にはひときわ存在感のある大きな楠が。推定樹齢900年ともいわれ、広島県の天然記念物に指定されています。

境内全景。緑に守られているような空間に、空気が澄んでいるような気がしました。(写真出典:おのみちや
大楠は、幹の周囲が約7m。根の保護のため周囲は囲われていました。
艮神社の本殿左手にある、金山彦神社。同じ敷地に違う神社があるって、神道って不思議な文化です。
境内から上を見上げると、ロープウェイが出発。手を振ったら、中の人が手を振り返してくれました。
基本情報
艮神社
所在地〒722-0046
広島県尾道市長江一丁目3-5
TEL 0848-37-3320
Webhttps://www.facebook.com/onomichiusitora/
参拝時間御朱印の受付は9:00〜17:00
駐車場なし(近隣のコインパーキングを利用ください)
アクセス尾道駅よりバスで約3分、「長江口」にて下車


景色を望む

瀬戸内の海と坂の街、そして多島美。尾道にはその景色を楽しめるスポットが複数あります。どこに登っても、4人そろって「わぁ〜!」と言っていました。

尾道市役所

船をモチーフにした建物です。

尾道水道沿いに建つ、尾道市役所。船をモチーフに造られています。

この市役所の屋上(5階)が、展望台として開放されており、尾道水道と向島の景色、尾道三山と街並みを楽しめます。

入館は無料。夜も21時まで開放されているので、街光の映る尾道水道を眺めることもできますよ。

屋上展望台から眺める尾道水道。
尾道三山を見つめる田中泰延。
夜の屋上展望台から眺める尾道大橋。
夜の屋上展望台から眺める西國寺。
基本情報
尾道市役所
所在地〒722-8501
広島県尾道市久保一丁目15-1
TEL0848-38-9111
Webhttps://www.city.onomichi.hiroshima.jp/soshiki/8/3235.html
開放時間2階ベランダ、屋上(5階)展望デッキは
休日・夜間も開放
8:30〜21:00
駐車場有料駐車場 あり
(入庫から30分は無料)
アクセスJR尾道駅より徒歩15分


千光寺山ロープウェイ

少しずつ上がっていくロープウェイ。高さによって、景色の印象が変わります。

3分間の空中散歩を楽しめる、千光寺山ロープウェイ。先ほどご紹介した艮神社と千光寺山の山頂を結んでおり、通常は15分間隔で運行されています。千光寺へ向かう足としても、便利です。

乗車券は駅で販売しています。乗車券を見せると入館料(拝観料)が割引になる施設もありますよ。また、Webサービス「アソビュー!」で事前に乗車券を購入すれば、支払いから乗車券の提示まですべてスマホで完結させることもできます。

ロープウェイから見える民家の並び
巨石も上から観察できます

基本情報
千光寺山ロープウェイ
所在地・山頂駅:
広島県尾道市東土堂町20-1
・山麓駅:
広島県尾道市長江1丁目3-3
TEL0848-22-4900
Webhttps://mt-senkoji-rw.jp/
営業時間9:00〜17:15
乗車料普通乗車券(中学生以上)
・片道:500円
・往復:700円
小児乗車券(小学生以下)
・片道:250円
・往復:350円
※団体割引、障害者割引あり
アクセス山麓駅
・JR尾道駅より徒歩15分
・JR尾道駅より「東行き」バスで「長江口バス停」下車すぐ


千光寺公園展望台「PEAK(ピーク)」

京都市京セラ美術館やルイ・ヴィトンの店舗などの建築物を手がける建築設計事務所「AS」による設計。

千光寺山ロープウェイの山頂駅を出てすぐに目に入る、2022年3月29日にリニューアルオープンした展望台。愛称の「PEAK(ピーク)」は「頂上」という意味から付けられました。

ぐるりと回る階段を登り切ると、長さ63メートルの展望デッキが。尾道水道と尾道の街並みを、大パノラマで楽しめます。また、山頂駅と接続したエレベーターも設置されています。

ここからの夜景は「夜景100選」に選定されているほか、「恋人の聖地」にも認定されていて、デートスポットとしても人気だそうですよ。

空は曇っていましたが、それでもいい眺め。
市街地と、尾道大橋。
向島ドック。
みんなして一心に写真を撮ります。
多島美も楽しめます。
天気が良ければ、四国まで見えるそう。対岸の影が、四国です。(写真出典:おのみちや

また、「PEAK(ピーク)」から千光寺までくだっていく「千光寺公園」には、「尾道市立美術館」「文学のこみち」があります。

警備のおじちゃんと戯れる黒猫のケンちゃんがX(Twitter)で人気の尾道市立美術館
山をくだる道中、「鼓岩」の看板がありました。
「鼓岩」を体験する田中泰延。
叩く場所によって「ポコポコ」と鳴ります。
くだっていく道中も、眼前に広がる尾道水道の景色。
千光寺公園は「さくらの名所100選」に選定されています。(写真出典:おのみちや

基本情報
千光寺公園
所在地〒722-0032
広島県尾道市西土堂町19
TEL0848‐38‐9184
(尾道市観光課)
Webhttps://www.city.onomichi.hiroshima.jp/site/onomichikanko/1316.html
営業時間24時間
(公園内施設は各施設による)
入園料無料
(公園内施設は各施設による)
駐車場千光寺公園駐車場
普通車、軽自動車 800円
(土日祝1,000円)
アクセス・千光寺ロープウェイ「山頂駅」
・「JR尾道駅」より車で約10分


浄土寺山展望台

六角形が特徴的な展望台。

標高178.8mの浄土寺山の頂上に建つ展望台。1968(昭和43)年に建設されました。尾道水道と市街地、さらに向島にある向島ドックやしまなみ海道沿線の島々を一望でき、夕日・夜景スポットとしても知られています。

……が、私たちが訪問した時は霧雨で真っ白!

見てください、この白さ!

これはこれで、貴重な体験でした。

ここでは、晴れた日の景色の写真をお届けします。

晴れていたら、こんな景色が見えるそうです。(写真:鈴木創介さん撮影)
晴れていたら、こんな景色が見えるそうです。(写真出典:おのみちや
展望台から見える、夕日の景色(写真出典:おのみちや
展望台から見る尾道の夜景(写真出典:おのみちや

展望台付近の駐車場から展望台へ歩く道にも、巨石や不動岩などの見どころがありますよ。なお、市内から駐車場へあがる山道はとても狭く、軽自動車・普通自動車以外は通行困難なのでご注意ください。

道中に見かける巨石や切り出した岩。大阪城の際にここから切り出された岩が運ばれたそう。
道幅の参考に。アルファードだとかなり際どい狭さでした。帰り道、キジが横切りました。

基本情報
浄土寺山展望台
所在地 広島県尾道市尾崎町
TEL0848‐38‐9184
尾道市観光課
Webhttps://www.ononavi.jp/sightseeing/showplace/detail.html?detail_id=409
営業時間なし(24時間開放)
駐車場無料駐車場あり
アクセス・徒歩
浄土寺の東側から「観音のこみち」経由で約30分
・自動車
国道2号線より「尾道大橋入口」交差点を曲がり、その後分岐を「新高山」方面へ。
突き当たりの「尾道市民病院」を左折後、グランドを右折(看板あり)。


浄土寺山の鎖山

浄土寺の裏手から登れる鎖山。

浄土寺山を登るには、2つのルートがあります。一つは、「観音のこみち」と呼ばれる散策道。そして、もう一つのルートが、この鎖山です。

重みのある鉄の鎖が3段にわたってかけられています。全長約62メートル。2段目には、少しジャンプをして登らなければならない箇所があるそうです。昔は石鎚大権現の修行場であったそう。

なかなか登るのはきつそうですが、鈴木さんによると「小さい頃の遊び場でした。小学1年生の息子も一緒に登っているので、見た目よりは意外と登れますよ」だとか。

廣瀬も足をかけてみましたが、なんて登れなさそうな腰の引け方……。

ロッククライミングのつもりで挑戦するのもおもしろそうです。その際は、「天候を十分チェックし」「動きやすい服装で」「指輪などのアクセサリーを外し」「すべらず踏ん張れるスニーカーを履いて」「身軽な状態で」チャレンジくださいね。また、登りはじめたら後戻りはできないので、ご注意を。

基本情報
浄土寺山 鎖山
所在地〒722-0043
広島県尾道市東久保町22-17
アクセス・浄土寺 多宝塔の裏の道を抜けて徒歩5分


歴史を知る

開港から850年以上の歴史を誇る尾道。その歴史や文化を知れるスポットも訪れました。

尾道商業会議所記念館

商店街の中にある、どっしりと美しい構えの建物です。

1923(大正12)年に建築された建物を改修復元した、商工会議所記念館。当時としては最先端の鉄筋コンクリート造で、外観にも洋風建築の洋式が取り入れられています。商工会議所として建築された鉄筋の建築物としては、日本に現存する最古のもので、2004(平成16)年に尾道市重要文化財に指定されました。

1階は資料展示や観光案内のコーナー。WiFiも通っているので、歩き疲れたら少し座って休憩しながら、午後の予定を立てるのに立ち寄るのもおすすめです。また、2階・3階は吹き抜けになっており、当時としては珍しい階段状の議場が整備されています。

基本情報
尾道商業会議所記念館
住所〒722-0035
広島県尾道市土堂一丁目8番8号
TEL0848-20-0400
Webhttps://www.city.onomichi.hiroshima.jp/soshiki/26/2474.html
営業時間10:00〜18:00
休館日木曜
(木曜が祝日の場合は開館)
入館料無料
アクセス・JR尾道駅より徒歩5分
(商店街の中にあります)


吉備津彦神社(一宮神社)御旅所

1970(明治3)年に制作された神輿が飾られています。

商店街を歩いていると、しめ縄の飾られた入り口の奥に御神輿が。吉備津彦神社(一宮神社)御旅所です。ここでは一年を通して、「尾道ベッチャー祭」の神輿と、3つのお面が飾られています。

左から、「ソバ」「ベタ」「ショーキ」
左から、「ソバ」「ベタ」「ショーキ」

「尾道ベッチャー祭」とは、尾道市民俗文化財に指定されている奇祭。1807(文化4)年に疫病が流行した際、時の奉公・南部藤左衛門が各神社に疫病の平癒祈念を命じたことで始まったとされています。

毎年11月1・2・3日、神輿を先頭に、「ベタ」「ソバ」「ショーキ」の面を付けた氏子たちと獅子が尾道の道の中心街を練り歩きます。そうして子供を見つけると追い回して、「ベタ」「ソバ」は手にした「祝棒」で体を突き、「ショーキ」は「ささら」で頭を叩きます。「祝棒」で突かれると子宝に恵まれ、1年間の無病息災が約束されるといわれているそう。また、「ささら」で叩かれたり、獅子に噛まれたりすると、頭が良くなると伝えられています。

ちなみに吉備津彦神社(一宮神社)御旅所には、ベッチャー祭を解説する立て看板があり、そこに「ベタ」「ソバ」「ショーキ」の由来も書かれているのですが——例えば「ソバ」は、最初にこのお面を付けた人の職業からとった名前なのだとか……。「本当に、そんな適当な感じの名付けなの?!」とおもしろくなる解説なので、ぜひみなさんも尾道を訪れた際は見に行ってみてくださいね。

基本情報
吉備津彦神社(一宮神社)御旅所
<
所在地〒722-0035
広島県尾道市土堂1丁目5−21
Webhttps://onomichi-hondoori.jp/about-us/detail.php?ac=4
アクセス・JR尾道駅より本通り商店街を徒歩10分


お買い物・街歩き

お土産を買ったり、あてもなく裏路地を歩いてみたり。そんな時間も旅の醍醐味。尾道市街地のお買い物どころと、ちょっとおもしろいスポットを紹介します。

尾道本通り商店街

尾道駅から商店街のアーケードが続きます。

全長約1.2キロにもわたる、日本有数の長さを誇る商店街。尾道駅の近くから順に、「芙美子通り」「土堂中商店街」「本町センター街」「絵のまち通り」「尾道通り」の 5 つの商店街で構成されています。

商店街沿いに軒を連ねる店舗の数は、約210件。先に紹介した「尾道商工会議所記念館」をはじめ、歴史的文化財の建築物が複数あり、創業100年を超える老舗も10店舗以上残っているそうです。

カフェやお食事処、お土産を買いたくなるお店まで、多様なショップが立ち並びます。

商店街の間にあった、懐かしい空気漂うおもちゃ屋さんで……
ガチャガチャに挑戦した上田豪さん。結果は「リアルタイム実況中」から!
銭湯を活用したお店もありました。
商店街の中にはアートが飾られているところも。
いろいろ気になって買いすぎちゃった……そんな時も安心な宅急便、商店街にあります!
商店街から伸びる路地にも、魅力的な景色がいっぱい。
風情ある街並みに、おのおのカメラを構えます。

5つの商店街の店舗情報が掲載されている『尾道本通り まち歩きMAP』をこちらからダウンロードいただけます。

基本情報
尾道本通り商店街
所在地広島県尾道市土堂2-10-3 尾道商工会議所ビル3階
(尾道本通り商店街連合会)
Webhttps://onomichi-hondoori.jp/
アクセスJR尾道駅より徒歩4分
(尾道本通り商店街芙美子像側入り口まで)


尾道駅 おみやげ街道尾道 / 島ごころSETODA 尾道駅店

尾道駅には、複数のテナントが入っています。

「一度にいろんなお土産を見たい!」

そんな願いを叶えてくれるのが、尾道駅に併設された「おみやげ街道尾道」。尾道の定番商品や瀬戸内の味覚を活かしたお土産、「猫の街」ならではの猫をモチーフにしたアイテムなど、約600の商品がそろっています。

さらに、瀬戸田産レモンを使用した「レモンケーキ」で有名な「島ごころ」のアンテナショップも併設。こちらではレモンケーキのほか、レモンスカッシュ、カラフルレモンケーキ、出来立てのレモンケーキなど、店舗でしか手に入らないスイーツが購入できます。

基本情報
尾道本通り
住所〒722-0036
広島県尾道市東御所町1−1
TEL0848-24-0100
Webhttps://shimanami-cycle.or.jp/recommend/75/
営業時間・おみやげ街道尾道
8:00〜21:00(年中無休)
・島ごころSETODA 尾道駅店
10:00〜18:00(年中無休)
アクセスJR尾道駅 改札出てすぐ

* 読者プレゼント情報 *

「おみやげ街道尾道」でひろのぶと株式会社の仲間たちが選んだお土産を、読者プレゼントします! 詳しくは、こちらの案内記事をチェック。奮ってご応募ください。

▶︎読者プレゼント応募方法


土堂陸橋

JR線が通るところを、真上から撮影できます。

光明寺というお寺への参道にかかる、自転車でも登ることができる陸橋。大林宣彦監督作品『転校生』で主人公の和美が自転車で一気に駆け上がるシーンのロケ地です。

黄色の電車が通るところを撮影していると、鈴木さんから問いかけが。

「この陸橋、変わったところがあるんですよ。どこでしょう?」

みなさんは、わかりましたか……?

これで、答えに気がつく方もいるのでは……?

実はこの陸橋、柱が「線路のレール」でできているのです。鉄道好きにはたまらない撮影スポットです。

基本情報
土堂陸橋
所在地〒722-0035
広島県尾道市土堂1丁目18
アクセスJR尾道駅より徒歩10分


尾道水道沿い 広場・ウッドデッキ

尾道水道沿いにはベンチとテーブルが置いてあるスペースも。

尾道水道沿いを歩いていると、ウッドデッキにベンチが並んでいます。少し開けた広場には、ベンチとテーブルが置いてあるところも。市民の憩いの場になっています。

「夏場は、知人とここでお酒やおつまみを持ち寄って飲みながら話すんです」(鈴木さん)

ウッドデッキには電気、水道、お手洗いなども整備されており、時期によってはオープンカフェや屋台、移動販売者の利用もあるようです。

天候が良い日に、尾道水道を眺めながら風に当たって……そんなゆったりした夕べを過ごせます。

向島エリア

尾道水道を渡って降り立った、向島。海と多島美がより楽しめる、向島で訪問したスポットをご紹介します。

尾道大橋・新尾道大橋

「尾道大橋」は歩道があります。橋の上で記念撮影。

尾道市街地と向島をつなぐ、瀬戸内しまなみ海道の本州川の起点。自動車専用道路の「新尾道大橋」一般道の「尾道大橋」が並び、双子の橋として親しまれています。

尾道大橋が完成したのは1968(昭和43)年。建設当時、国内の斜張橋では初めて最大支間が200メートルを越え、本格的な斜張橋の先駆けとして一躍注目を浴びました。

*斜張橋(しゃちょうきょう):塔から斜めに張られた複数のケーブルで吊り、支える構造の橋のこと。尾道大橋、新尾道大橋の他に、尾道市の生口島と因島をつなぐ「生口橋」、生口島と愛媛県今治市の大三島をつなぐ「多々羅大橋」、名古屋港を横断する「名港中央大橋(名港トリトン)」、首都高湾岸線の「横浜ベイブリッジ」などがあります。

「尾道大橋」には歩道があり、橋の真ん中から尾道を一望できます。

尾道水道の真上・中央から眺める景色は、空中に浮いているようで不思議な感覚になります。
下を覗くと、想像以上の高さに圧倒されます。風が強いので、気をつけて。

基本情報
尾道大橋・新尾道大橋
所在地尾道市 ~(尾道水道)尾道市向島町
TEL0848-44-3700
(しまなみ尾道管理センター)
Webhttps://www.pref.hiroshima.lg.jp/soshiki/97/onomichi-bridge.html
アクセス・バス
JR尾道駅よりバスにて向島線、因島線、瀬戸田線の各方面行き「尾道大橋」バス停で下車、すぐ。
・自動車
山陽自動車道尾道ICより、約8キロ(約20分)


国立公園 高見山

国立公園である高見山、標高284メートルの山頂。

視界は360度 ! 瀬戸内海に浮かぶ島々から四国山脈まで見渡すことができるスポットです。春には桜が山頂を薄紅に染めるように咲き誇り、秋にはタカが飛来する有数のバードウォッチングのスポットでもあるそう。

「こんなに小さな島がたくさん浮かんで、橋がかかって。他にはない、尾道・向島の唯一無二な景色やなぁ」(田中泰延)

青空の下はもちろん、陽が傾いて海の水面がきらめき、行き交う船と島々がシルエットで浮かび上がる情景も美しく、何時間でも見ていたくなる景色です。

遠くから眺めると、船の動きがゆっくり見えて、心までゆったりしてきます。
360度、それぞれの方角がそれぞれに異なった表情をしていました。
どの方向にどの島が浮かんでいるのか、解説もあります。
撮影に夢中。
本州側を見ると、対岸に尾道市役所が見えました。
急に始まる、田中泰延撮影会。
いつまでも見飽きない景色に、この笑顔。
鈴木さんの笑みは、田中泰延の撮影会に向けられていました。

基本情報
国立公園 高見山
所在地広島県尾道市向島町
TEL0848-38-9184
(尾道市観光課)
Webhttps://www.city.onomichi.hiroshima.jp/site/onomichikanko/1249.html
営業時間24時間入場自由、年中無休
駐車場無料駐車場あり
アクセス・自動車:
しまなみ海道「向島IC」より車で15分
・バス:
JR尾道駅前よりバス「瀬戸田線」で「高見山登山口」下車
徒歩3.2km、約40分


尾道市マリン・ユース・センター

浜辺へおりていけます。

キャンプ場、体育館アリーナ、マリンスポーツ体験のある複合アウトドア施設。施設にはWiFiがあり、海を眺めながらくつろげるベンチもあります。旅の途中、波の音を聞きながらゆっくり休憩をするのにも、おすすめです。

この日は浜辺におりて、波打ち際を楽しみました。

マリンスポーツ体験が行われていることもある浜辺。
波の形が見えます。
目線を上げると、目の前に広がる海原。展望台から見えていた海とはまた印象の異なる広大さ。
目前の海に、パシャリ。
ふと足元を見ると、貝殻や角の丸くなったガラスの“シーグラス”が。
シーグラスを集める加納穂乃香。色や形のバランスにこだわりがあるようです。

基本情報
尾道市マリン・ユース・センター
所在地〒722-0071
広島県尾道市向島町立花3035-3
TEL0848-44-6707
Webhttps://onomichi-marine.jp/
営業時間利用するサービスにより異なります。
Webサイトをご確認ください。
駐車場無料駐車場あり
アクセスしまなみ街道「向島IC」より車で10分

* 読者プレゼント情報 *

「尾道市マリン・ユース・センター」の浜辺で加納穂乃香が集めたシーグラスを、読者プレゼントします! 詳しくは、こちらの案内記事をチェック。奮ってご応募ください。

▶︎読者プレゼント応募方法

(取材・文/廣瀬翼)
※ トップバナー 撮影・デザイン/上田豪
※ 出典の記載がない記事内写真はすべて廣瀬翼の撮影です

参考になるサイト・資料まとめ

▼ 尾道観光協会が発行している「尾道市街地観光案内地図」をダウンロードいただけます

▼尾道本通り商店街連合会が発行している『尾道本通りまち歩きMAP』をダウンロードいただけます。


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